小島弓子

編集・フードディレクター https://artical.in/ ■山のこと、森のこと…

小島弓子

編集・フードディレクター https://artical.in/ ■山のこと、森のこと、ごはんのこと「山森ごはん」 ■醸し合う「味噌のわ」と間借り食堂「みそのわ食堂」

マガジン

  • 【みそのわ食堂】献立

    毎週月曜日の間借り食堂「みそのわ食堂」のランチ献立と営業日誌です。

  • 【味噌のわ】味噌を中心に、皆で持ち寄って囲む”食卓”づくり

    味噌は、「さしすせそ」の「そ」。 お味噌汁はいつもご飯の右側にあり、暮らしの名脇役です。 昔はどの家庭でも味噌甕があったことを知り、 もっと昔は、村の共同作業として1つの家に集まって作っていたことに驚きました。 そこで、始まったのが「味噌のわ」。 味噌を一緒に仕込み、数ヶ月後に出来栄えを讃えあう会です。 味の違いを楽しみながら、近況を労い合ったりと、同じ村人のような連帯感ができてしまうのも味噌の力。 知恵と力を持ち寄って、味噌を中心に、食卓を囲む。 みんなで心地よい暮らしをつくっていく誰もが参加できるコミュニティです。 企画:小島弓子(フードディレクター) 講師:谷陽子(有機野菜を使った、旧:空色曲玉店主) 協力:のわ 写真:小島邦康

最近の記事

【みそのわ食堂】5月27日の献立

新栄パルルを間借りして、毎週月曜日に開店「みそのわ食堂」。 どんぶり味噌汁定食は日替わりの味噌汁に、味噌おかず、なめ味噌とごはんをモリモリ食べていただく定食です。 味噌が主役のみそのわ食堂の献立と店主ゆみそのちょっとした営業日記です。 ◎5月27日の献立 どんぶり味噌汁定食 880円 汁・菜・ごはん (汁) ・新玉なす鶏スタミナ味噌汁 (菜) ・きのことリーフのサラダ味噌ドレッシング ・いも味噌もっち ・ごぼうの味噌漬け その他、焼き味噌握り(自家製味噌、蕗味噌、わさ

    • 【みそのわ食堂】5月20日の献立

      新栄パルルを間借りして、毎週月曜日に開店「みそのわ食堂」。 どんぶり味噌汁定食は日替わりの味噌汁に、味噌おかず、なめ味噌とごはんをモリモリ食べていただく定食です。 味噌が主役のみそのわ食堂の献立と店主ゆみそのちょっとした営業日記です。 ◎5月20日の献立 どんぶり味噌汁定食 880円 汁・菜・ごはん (汁) ・丸ごと玉ねぎと鶏そぼろトマト味噌 (菜) ・にら味噌せんべい(長野の郷土料理) ・グリルきのことリーフの味噌ドレサラダ ・なめ味噌は蕗味噌とわさび菜味噌 その他

      • 醤油の搾り粕を使った料理教室を開催。春の山菜<山ウド・ヨモギ・わらび>も丸ごと美味しく頂きました

        料理家 谷陽子さん(マクロビ食堂 旧:空色曲玉 店主) を講師に迎え、料理教室を行いました。谷さんの作る料理は、とにかく特別。素材を大切に、無駄のない調理法でシンプルに美味しく仕上がります。今回は、醤油を搾る際に出てくる粕を使って、春の山菜三昧ご飯を作りました。 ◎醤油の搾り粕とは 蒸した大豆と炒ってひき割った小麦を混ぜ合わせてから、麹菌を加え、麹をつくります。 麹と食塩水を混ぜて醗酵させ、約6ヶ月、ゆっくりと熟成させた液体部分が醤油となり、残った部分が搾り粕です。しっかり

        • 驚異の濃ゆさ”くらかけ豆”。発酵玄米に興味津々です。

          先日、長久手の心地よいカフェでいただいたランチ。発酵玄米ご飯、野菜たっぷりサラダ、ビーツとはっさく、ゴロゴロカレー。素材を大切に、丁寧に仕上げられたお料理が本当に美味しく、見た目は軽食ほどの量なんですが、お腹も心も満足満腹のランチ、ごちそうさまでした。 特に驚いたのは、サラダの中に入っていた黒っぽいお豆です。それだけで味わい深く、程よい歯応えで、噛み締める一粒一粒が濃ゆい。リーフやひじきに隠れているかと思ったら、私の中では主役級の美味しさでした。

        【みそのわ食堂】5月27日の献立

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        • 【みそのわ食堂】献立
          2本
        • 【味噌のわ】味噌を中心に、皆で持ち寄って囲む”食卓”づくり
          8本

