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台湾で食べた!

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コロナ後初の中華圏。「台湾料理と客家料理」をテーマに、5泊6日で台北近郊を食べ歩きました。
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台湾で食べた① - 中華圏のリハビリに。

今日から台湾旅行記(5泊6日)を始めます。 僕がnoteを始めたのは、2020年1月。その後すぐにコロナが世界を席巻し、海外旅行どころではなくなったので、これまでnoteで海外の食べ歩きについて書く機会もありませんでしたが、ブログ時代を思い出して書いてみます。 +++++ 我が家にとって4年ぶりの海外旅行となった今回、旅行先はすんなりと台北に決まった。目的は「中華圏のリハビリ」だ。横浜中華街の近くに住んではいるけれど、どこまで行ってもあそこは日本。久々に中国語が飛び交う

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台湾で食べた⑰ - 南京復興の三杯鶏

ガチョウで昼飯を済ませたあと、僕らは二手に分かれることにした。親としてはまだ茶葉やら何やら買い込む必要があったが、我が子にはもう買い物に付き合う心の余裕がなかったからだ。 そこで、連れに買い出しは任せて、僕と我が子は台北101へ向かった。我が子はクラスの台湾人の友だちから「世界で10ばん目に高いビルだよ」と聞いて、出発前から登るのを楽しみにしていたのだ。 父は物理的な高さより展望台入場料の高さにビビったが、我が子はエレベーターの速さや、防振ウインドダンパーの仕組みや、周囲

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台湾で食べた⑯ - 行天宮の煙燻鵝肉と韮菜鵝腸

望み通り甘味をかっ込んでしばらくはご機嫌だった7歳我が子だが、外は暑いし、自分には関係のない買い物(乾物など)が続くしで、「あきたー」と言い出した。 仕方がない、彼が興味を持てるカードを切るとしよう…ということで、孤独のグルメの台湾篇に出た迪化街の「永樂担仔麺」にキャピッと立ち寄った。 「おお、ゴローちゃんがよっていたお店だねえ」とテンションが上がる我が子。僕は「ふふふ、狙い通り」と僕はほくそえんだが、考えてみると、7歳の子供が孤独のグルメの聖地巡礼で喜んでるのも、おかし

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台湾で食べた⑮ - 雙連の嫩仙草と芋圓粉粿豆花

永昌街の米苔目で軽めの朝食を済ませたあと、連れと我が子の強い要望により、甘味処へハシゴすることになった。 途中、道端で苦茶の屋台を見かけて、一杯購入。暑い台湾では思わず冷たい飲み物ばかり飲んでしまうが、そうすると体調を崩しがち。こういう常温かつ漢方効果で身体に涼しさを呼ぶ飲み物を積極的に活用したい。 7歳我が子も、ちろっと味見。2日目の夜に飲んだ青草茶よりもう一段上の苦さに「にがすぎる!!したがおかしくなりそうだ!」と叫ぶものだから、笑ってしまった。甘いな、広東の涼茶はも

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台湾で食べた⑭ - 大橋頭の米苔目と大腸頭

台湾4日目は、台北でのんびり過ごした。午前中は迪化街やその周辺で茶葉や雑貨を買い込みつつ、様々な小吃をつまんだ。いや、様々な小吃をつまみに行くついでに茶葉や雑貨を買ったという方が、主客が正しそうだ。 せっかくなので台湾ならではの小吃を家族に経験してもらいたいと考え、朝食の場所に選んだのは、迪化街の少し北にある永昌街だ。

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台湾で食べた⑬ - 南京復興の麻油腰花と地味旨海鮮料理

烏來から台北へ帰還。炎天下で一日中遊んでいたので、連れも我が子も疲れ気味。夕食はなるべくホテル近くで済ませようということになった。 このとき活きたのが、過去の出張時の経験だ。そういや、このあたりに台湾家庭料理の店があったなと思い出した。日本人観光客ばかりの有名店とは異なり、台湾人客がメインのこじんまりした雰囲気が良かったのだ。 早速電話をかけて、席を確保。いざ店を訪ねたらすっかり満席だったので、入れてよかった。席に着いたら連れも我が子も食欲が湧いてきたようで、さあ何を食べ

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台湾で食べた⑫ - 烏來で泰雅族の料理に挑戦!

