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いつかのキミへ

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いつか贈りたい
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恋した息子に贈る詩

恋した息子に贈る詩

恋をしたって? おめでとう
オクテでまじめな 君だけど
大事な君の ことだから 
心から言う おめでとう

どうして良いのか 分からない?
それなら僕に まかせてよ

苦手な君に 届けよう
恋の魔法に かかった君に
桜咲く頃 唱えて欲しい
思いをかなえる おまじない

片思いなんて 良いけどね
声が聞けたら もっと素敵さ
笑顔が見たくは ならないか
どうすりやいいって? わかるだろ

ためらい、恥

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古い記憶を思い出した話

古い記憶を思い出した話

古い記憶というのは、ふとした時に何気ない拍子で思い出してしまう。そんな風に思えることがある。それは、ボクが鶴の記事を読んでいる時のことだ。

↓ツル、食べちゃいましたって、昔のヒトはおそろしい…

随分と昔のことだが、同僚の後輩女子が結婚した。

その半年前の夜、彼女が夜に突然電話してきた。職場で話すことは多かったが、何度か数人で飲みに行ったりしたくらいの関係だったから何事かと気になった。そう言え

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まるごとバナナの話

まるごとバナナの話

それは衝撃だった子ジカの事件から2年後の、何気ないある日のことだ。

↓下品極まりない、若き日の黒歴史。R18だと思います。ふうちゃんさん、こんなのにイラスト使ってごめんなさい。

その日、仕事から帰ったボクは何気なく冷蔵庫を開けた。大したものは入っていなかったが、奥の方に「まるごとバナナ」を発見した。こんなの、いつ買ったんだっけ。記憶も曖昧だが、お腹が空いたボクは早速頂くことにした。うん、ひさび

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父とクマ撃ちの話

父とクマ撃ちの話

ボクが子供の頃、父は夕食時に酒に酔うと色んな話をしてくれた。
今ならコンプラ違反な事件ばかりだったが、時代が違うから仕方ないのだろう。父の生きた時代は遥かにワイルドで、その話の背景は荒れ狂った嵐のように感じられた。

父がまだ若かったある日、仲間とクマ撃ちに行ったという。
クマとは、時々テレビのニュースでも街中に出没したといって取り上げられる、あの黒い巨大なヤツだ。プーさんやパンダのような可愛らし

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子どもの頃の思い出

子どもの頃の思い出

ボクの子ども時代、思い出すのは田舎の港町だ。
坂の多いところで、鉄工所や造船所の工場群が敷き詰められた港が一望できる坂の上からの景色が好きだった。

父親が中学の英語教師で、生活自体は多分裕福ではなかったのだろう。でも周りの友達も似たようなものだったから、誰も気にもしてなかった。
そんな事よりも次のサッカーの試合だとか、友だちと自転車でどこに行こうとか、誰と誰がケンカしたとか、クラスのあの娘が最近

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ネコ耳の思い出

ネコ耳の思い出

まだ社会に出て数年目の頃、僕は職場近くにあった借り上げのアパートで暮らしていた。就職前から付き合っていた彼女とは月に数回週末に会う程度で、僕はまだ仕事や職場に慣れるのに苦労していた。

その子とのきっかけは飲み会での何気ない会話だったと思う。部署が隣だったので、業務上のやり取りは何度かあった。だから顔と名前は知っていた。年頃の男女なら話すことは大体一緒で、彼氏彼女がどうとか、前に付き合った人がどう

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4月1日の告白

4月1日の告白

この日は、きっと何を言ってもウソになるらしい。

強く、なりたかった。

やっと大学に受かった。ようやく居場所を見つけはしたが、時々襲ってくる不安は消えなかった。ローンで買った250ccのバイクが相棒だった。

夜中の第三京浜で何㎞出せるかやってみた。恐怖の向こうに希望が見えるかも、そんな思いだった。バイクは車体が軽い分アクセルを開けば高音を奏で急加速してくれる。10秒もかからずにスピードは100

