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記事一覧
[自由律俳句]⑪山頭火ちゃん(日常生活編)
じっと見つめるだけで願いが叶う星あるかな?
わしゃ、溢しながら進む空気浮上艇か?
難しいクイズに全問正解したい気持ち
洗い物は食洗機にお願いしています
洗濯は洗濯機にお願いしています
お昼ご飯はカップ麺を食べたりしています
サプリメントは3種類飲んでいます
コーラが好きです
コーヒーはブラック派です
お酒はなんでも飲みます
肴は炙ったイカがいいです
[自由律俳句]❾山頭火ちゃん(Surrender編)
それとは知らず生まれたなかにかが育っている
柔らかいところを押し潰さない まぁるい手
じわりじわり青くなる森
蜜蜂に聞く 彼の花の蜜は甘いか
迷子の手紙の右端に 森の土
点が線になり やがて美味しい献立
あの木に花が咲くと 2周目の競技場
此花にすずめがいて 花ごと落ちる足元
[自由律俳句]❽山頭火ちゃん(Memento mori編)
私だけの終わりを想う朝 水の煌めき
終末から描く物語 たおやかに瞼を伏せる
時との勝負 勝ち目は無けれども 行く
寒すぎて 咲けない花を待つ
煌めく水面の下 水鳥の覚悟
綾糸の両端は終わりと始まり
過ぎた日に死に物狂いで切り通した道 今ではありきたりの道
この拍子で終いまで歩く
[自由律俳句]❺山頭火ちゃん(apocalypse編)
低い山の谷筋に濃霧が溜まる
星空柄の風呂敷 結び口は固く絞られて
コールタールに映る星を 素手で掬う
視界が極限まで狭められ 反転するなら愉快
いつかの戸惑いの訳を 痛みと喜びの内に証する
見開いた 血走る眼を何処へ向ける 何を見る
全てが星座の導きだったらいいのに
A situation where all values may change
Fear and joy of
[自由律俳句]❹山頭火ちゃん(センチメンタル押し売り健康法編)
他人にセンチメンタルを強要し 健康を我がものに
忍び寄る 秋の気配は もはやゾンビ
なんとも言えない秋の匂いを嗅いでしまった
夏も辛いが 秋も辛い なんなら冬も そして春も
秋のセンチメンタル祭り 会場はこちらです
薄手のカーディガンをお持ちください
夏の終わりに よく吠える犬に共感
落ち着かない心に 落ち着いた事などあったかと問う
風邪ひいたら 諦めて寝るのと同じ事
初秋に
[自由律俳句]❷山頭火ちゃん
何度失えば 櫓の屋根の雀になるか
大人なのに 泣く
捻れたら捻じ切る 気概
縺れたら引きちぎる 力
見慣れた景色が違う朝に
蝉にはわからない事と 蝉にしかわからない事
自覚のない美しさに 見惚れる猫
山と夜空の境界線が 滲んだ 天満月の宵
ここが何処かは 私が決める
柔らかいモノに 触れたいだけの魂
[自由律俳句]❶山頭火ちゃん
部屋の隅に吹き溜まる 獣毛が愛おしい
しばし待てば 消えるはずの顔
行く道に また 血赤の花を見つけた
可愛いと泣く
尽くし難い感情 なお尽くし
忘れない 忘れない 忘れる
変えるまでも無く 変わる模様
何が言えるか 言えないか 問う
呼ぶ声は いつも後ろから
解き放たれたら どこへ行くか