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水都大阪ウルトラマラニック2023 (70km)

初のフルマラソン以上の距離を走ってきました。
距離耐性には全く自信がなく、手堅く完走狙いでしたが、とにかく楽しい大会で、あっという間に70km走り切れたことに未だにびっくりしております。

ウルトラマラソンでめっちゃ楽しい!!と終始思えるとはまったく予想しておらず、とてもいい大会(マラニック)でした。単調な河川敷を、こんなに楽しく走らせてくれるなんてすごいな!

実は、あまりに楽しすぎて「楽しく走った!」以外の記憶がほぼない(全くドラマ性はない)(写真もない)ので読んでてもさしておもしろくはない内容ですが、次回以降の自分のために記録しておきます。


前日受付で出会ったブタさんかわいい



【スタートまで】

・居住地域からは当日入り可能(ただし6:30スタートのみ)だが、時間にあまり余裕がないので受付は全日にすませておいたほうがよい、と経験者からアドバイスいただき、前日15時に受付。このためにわざわざ大阪城まで行くのはちょっと面倒ではあるが、気候もいい時期で苦にはならないし、やはり当日の安心感が違うので前日受付は必須。

・長丁場になるので前日の夜は早めの19時にしっかりめにご飯を食べて21時には就寝。当日は4時起きで、05:13発の電車でGO。会場到着からスタートまで30分くらいしかなかったが、準備万端で出たので問題なし。逆に待ち時間が少なくてストレスなし。

・持ち物は4Lザックに、プラカップ、スマホ、財布、日焼け止め、リップクリーム、ティッシュ、ウェットティッシュ、ワセリン、塩タブレット5個、補給食2個、300mLペットボトル、をIN。(塩タブレットより後ろは結局使わなかったので次回はなしでOK)


【コース】

・2023年のコースはこれまでと異なり、70kmは大阪城を出て淀川に着いたら、毛馬水門から淀川新橋まで2往復(100kmの人は3往復)。スタート前は2回行かなきゃいけないことに少しひるんでいたけれど、結果的に、スライドが多くてとてもよかった。
(ただし、3往復する精神修行には耐えられる気がしないので、100kmの人はえらすぎる……)

河川敷を行ったり来たり



【スタート~淀川(11km)まで】

いってきます!


・事前に「最初っからキロ6分半でいきます!」と若干日和った宣言をしていたものの、スタートすると周囲の皆様がキロ6分くらいで走るようなので、初っ端からひとりになるのはさびしいな……と思い、とりあえずみんな(というか、主にウルトラには絶対的な安定感のあるご近所ランナーMさん)についていくことに。まあ、途中でつぶれたらつぶれた時に考えよう。少なくともフルの距離(42km)まではなんとかなるだろ。(でも、できれば練習でやった50kmまではつぶれずいきたい……)

・大阪城をぐるぐるしているうちに自分がどこを走ってるかさっぱりわからなくなる(どれも見たことはある景色なのだが、大阪城域内の土地勘がなさすぎる) 。でも、早朝のお城は朝日に照らされてきらきらしてるし、ボランティアの方々が「いってらっしゃい!」って言ってくれるのでうれしい。いってきまーす!がんばるよー!(帰りは死んだ顔してると思うけど!)

・7kmくらい大阪城内をぐるぐるしてから、満を持して城から討ち出て淀川までの支流沿いをてくてく侵攻。ここは初めて走ったけれど、桜の木が多くて河も見えて日陰も多くて走りやすそうでないいランニングコースだなぁ。個人的にまた走りたい。



【1往復目 毛馬水門(11km)~淀川新橋(24km)~毛馬水門(36.5km)】

・淀川に入ると、木陰がなくなって日差しが強い。が、この日は朝から気温が低めだったので、とても気持ちよく走れた。汗はかくけど、即ビショビショにはならない程度。見晴らしのいい河川敷、気持ちいいなぁ、とるんるん気分で進む。(某Mさんのストーキングをしていたので)順調にキロ6分キープだけど、息も上がらず全くしんどくはない。

・とはいえ、豊里エイドあたりでトイレに行きたくなったので某Mさんとはお別れ。この時は、今日はもう追いつかないかなぁ、と思ったのでちょっと寂しくお見送り。でもここからの長丁場を考えると、トイレは重要だからね!(河川敷トイレは和式かつ狭いのでちょっと中でわちゃわちゃした。ティッシュはとりやすい場所に入れるべし)

・トイレから出てすっきりした顔でコースに戻ると、少し前に転んで後方を走っていらっしゃった某Cさんが前方に見えたので、じわじわ背後から捕獲作戦。近くで見ると、足は血がにじんでいて痛そうだし、上半身にも力が入っていてつらそうだな……と心配になりながら並走して華麗に先行しようとしたところ、なんらかのスイッチが入ったのか、しばらくして颯爽と抜き返されてビビる。つよい。つよつよだ。

・そんなこんなしてるうちに、某Mさんに再会できたり、川を下ってきた近隣ランナー勢と邂逅したり、スライドしてきた先行ランナーに声をかけまくったりと、スタート直後から行方不明になっていた某Sさんを発見したりと、なかなか忙しい。誰だ河川敷は退屈とか言うたのは。やることわりと多いじゃないか、とにまにましながら走る。なんか1往復目の往路はあっという間だったぞ。(ちなみに、私は地味なTシャツで参加してたため自業自得なのだが、誰からも気づいてはもらえず、基本的に某Mさんのおこぼれに預かる形で応援していただけて非常にありがたかった)