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多様性のない森で動物達はお互いを知る

多様性のない森で動物達はお互いを知る

穏やかな陽気が動物たちを森の広場に誘った。
厳しかった冬の寒さが和らぎ、若い芽吹は樹々のあちこちで春の訪れを祝っていた。

一番乗りは小鳥たち。いつもより賑やかで、春の訪れを祝いひとときも黙るつもりはないようだ。新緑の枝に並んだ色鮮やかに縁取られた羽毛は、午後の日差しを一層と輝かせた。

続いて野ネズミの親子がやってきた。でもしきりに辺りを見回して、心配そうだ。
「大丈夫、誰もいないよ。」
一羽の

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駆け引き

駆け引き

お酒は時に人の理性を狂わせる
でも時に心を和ませて楽しい宴を盛り上げてくれる
でも時に心を慰めて寂しい夜に寄り添ってくれる

お酒は時に人を理性を惑わせる
でも時に心を大胆にして思いを伝える勇気をくれる
でも時に心を震わせて感動を大きく伝えてくれる

そんなお酒との付き合いは大事だよ。生真面目な日本人ならなおさらね
もっと人生を楽しまなきゃ、ってキミがお酒の神様ならきっとそう言うさ
ほら、世の中は

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世代間格差

世代間格差

いま始まった 事じゃない
歴史に文学 良く見てご覧
本には歴史が 詰まってる
生きた時代を 描いてる

自由だって 平等だって 
多様性だって 皆そうさ
突然この世に 現れた?
昔を生きた ヒトの産物

民主主義こそ 素晴らしい
選挙に行かない ヒトが言う
時流の変化に 気づけない
時代錯誤な オヤジは叫ぶ

そしてボクらの 明るい未来
便利と監視の 絶妙バランス
スマホでネットで 繋がるココロ

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オムロン創業者立石一真の思想に揺れる

オムロン創業者立石一真の思想に揺れる

#資料は全てオムロン社のHPより頂いています
 題絵は立石一真氏の肖像。その目は遙か彼方の未来を見つめた

そろそろ皆さん、chatGPTに飽きてきませんか?
今回はより根幹的なお話しです。個人的にはチャット君もスゴいのですが、OMRONオムロンの創業者、立石一真さんってマジスゲーのレベルです、いえ畏敬の念が拭えません。すいません、まだ脳内CPUが不調です。でもチャット君にやらせたら出来がいまイチ

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アナタのお悩み解決します②生きる目的が見えません。

アナタのお悩み解決します②生きる目的が見えません。

人気はいまいちこの企画、自分が好きだから行かせて頂きます。
生温かい目でご覧下さい。

本日の相談者さんは19歳の男の子。
「生きる目的が見えません。僕はなんで生きてるんでしょうか。」

ーーーありがとうございます。ようこそです。

さて今回もメンドーなヤツ、いえ、大変悩まれた方がいらしてますね。

人生の目的がみえない。困りましたね。チャット君に聞いてもろくな返答しないんでやめといた方が良いです

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アナタのお悩み解決します①対人関係が苦手です

アナタのお悩み解決します①対人関係が苦手です

本日の相談者さんは18歳の男子。
「人間関係に悩んでます。人前だと緊張します。これで社会に出れますか?」

ーーーありがとうございます。ようこそです。

さて、今回始まったこの企画。友人達は多分こう言うでしょう。
オマエにできる訳ないって。

でも大丈夫。ボクだって発達障害傾向を持ちながら散々苦労してきました。
振り返ればそれは黒歴史とか挫折とか失敗の連続とか、負の言葉で綴られます。

でもお陰で

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生きにくい彼女の恋物語

生きにくい彼女の恋物語

その昔、動物たちが暮らす森に雌の若いヤマアラシが住んでいた。
その娘は毛並みも良く美人と評判だったが、厄介なトゲのせいで他の動物たちと仲良くできずにいた。

彼女は日々苦しんでいた。もともとは彼女が幼いこどもの頃からだ。
家族同士、お互いのトゲが刺すからスキンシップのない家庭で育った。互いに傷つけ合う歪んだ関係は普通の家庭にはなかった。やがて父親が他所にその幸せを求めた。母親も散々悩んだ挙げ句、家

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