【小説】ファンタジースキーさんに100のお題:002
囚われた娘
(※胸くそエンド注意)
遠くから音が響いてくる。
近づいてくる馬の足音を聞いて、私達の間に動揺が走った。
「早いっ! 情報が漏れたか?」
上官の男が舌打ちをする。
確かに、敵の襲撃を誘うのが私達の役目だが、いくらなんでもこれは早すぎた。まだ逃げる手はずが整っていない。
そうやって慌てているうちに、足音はどんどん近くなってくる。
「隊長、急いで撤退を。作戦は、失敗です」
兵士の1人が、くやしげに進言する。
「わかっている。急げ、敵はもうすぐそこまで迫っ