        記事

          フードディレクターってどんな仕事? 大切にしたいのは、”美味しい”雰囲気を現場で守ること。

          フードディレクターは料理をしない 私はフードディレクターという立場で企業の商品料理撮影やWeb提案等の仕事をしています。仕事では、ディレクターは基本的には料理をしません。料理家やフードコーディネーターさんが調理し、盛り付けをし、カメラマンさんが撮影をし、デザイナーさんが形にしていきます。媒体が何かによって、webのシステムエンジニアさんが関わったりします。仕事中、フードディレクターはエプロンを着ません。 ただ仕事以外でも料理ができなくても良いかというと、絶対的にできた方が

          フードディレクターってどんな仕事? 大切にしたいのは、”美味しい”雰囲気を現場で守ること。

          【みそのわ食堂】味噌の魅力を伝える、みそのわ食堂がオープンしました

          新栄パルルを間借りして、毎週月曜にランチ営業がはじまりました。みそのわ食堂とは、味噌の魅力を伝える場。季節の野菜が盛り沢山のお味噌汁をメインとした、一汁一菜の献立を提供しています。味噌は、素材にこだわった大豆と麹から仕込んだ自家製のものを。野菜は地元の朝市で購入したものを。家族に贈るようなあたたかさと共に、味噌の魅力を再発見できる食堂を志しています。みそのわ食堂でお召し上がり頂く自家製味噌は、歴史ある越前マルカワみそさんから仕入れた有機栽培の大豆、白米麹、赤穂の天塩のみから昨

          【みそのわ食堂】味噌の魅力を伝える、みそのわ食堂がオープンしました

          じゃがいも農家の知恵を受け継ぐ味噌かんぷら。納豆を水で洗った麻婆。魔法の美味しいランチ。

          味噌作りワークショップを先日行いましたが、その際のランチが今回も大変好評でした。改めて写真を元に、私の個人的な驚きポイントと共にお伝えしますが、あくまで私見です。 今回も谷陽子さん(名古屋のマクロビ食堂 旧:空色曲玉店主)に教えていただきました。毎回、私が適当に食材を揃え、それを見て即興で料理にしていくという即興性も面白いのです。事前に何を買ったか伝えることはしていないのですが、自然と旬のお野菜中心になっています。

          じゃがいも農家の知恵を受け継ぐ味噌かんぷら。納豆を水で洗った麻婆。魔法の美味しいランチ。

          【味噌のわ】みんなで味噌玉を交換し合い熟成を待つ

          味噌作りは豆と麹と塩を混ぜるだけ 日本で昔から家で仕込まれていた手前味噌。基本的な作り方は、蒸すもしくは柔らかくした大豆に麹と塩を加えて熟成するだけ。 難しい作業ではないのですが、大豆を水に浸して一晩、火にかけて数時間と意外と時間はかかります。 そして、冷ましてた大豆を潰し、麹と塩をまんべんなく混ぜ団子にし、空気が入らないようにギュウギュウ詰めていくのは重労働です。待ちの時間と単純な力仕事を楽しくできちゃうのが仲間意識。 味噌は仲間意識を育みます 実は、はじめましてのメ

          【味噌のわ】みんなで味噌玉を交換し合い熟成を待つ

          よもぎなら我が街にもある。名古屋でも楽しめる保存食を探して。

          郷土の特性に合わせた、人の知恵に強く惹かれます。例えば、凍み豆腐、凍み大根、ごんぽっぽ(オヤマボクチの葉)を入れる凍みもちなど、寒い国で昼夜の温度差を利用して作る保存食を知った時、とても感動しました。 海や山が近かったり、寒冷地だったりすると、保存食が発達するんでしょうね。私の住む名古屋は、大都会でもなく、田舎でもなく、山もなければ漁のできる海もない。だけど、私にもできる保存食のお楽しみがあるんです。 名古屋でも楽しめた保存食 <よもぎ茶> 洗って天日干しするだけです。

          よもぎなら我が街にもある。名古屋でも楽しめる保存食を探して。

          【味噌のわ】告知:今年は玄米麹と大豆でコク深い玄米味噌を作ります

          人の手で育てる暮らしの輪「味噌のわ」では、味噌作りを中心に、手仕事を通じて美味しい食卓を囲む会を大切にしています。 身体に優しい素材を、無駄のないよう、楽しみながらできる範囲で料理することが、自分のために、家族のために、地球のためになる。まずは、身近なお味噌から広がる古き良き知恵を学んでいます。 一年に一度、味噌を仕込む会の季節がやってきました。 (昨年の味噌仕込み会の様子はこちら。) はじめましての方々と囲む味噌料理の食卓は、村人の会合のようになり楽しかったです。また、祈

