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鼻歌のように紡ぎたい。つぎはぎだらけのコトバのブリコラージュの世界へようこそ!!#ポケ…

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鼻歌のように紡ぎたい。つぎはぎだらけのコトバのブリコラージュの世界へようこそ!!#ポケットエッセイ は私のライフワークです。夢はみなさんにとって缶コーヒーのような存在になることです。よろしくお願いいたします。

最近の記事

労働美の探求 #ポケットエッセイ vol.19

健やかな労働を探求している。 日常を支える労働が不健全であれば心が荒れ生活が荒れ自然環境破壊につながり、ブーメランになって私たちの生活に跳ね返ってくる。 統合失調症で人間関係につまづき10年以上まともな就労から遠ざかった。 現在は障害者雇用で事務員として働いている。 1年以上働き続けてこれたのはみんなのサポートのおかげだということは言うまでもないが、私が強く心掛けてきたことがある。 それは家庭料理の哲学を作業に応用していることだ。 作業内容は郵便の仕分け、発送、社

    • デクノボー #ポケットエッセイ vol.18

      宮沢賢治の雨ニモマケズ。 賢治さんが病に倒れた時の作品だ。 最後まで読むとグッと込み上げてくる。 賢治さんは最後にテクノボーになりたいと言い残し37歳という若さでこの世を去った。 政治とカネ、行政の統計操作や公文書の改ざん、名だたる大企業の不祥事・・・。 権威やブランドの失墜が止まらない。 どんなにとりつくろうとしてもボロボロとメッキが剝がれてくるばかり。 やはり歪んだプライドを脱ぎ捨てたデクノボーが最強だ!! オレは賢治さんの力を借りて本物になる!!

      • 良心のこだま #ポケットエッセイvol.17 

        私の拠り所の一つ 宮沢賢治が遺したコトバ 「世界がぜんたい幸福にならないうちは個人の幸福はあり得ない」 私たちは衣食住を共にしている感覚と良心を呼び起こす。 良心のこだまに耳をすますことができることぐらいで自己肯定感を満たしていいのではないか? 才能や権力やお金に依存する自己肯定感は自惚れになり身を滅ぼしかねない。 私たちはもっと自分をリスペクトしよう。 もう悪いことなんかできやしない。 そうして、きっと「理想のわたし」と運命的な出逢いを果たすことになる。

        • いりとみのりのキセキ #ポケットエッセイ vol.16

          ふるさと宮城。 米どころだ。 巡る季節のリズムにのって聖徳太子が奏でるハーモニー、和を以て貴しとなす。 自分の田んぼにだけ勝手に水を引くことはできない。 労働力も必要だから力を合わせなければならない。 自然災害も多いから助け合わなければならない。 先人たちは繰り返される自然災害を和の心で乗り越え、いのちを紡いできた。 お米の尊さを噛みしめる毎日。 なんてハッピーなんだ。 米は誇りだ。

        労働美の探求 #ポケットエッセイ vol.19

          アリのように働きキリギリスのように遊ぶ #ポケットエッセイ vol.15

          「アリとキリギリス」では冬に備えて働くアリは勤勉の美徳とされ、キリギリスは遊びに耽って怠け者の烙印を押されてしまう。 しかし、キリギリスはいのちの限り、今、この瞬間を懸命に楽しんだアーティストだ。 アリにしても将来を憂いてばかりで今を犠牲にした生き方ではないはず。 雇用不安、社会不安、将来不安のスパイラルが脳裏をかすめる。 が、憂いてばかりではいられない。 今日という日をめいいっぱい楽しんで働いてはじめて希望が溢れてくるものだという実感がある。 インターネットの時

          アリのように働きキリギリスのように遊ぶ #ポケットエッセイ vol.15

          ライトニング資本主義 #ポケットエッセイ vol.14

          資本主義は医療を進歩させた。 そのおかげで私たちは老後の資金に頭を悩ませるくらい長生きできるようになった。 切実かもしれないけど、なんて贅沢な悩みだろう。 アダムスミスは市場には「神の見えざる手」が宿るとした。 神様のもとでは誰もが謙虚になり学びあい、お互いがお互いを必要とする共同性が生まれるとアダムスミスは市場に夢を託した。 分断や格差とは違う、私たちは衣食住をともにし同じ釜の飯を食っているという感覚だ。 道徳と経済の調和を説いた名著は他にもある。 二宮尊徳、

          ライトニング資本主義 #ポケットエッセイ vol.14

          おむすび降臨 #ポケットエッセイ vol.13

          幼いころ、茶碗に米粒一つでも残していると祖父に叱られた。 過酷な戦争体験から食べ物のありがたみを感じてのことだろう。 一粒の米の中には農家の苦労や運ぶ人、市場、スーパーで売る人たち、太陽に水、土や泥や虫や草といった自然の恵みなど全てが映し出される。 干ばつや疫病に悩まされた奈良の大仏の思想だ。 個の中に全てが宿り、個が全てに映し出される、誰も取り残さないユニバーサルな世界観。 インターネットの世界も私たちは写し鏡のようにネットワークで絆を深め、一人ひとりの喜怒哀楽が

          おむすび降臨 #ポケットエッセイ vol.13

          エッセンシャル タイム #ポケットエッセイ vol.12

          止まったままだった時計の針がこれまでとは違った感覚でまた動き出す。 10年以上前に統合失調症で入院した。退院して「新たに再出発するぞ」と心機一転でグランドセイコーを思い切って購入した。 その矢先、東日本大震災が起き経営していた会社は行き詰まっていった。 それとともに病気も悪化し再び入院することになった。 縁起でもない時計だと思いタンスの片隅に隠した。 立ち直りのきっかけは医療や福祉に支えてもらったからだ。 スピードが求められ続けられた直線的な時間感覚が、日は昇り沈

