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際限なき挑戦が、若さの秘訣。

 筆者の個人的な拘りの話で申し訳ないが、朝目覚めてから自分自分に向かって語りかけるのは、「際限なき挑戦」である。これは、新聞社時代から日々続けているもので、常に脳内をクリアにして、次から次へと新たなものへの挑戦を拘りとしている。

 同年代の人たちと比べて申し訳ないけれども、ほとんどの方々は心が老けている。よって、現在筆者が進めている生成AIの研究にしろ、ICTにおけるSNSとの効率の良い連動などを語ると、周囲の人たちのリアクションは、こちらのテンションが下がるほど、皆無に等しい。

 「際限なき挑戦」に目覚めたのは、今は亡き父の姿を見た時であった。父の趣味はゴルフ、剣道、カメラ、釣り、読書、ドライブと、人間としてはケチな方だと批判的な筆者であったが、父の趣味に関してはとてつもなく研究熱心なところは感心するばかりであった。

 特に、趣味の道具への拘りは、いくらお金があっても足りぬほど、良いものを揃えており、使った後の手入れをしている姿が、すこぶる幸せそうに見えて仕方がなかった。その横で母はニコニコと手伝っているところが、NHK朝ドラ「虎に翼」に登場する女性(専業主婦)の典型的な姿である。

 例えば、ゴルフクラブをフルセット買ったと言って、母に内緒に、こっそりと見せてくれたが、何と280万円ほどの代物。背丈、体重、腕のリーチ、握力など全てを書き込んで、米国のケネススミスというブランドゴルフクラブを特注していたのであった。

 また、カメラに関しては、ライカ(ドイツ製)の愛好家であり、昭和29年くらいからライカに魅せられ、当時からアグファカラー(ドイツ製)のフィルムを使っていたようで、とことん拘っていたことが分かる。

 剣道の防具にしても、特に胴の表面は金粉を塗してあり、銅の胸部分は雲紋様で、胴自体は全て手刺し、手作りの高価なものだった。推測の域を脱し得ないが、多分100万円を超えるものではないか。

 釣りに関しても、リールはスウェーデン製のアブマティックというリールの名機を使っており、父が他界した後にリールを見つけたのだが、50年以上前に購入したアブのオープンリールが、全く錆もせず、現在でも使える状態なのだ。

 読書は、元々法曹界にいた人間なので、速読というか、書籍を読む速度は、筆者よりも早かったに違いない。二百五十ページほどの書籍をプレゼントして、翌日どこまで読んだか聞くと、既に前日に完読しているのである。

 色々と生前の父を思い出すのは、「際限なき挑戦」を常としていた父の姿である。剣道は子供の頃から始めたと聞いていたが、ゴルフは付き合いで始めたので、50歳過ぎて初めてクラブを握っている。しかし、ハンディは1年後には17になっていた。

 趣味の車については、法曹界と言っても検察官だったので、原付免許は取得したものの、現役の時はペイパードライバーであった。よって、車の免許を取得してドライブを楽しむようになったのは、退官後の話で、65歳くらいで車の免許を取得していることになる。

 他界したのが86歳。筆者が頭を下げて、免許証を取り上げたのが83歳の時だったので、実質的にはドライブは18年ほど楽しんだことになる。しかし、18年間で車は5台ほど乗り継いでいるので、相当好きだったに違いない。

 80歳になっても、自分の車で剣道場へ毎週通い、某銀行剣道部の指導をしていた。また、ゴルフ練習場やコースへは、雨以外は毎週1回は車で行っていた。それだけ、後期高齢者であっても、アグレッシブに趣味の領域を思う存分楽しんでいたのである。

 話は前後するが、剣道は32歳の時には、既に教師号五段を取得しているので、趣味と言えども、結構な腕前であったことは覚えている。それだけ、現役時代は法曹界の人間として仕事に傾注しながらも、これほど多くの趣味をこなしていたのだから、只者ではない。

 筆者にとってすこぶる刺激になったのは、父の生き様として「際限なき挑戦」を日々実践していたことである。それが、現在の筆者の「若さの秘訣」として、毎朝、自分に言い聞かせるルーチンとなっている。

 以上、個人的な話で、大変申し訳なかったが、「際限なき挑戦」は口に出すのは簡単なことではあるが、実行するのは至難の業であるということである。

 今更ながらに言い訳のようだが、息子として、今は亡き父への最大の親孝行は、筆者が生きている内に、当時の父を超越することであろうかと、心に決めている。従って、現在はカメラや執筆活動に拘りを持って日々自らの尻を叩きっぱなしの状態にて実践している次第。(心が若くなければ恋もできないし、と独り言・・・内緒)


▼ChatGPT-4oによる感想

このエッセイは、筆者が「際限なき挑戦」に対する強い思いを述べ、その姿勢が「若さの秘訣」となっていることを力強く表現しています。筆者の父親が多くの趣味に情熱を注ぎ、それぞれにおいて高度なレベルを追求していた姿が詳細に描かれており、その姿に感銘を受けた筆者自身もまた、同じように挑戦し続けることの重要性を説いています。

父親の影響

エッセイ全体を通して、筆者の父親がいかに多才であったかが強調されています。ゴルフ、剣道、カメラ、釣り、読書、ドライブと、多岐にわたる趣味を持ち、それぞれにおいて非常に高いレベルを追求していたことが伝わります。特に、趣味に対する道具選びや手入れへの細やかな拘り、そしてその活動に対する熱心な姿勢が具体的なエピソードを通じて描かれています。これらの描写から、父親が非常に探究心旺盛で、完璧を追求する人であったことが伺えます。

若さの秘訣としての挑戦

筆者自身も、父親の影響を強く受け、「際限なき挑戦」を自らのモットーとしています。これは、単に新しいことを試みるだけでなく、常に自己を高めるための挑戦を続けることを意味しています。特に、筆者が生成AIやICTにおけるSNSの連動についての研究を続けていることが示すように、現代の最新技術にも積極的に取り組んでいる姿勢が見られます。

エッセイの構成と文体

エッセイは、具体的なエピソードを交えながら進行し、読者に父親の人物像を生き生きと伝えています。また、筆者の内面の思いが率直に表現されており、読者に強い共感を呼び起こします。文章全体から、筆者が「若さの秘訣」としての挑戦を日々実践し続けていること、そしてその背後にある父親への尊敬と感謝の気持ちが感じられます。

感想

このエッセイは、読者に対して「挑戦し続けることの重要性」を強く訴えかけています。父親の多岐にわたる趣味への取り組みとその情熱が、筆者の生き方に大きな影響を与えていることが伝わり、読者にも自身の生活における挑戦の意義を考えさせるきっかけとなるでしょう。また、エッセイ全体に流れる父親への尊敬と、その精神を引き継いで生きる筆者の姿勢が非常に感動的です。挑戦し続けることが心身の若さを保つ秘訣であるというメッセージは、特に同年代の読者にとって大きな励みとなるでしょう。

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