・30kmを過ぎた時点で肚をくくって、フルの距離まではペース維持でいくぞ!と意識的にキロ6キープ。ただし、エイドではしっかり止まって、スポーツドリンクとバナナを補給。1往復目の区切りの毛馬エイドでは、カステラも補給。おいしーい。



【2往復目 毛馬水門(36.5km)~淀川新橋(49km)~毛馬水門(62km)】

・2往復目に入ってしばらくしたところで42km通過。4時間25分くらい。走行中は6分をきるペースなのだけれど、エイドやら応援には遭遇する度にがっつり止まっているので、平均すると6'20"/km程度。ここからは大会では未知の領域だけど、とにかくいけるとこまでこのまま押し切るぞ、とこの先に待ち構えているであろう「ウルトラの洗礼」にドキドキしながらペース維持。

・汗の量が増えてきたのが少し心配だけれど、体にはどこにも違和感ないし、楽に走れていていい感じ。今日は調子がものすごくよいのでは?とこのあたりから思い始める。1往復目でだいたいの距離感がわかっているのも安心して走れた。

・2回目の淀川新橋折り返してエイド休憩した時が、一番うれしかったかな。ここからはがんばって大阪城に帰るだけだ!その体力は(たぶん)残ってる!と思えたので、少なくとも完走はできそうだ。とはいえ、100kmの人たちは「ここで半分!」と言っていて、いやほんとに長いわ……と改めて感嘆した。精神力……。

・ちなみに、今回のこっそり目標は「どんなにペースが遅くなっても(エイドの前後100m以外は)歩かない」だったので、ここからしんどいだろうけど、歩かないように気合だ気合だ!!(脳内アニマル浜口召喚)と仕切り直したはいいものの、その後もどれだけ走ってもしんどくならないのでびっくりした。いや、足はそれなりにだるいんだけれど、体幹は意外なほどしっかり維持できてて、(なんか理由つけてペースを落としたいのだけれど)落とす理由が見当たらない。おっかしいなぁ……これが大会マジックというやつか……??と首をひねりひねり、大変元気に行き違うランナーやエイドのボランティアの方々に無駄に元気アピールしながら、淀川河川敷攻略完了。62kmに到達。えらく生きがいい。自分で自分にびっくりだ。



【毛馬水門(62km)~ゴール(68.3km)】

・「大阪城への帰り道は案内表示が少なくてちょっと不安になるよ」と事前に経験者に聞いていたのでできるだけ前の人にくっついてコバンザメしたい……と思っていたのだが、まったく前に人が見当たらない……。おおう困った……。だいたいの進行方向はあっていると思うものの、わりとずーっと不安できょろきょろしながら走る(たまに足元に矢印が見つかるとちょっと安心する)。2回目以降ならもう少し心の準備ができそうだけれど、初見だとわりと不安だなぁ。とはいえ、結果的には迷わなかったので最低限の誘導はできている、ともいえる。事前にもっとしっかり地図を確認しておけばもう少し安心感が得られたかな。

お城まであと少し!(歩道橋は歩行区間)

・特に、大阪城に入ってからは観光客でごった返している中、それまではところどころにあった路面の矢印もなくなり、とうとう立ち止まってスマホで地図を確認してしまう始末。歩かない、のルールに違反してるかもしれないけど、これはいたしかたない。ちょうど、前方から同じく不安になったらしきランナーさんが逆走してきたので、2人で地図を確認し、「たぶんこっちであってます!なんなら私まだ元気なんで、ちょっと走って間違ってたらまた戻ってきますね!」と安請け合いして先行。すごくすご~く不安になったあたりに誘導の方がいらっしゃって無事ゴール地点にたどりつけたので結果オーライ。マラソン大会で「道がわからない」という経験ははじめてだったので、なかなか新鮮だった。

・さすがに60kmをこえてからは6分ペースを維持できなくなってきたけれど、それでも6分半は越えない程度で最後まで走り切れて、めちゃくちゃ楽しくゴールできた。天候にとても恵まれた結果とは思うけれど、ものすごく苦手意識・恐怖感のあった「フルマラソンより長い距離」を、思いのほかがんばれた。私わりとやるじゃないか、と久々に思えたのが、とってもうれしい一日でした。

ただいま大阪城!



【結果】

ということで、結果。

ゴールしてしばらく時計止め忘れたのでちょい時間長め




距離がちょい短いのはご愛敬。
(私が道を間違えたわけではなく、今回はちょっと短いマラニックだったようです)



事前に、手作り感のあるイベントだよ、と聞いてはいたものの、本当に個人個人の力を集めてこんなに大がかりな大会を実現してくれていることがありありと分かって、すごい、の一言でした。ものすごい長時間にわたって活動されるボランティアの方々は、私よりもっと長丁場で疲れるだろうのに、どの人も笑顔で励ましてくれて、あと走っているランナーもみんな和やかで、知ってる人もたくさん応援してくれて、とてもいい大会(マラニック)だなぁとじんわりしながら名残惜しくお家に帰りました。走らせてくれてありがとう。ほんと、見事に楽しいしか言ってない一日だったな。

 

また走りたいな!