          【味噌のわ】告知:今年は玄米麹と大豆でコク深い玄米味噌を作ります

          【味噌のわ】味噌にこだわった一汁一菜ご飯のお店オープンをめざして。試食会を行いました。

          ”味噌のわ”と言う活動をしています。 味噌を一緒に仕込み、数ヶ月後に出来栄えを讃えあう会なのですが、初めましての方達も、同じ村人のような連帯感が生まれるのが不思議なところです。 私は味噌汁が大好きで、お味噌汁は熱々でいただきたい派です。そして、お味噌汁と炊き立てのご飯、お漬物があれば、一汁一菜で満足です。 出汁の香りが漂って、塩気が柔らかい味噌味で、季節を感じる具沢山のお味噌汁があれば、ご飯がモリモリ食べられます。 でも、意外に外食でそんなお味噌汁を食べられないんですよね。

          【味噌のわ】味噌にこだわった一汁一菜ご飯のお店オープンをめざして。試食会を行いました。

          「一汁一菜」を暮らしに取り入れたら、良いことがたくさんありました。でも、やっぱり汁物は汁物枠。おかずは?と聞かれます。

          土井善晴先生は、一汁一菜を食事スタイルとすることで、暮らしが豊かになると説いています。私に置き換えて考えてみることにしました。私は、夫と中2の娘、小5の息子、4人家族です。 料理のことを頭の傍で常に考えています 朝起きた瞬間から昼食のお弁当、夕食のメイン料理を何にしようかを、考えだします。育ち盛りの子どもたちと、肉好きの夫にタンパク質を。野菜もたくさん。海のものと山のものを。旬のものを。あ!買い物に行かないと。 豚の生姜焼きにしようとすると、やっぱりキャベツの千切りは欲し

          「一汁一菜」を暮らしに取り入れたら、良いことがたくさんありました。でも、やっぱり汁物は汁物枠。おかずは?と聞かれます。

          【味噌のわ】同じ豆、同じ場所、同じ時に仕込んでも個性が出るのがミソ

          今年の3月、味噌作りワークショップにて、大豆と米麹から味噌を仕込みました。そろそろ熟成が進んで味噌に仕上がってきているとのことで再び集まったのが11月。それぞれの家庭で寝かせた甕を持ち寄り、出来栄えを讃え合いました。全体の塩分が下がっているので、最後に天地返をし手前味噌完成。すっかり熟成された味噌はそれぞれに個性があり、見た目も味も面白い結果になりました。 【材料】 豆と麹は国産の有機栽培のものを厳選して取り扱う、マルカワ味噌さんのものを使用 ○有機大豆3キロ(北海道の広大

          【味噌のわ】同じ豆、同じ場所、同じ時に仕込んでも個性が出るのがミソ

          【山森ごはん】山菜採りエプロンを作りました。

          山の恵みを摘んで歩く際に、なるべく手は空けておきたいし、ザックは大袈裟。何かと持っていきたいものもあるので、結局、大荷物に。もっと身軽におしゃれに山に入りたいと思い、何でも入るエプロンを作りました。 野草を観察するためのルーペやミニ図鑑、鉛筆&ノート、山菜を採るための軍手やハサミ、ハイキングを楽しむためのハットや水筒、さっと羽織れるウィンドブレーカーまで何でも収納できるポケットをいっぱいつけました。どれだけ詰め込んでも、肩に重さが集中しないよう、腰で支え身につける仕様にもこだ

          【山森ごはん】山菜採りエプロンを作りました。

          【味噌のわ】告知:「味噌開き会」開催のお知らせ

          今年の2月に数人で集まって、味噌を仕込みました。半年以上、各家庭で寝かせておいた味噌を持ち寄り、出来栄えを讃え合う(まさに手前味噌)会を開催します。同じ大豆を分け合い、共に手間をかけ、丁寧に詰めていった味噌甕をついに開ける時が来ました。さて、それぞれが作った味噌は味わいが違うんでしょうか。 お味噌汁とご飯をご馳走にいただきながら、味噌のことや、お料理のこと、お久しぶりの時間のこと、これからの楽しみのこと、初めましての方には私たちのことをお話しできればと思っています。 味噌仕込

          【味噌のわ】告知:「味噌開き会」開催のお知らせ

          【味噌のわ】味噌を中心に、皆で持ち寄り囲む”食卓”づくりをはじめていきます

          新年明けて少し経つと、味噌を仕込むワークショップがさまざまな場所で開かれます。もちろん、味噌の作り方を知らない人もいますが、毎年同じ場所で習う方々も多いようです。やり方をマスターすれば、自分で材料を買って作れば良いのでは!?と思っていた私ですが、今回ワークショップを開催してみてすごく良くわかりました。味噌作りは、誰とどんな手法で行うか、自分の居場所を決めるような、信じる教えを決めるような行為だったんです。 味噌は発酵食品のため、数ヶ月〜数年の熟成を経ます。人の手や、置いてお

          【味噌のわ】味噌を中心に、皆で持ち寄り囲む”食卓”づくりをはじめていきます