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キツネなシッポと遊びましょ、の話エピソード3その①赤ちゃん〇舗で遊びましょ

このたび、ボクらは新たな命を授かりました。もっとしっかりしないとね。そんな中、赤ちゃん用品店でボクはひと騒動を繰り広げます。

要約です。

【ご参考に】--------------------------
とりあえず話④を読んで頂ければココの世界観が伝わります。
うっすーい世界観でスイマセン。すでにシッポのあるなしは関係のない世界観に突入しています。日々に疲れたそんな時の癒やしになればと思います。

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いつの間にやら、ボクと奥さんの部屋には赤ちゃん関連のモノが増えていた。まずは定番「初めてのたま○クラブ」だ。そう言えば結婚前には奥さんの家に定番の結婚雑誌「○クシィ」が置いてあった。決心のつかなかった当時のボクに、あの雑誌の幸せ感は暴力的にスゴかった。もう逃げられんぞ、そんな風に言われた気がした。でもそんなことより、あの本はボクに厚みのある雑誌は凶器にもなるのだと教えてくれた。指輪も十分凶器だが、雑誌もなかなかの威力があるもんだ。アレが頭に直撃した時、ボクはクビの骨が折れるかと思ったんだ…結婚前から全力で絞めにきた奥さんのパワーは恐るべしだ。見た目は細めでキレイだから、大抵のオトコは魅了されたようだ。でもいざ近づくとオトコらしさ全開の奥さんの前に全員逃げ出したらしい…ボクはその生き残りなんだ。きっと生命力の旺盛な希少動物の類いなのだろう。

そう言えば、子どもができたって話はいつの間にか職場ですっかり知られていた。奥さんネットワークはボクの知らないトコにまで張り巡らされているようだ。僕は会う人ごとにおめでとうございます、とかお父さん頑張って、と声をかけられるようになった。奥さんのことが好きだったと噂のあった隣部署の前川だけは、悔しそうな目で僕を見てきた。上等だ前川、お前も関節技の餌食になるが良い。総合武術の恐ろしさを一緒に味わおうぜ。不敵なボクの笑みを見て、前川は不思議そうな顔をしていた。

奥さんが安定期に入ったある日のこと、僕は奥さんに車を出すように指示された。腹帯を買いに行くのだと。訳も分からないが、いたずらに刃向かう必要もない。何より行先の店名に、僕はワクワクしていた。「赤ちゃん〇舗」、それは全国津々浦々にあるという赤ちゃん用品界の巨匠だ。ベビー用品の品ぞろえはスゴイ、の一言につきるらしい。それより、一足先にパパとなった後輩の宮沢クンによれば、数か月前に店で吉田課長をみかけたと言っていた。子どもは既に大学生のはずだし一人で何してるんだろうってハナシになった。

きっと自分用なんだろう。ボクは一瞬でひらめいた。この世には「赤ちゃんプレイ」*なる崇高な遊びがあるらしい。お店でお姉さんにオムツを替えてもらったり、哺乳瓶でミルクを飲ませてもらったりするオトナの遊びのことだ。吉田課長、クールでイケメンキャラを演じてはいるが、内心ストレスも大きいのだろう。あのイケメンがボクの脳内ではオムツ姿でおネエさんから辱めを受けて悦んでいる。ボクは意外と嫌いじゃないと思う。合ってるかも、とも思うんだ。

作者注:相変わらず下品な表現が続きますが、あくまで令和以前のお話です。当時の風俗風習を理解いただくためにも、もとの原文のままお楽しみください。どこが崇高なんでしょうね?

スイマセン。ここまでくると僕にもよく分かりません。
知ってる方、いらしたらコメントお願いします。


(イラスト ふうちゃんさん)



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