久々に台湾篇の続きを。日帰りで烏來を訪ねた僕らは、昼食をとるレストランを吟味していた。お目当ては、このあたりに住む泰雅族の料理である。 烏來のレストランは、烏來老街と呼ばれる200mほどの一本道に集中している。どの店も店頭に現地ならではの食材や料理を並べ、「いらっしゃい!いらっしゃい!」と呼び込みをかけていた。 要は観光客向けのレストランばかりではあるが、観光地に来ているのだから仕方がない。店頭の食材には「お、食べてみたい」と興味をそそられるものも多かったので、大人しく老

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台湾で食べた⑪ - 烏來の温泉で大はしゃぎ

久々の台湾篇。5泊6日の台北旅行の3日目だ。前途遼遠…(笑) 台北は首都ではあるが観光都市ではないので、子供が喜ぶような分かりやすい観光地は少ない。市中心部にいるだけでは日中の時間を持て余してしまうので、郊外まで足を延ばすことにした。 僕らが白羽の矢を立てたのは、烏來。台北から南へ行くこと30㎞ほど。山間にある小さな村で、市中心部からMRTとバスを乗り継いで1時間ちょっとの日帰り圏内にある。 第一の目的は温泉。そもそも「烏來」とはこの地に住む泰雅(タイヤル)族の言葉で「

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台湾で食べた⑩ - 古亭の台湾客家料理

初レシピ本「あたらしい家中華」、10/19発売即3刷!大好評発売中! Amazon、楽天ブックス すっかり間が空いてしまった台湾篇。そもそも台湾へ行ったの、いつだったっけ…7月!? …まだ2日目の途中なのに。こりゃ年内に終わらんな(笑) さて、胡椒餅を平らげた僕らは、ホテルからタクシーに乗って夕食のレストランへ出かけた。 今宵の目的は、客家料理だ。客家(はっか)とは、異民族の支配と戦乱から逃れるため、中国大陸の華北から南へ向かって二千年近くに渡って段階的に大規模な集団移

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台湾で食べた⑨ - 台北車站の牛肉拉麺と胡椒餅

茶藝館でゆったりとした時間を過ごした僕らは、再び太陽が照りつける街中へと繰り出した。バスで台北駅近くに移動して、我が子の友達へのお土産を買ったり、いくつかの本屋を冷かしたり。 僕の本屋でのお目当ては、レシピ本だ。驚いたことに、本棚のかなりの部分を日本の本が占めていて、知り合いのツレヅレハナコさんの本もあった。 肝心の中華料理の本はと言うと、色々と創作が入っているものが多くて、これといったものはわずかだった。でも、どれも大陸の本よりは遥かに親切で丁寧なレシピだったな(笑)。

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台湾で食べた⑧ - 東門の東方美人と百年古樹マンゴー

小籠包を食べ終えた僕らは、しばし買い物にいそしんだ。 まずは、小籠包店の近くにある「小茶栽堂」で中国茶を。ここの茶葉は結構なお値段で、その割に試飲も勧めてこなかったが、パッケージがお洒落で、茶葉自体の品質もしっかりしているので、お土産には向いている。 次に、「手天品」。無添加・無着色・無香料のこだわりベーカリーで、連れがここの鳳梨酥(パイナップルケーキ)に目を付けていた。日本人店員が日本語で接客してくれたので、普段から日本人客が多い店なのだろう。 前回の記事で、台北は亭

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台湾で食べた⑦ - 世界で一番有名な小籠包。

さて、昼ごはんの時間。東門市場を出た我々は、焼き付けるような強い日差しの下を目的地へ向かった。ただ、台北の町はずっと日陰の下を歩いていけるように設計されているので、その点はずいぶん楽である。 その秘密は亭仔脚。中国南方だと騎楼という。建物の道路側の1階部分だけを少し後退させて、屋根付きの歩道を確保する建築様式だ。大通り沿いの建物は大抵同じ様式なので、屋根付き歩道がどんどん繋がって、アーケード街のようになるというわけだ。(→参考写真) 「広州の旧市街もこんな感じだったね」

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台湾で食べた⑥ - 東門の冰豆花と冰豆漿。

観光とは、食事と食事の間のヒマつぶしであり、腹ごなしである。 僕も連れもこれまでそんな感覚で旅をしてきたが、それは子供ができた今でもあまり変わらない。 「次に行きたい豆花の店は、東門駅の近くにあるんだよね」 「うーん、それなら近くの中正紀念堂でも行っておくか?」 照りつける太陽。紀念堂の正面に回る気力もなく、空調のある堂内へ逃げ込む。蒋介石の銅像を見た我が子が「この人は何をした人?」と聞いてきたが、蒋介石の功罪を7歳の子供に説明するのは難しい。。「中国と台湾が分かれた時

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台湾で食べた⑤ - 台北小巨蛋の鹹漿、蛋餅、包子。

台湾2日目。子連れ旅行だと深夜まで飲み歩くこともないので、朝はすっきりと目覚めた。 僕は普段ほとんど朝食を食べないが、旅先では食べる。でも、ホテルの朝食はパス。どうせなら、街中のローカル店で食べたい。 そう思っていたが、どれだけ食べてもすぐ腹が減る連れと、その血を受け継いだ7歳我が子は「もうお腹すいたからとりあえず食べてくる」とホテルのレストランへ出かけていったので、部屋に残された僕は、これからの食べ歩きに備えて日課の体操をやった。なんて健康的。 台湾の夏は、朝から暑い

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