          エッセンシャル タイム #ポケットエッセイ vol.12

          みどりの通勤電車 #ポケットエッセイ vol.11

          「選択と集中」のもと先細っていくレールをギューギュー詰めで走らされる。 レールからこぼれ落ちるのが不安だから忖度しながらダッシュする。 でもね、聖徳太子に聞いてごらん。 仏様は慈しみの雨を平等に降らせ、草木はそれぞれの成長の仕方で個性を開花させるんだって。 やらされ感の強い受験競争。 決して溶けることのない凍てついた就職氷河期。 心臓マヒしたリーマンショック。 障害を抱えることになった統合失調症。 東日本大震災の火事場泥棒。 家族を切り裂いた事業の失敗。 息が詰まりそ

          みどりの通勤電車 #ポケットエッセイ vol.11

          地球をアートしよう #ポケットエッセイ VOL.10

          テクノロジーの民主化が進みインターネットはみんなのものになった。 そのおかげで私たちの表現力は豊かになった。 ファッション、エッセイ、詩、グルメ、音楽、お笑いなど様々なかたちで表現の輪は広がっていく。 表現が表現をつなぐ喜怒哀楽のビックバン!! 生まれたての私たちはいつもみずみずしい。 さあ、ふるさと地球をなつかしむようにアートしよう!!

          地球をアートしよう #ポケットエッセイ VOL.10

          中ジョッキアレイ #ポケットエッセイ VOL.9

          「お前の代わりはいくらでもいるからな!!」プレッシャーをかけられる。 身を守るために仕事をブラックボックスにしてやり過ごす。 ひどい世の中だった。 10年以上のブランクを経て環境を変えて障害者雇用で働き始めた。 年の瀬にロッカールームで年配のYさんとIさんの会話を聞いた。 以前、同じ部署で働いていて、異動になって別々に、そしてまた異動で同じ部署で品質を管理することになった二人。 「またYさんとご一緒できてうれしいです。」とIさんが声をかける。 Yさんも「私もだよ。ま

          中ジョッキアレイ #ポケットエッセイ VOL.9

          リフレッシュ破産 #ポケットエッセイ vol.8

          東日本大震災で取引先を失い経営していた会社は二重ローンになった。 生活は破綻し、創業者のメンツだけで整理やけじめをつけることなく父は事業の継続を図った。 小松左京のSF小説「地には平和を」が頭をよぎる。 第二次世界大戦、日本はポツダム宣言を受け入れ、無条件降伏し、戦後復興して日常を取り戻した。 小説では原爆を落とされても空襲で焼け野原になってもポツダム宣言を受け入れず、本土決戦に突き進むというパラレルな世界が展開される。 そこには大義名分がむなしい疑心暗鬼の世界が描

          リフレッシュ破産 #ポケットエッセイ vol.8

          レンコン ハーモニー #ポケットエッセイ vol.7

          聖徳太子のハーモニー「和を以て貴しとなす」🎵~ 「個」をないがしろにしてしまえば「和」は保たれない。 多様性は日本の伝統。 そのビジョンは個性の開花だ!! 聖徳太子はその文化の拠り所を仏教に求めた。 仏教のシンボル蓮の花は泥の池から清らかに咲く。 芥川龍之介の蓮(はちす)の糸を表現した「蜘蛛の糸」がある。 蓮根(レンコン)の中にある糸で極楽往生の縁を結ぶという。 物語では自分だけが助かろうとした男がいて無情にも蓮の糸は切れてしまう。 この教訓はみんなで助け合っ

          レンコン ハーモニー #ポケットエッセイ vol.7

          もやしもつくれねぇ #ポケットエッセイvol.6

          メイド イン ジャパンの模索。 サプライチェーンを効率化し、いいものを安く早く作りスケールメリットを追求するビジネスモデルが崩壊する。 供給ショートが起きている。 お金があれば原材料の確保は何とかなっていたが、お金があっても原材料が手に入らない時代になりつつある。 平和と高い品質で培った信頼は、コロナと露骨な武力で行き詰る。 持たざる国、日本。原材料が手に入らない。 これじゃ、もやしもつくれねぇ!! もやし生産者の皆様、失礼な言い方をして申し訳ありません。 いつも

          もやしもつくれねぇ #ポケットエッセイvol.6

          メタボリックYUKI #ポケットエッセイvol.5

          統合失調症が悪化して閉鎖病棟に2度の入院経験がある。 コロナで強制的に隔離されるのと似ている。 鍵をかけられて病棟から外には出られない。 インターネットもダメ。 そんな環境での楽しみはラジオとおやつだった。 青春時代、ライブに何度も通ったJUDY AND MARYのYUKIちゃんの声を聴きながらポテトチップスとコーラが楽しみだった。 パンクだったYUKIちゃんは日曜の昼下がりから得意の下ネタを連発するのかなぁとハラハラしながらラジオを聴いていたのだけれど、どこか落

          メタボリックYUKI #ポケットエッセイvol.5

          デジタルレボリューション #ポケットエッセイ vol.4

          デジタルによってアーカイブに誰もがアクセスできるようになった。 民主主義は私たちに常に反省を促す。 人類最大の過ち、戦争。 悲惨な光景が目に焼き付き、良心がこだまする。 リアリズムと思われた核抑止は幻想になり、平和を祈り続ける心がリアルになった世界。 暴力に頼らない平和の実現に大きな一歩を踏み出すときが来た。

          デジタルレボリューション #ポケットエッセイ vol.4