73〜82話

73話、ミス条映の書類審査の写真を撮っているのはお地蔵さまの前で写真の背景に写り込んでいました。色々なポーズの色々な表情のひなたをいつでも見守っているように、ということは、お父ちゃんのジョーも写っているのもそういうことなんでしょうか。お母ちゃんは店の神棚に祈っている。
ラジオでミス条映のことを伝えているとき、回転焼き台の向こうの道にある立て看板「子供多し注意」意味深に見えてきますね、ライバル多いということかな?大阪編の「酔っぱらい注意」看板見てからなんでも気になってしまいます。
条映のステージの上の方に提灯は、岡山編の進駐軍のクリスマスパーティを、丸い照明は岡山の最初のディッパーマウスや大阪のナイト&デイを思い起こします。
応募を許してもらったシーン、子供の頃お父ちゃんに飛びついていたひなたは大きくなってお母ちゃんに抱きついていて、それは当然なんだけど、ちょっと寂しいかもしれへんなあ、お父ちゃんは。優しい眼差しで見守っているけれど。
ミス条映コンテストのために、ベリーちゃん。。一子さんに礼儀作法の指導を受けているのですが、この畳の縁を踏まない!と言われているのが、物凄いヒントだったんですよね、放送時は全然気づいていなかったのですが。96話雉真家でジョーが畳の縁を踏まないでるいの前に座る。

74話、舞台上、ひなたは髪型も剣士のようで叩き斬る姿が一番様になっているように見えました。冷静さを欠いてしまっても映画村と時代劇が好きなのはわかる、虚無蔵さんが訪ねて来るのがわかるような。
ベランダにいるひなたのそばにあるのはオリヅルラン?「集う幸せ」「子孫繁栄」「祝賀」という花言葉だそうです。三世代の物語の集大成のような花言葉ですね。
虚無蔵さんとの出会いがひなたの運命を変えた、"destiny"がナレーションで使われてますが、103話で文ちゃんと再会した時には"fate"が英語講座のテキストで登場しています。「運命」と「宿命」的なニュアンスだそうですが、展開を考えると「宿命」は否定されたということでしょうか。

75話、虚無蔵さん、映画村の休憩室でひなたにお茶を入れようとして、茶筒から蓋にお茶を振り入れてる!ひなたがそのお茶を飲んでいる後ろにこっそりあの宇宙活劇映ポスター! こうやってジョーさんのこと、ヒント出してくれてたんですね。
秋の映画村でのロケで、春雨だと虚無蔵さんが言って、ひなたが夏だと言う、岡山編の撮影地だった映画村の登場でこれは「物語」なのだと告げられているような感覚にもなります。そこで実際に働いている人を紹介して映画村と撮影所を案内されていく。

76話、榊原さんに案内されての撮影所見学、ひなたと一緒に見学させてもらう気分。あの環境に放り込まれてお茶を出せるひなたは大したものであるし、一方、仕事をすることの意味もわかっていない、子供っぽい振る舞いにヒヤヒヤもしてまさに大人と子供の間。
休憩所でお茶を出すことで認識されていくひなた、お父ちゃんの影響の時代劇と、知らずに受け継いでいるお父ちゃんのルーツのお茶が人生を切り開いていくという意味でもあるんだなあ。
榊原さん、そのお名前、神職がルーツっぽい感じもしますね。

77話、棒読みセリフでわがまま放題のすみれだけど、78話にひなたに渡した台本に書き込みしていたことを言っていて、ひなたの「すみれさんいい作品にしようと一生懸命なんやな」が案外的外れでもなかった。大人の世界で言ってはいけないことを言う、言わないことがいいことなのか。
ひなたと五十嵐が再現する、黍之丞のドラマのセリフ、「ゆみのために刀を捨てて下さったのですね」後に五十嵐が役者を諦めることにかかっているような気がします。でもひなたの答えは「三国一の幸せ者」とはならなかった。

78話、榊原さんに促され、ひなたはすみれさんに謝り、五十嵐は監督に絞られる。失礼な物言いをしたらちゃんと叱られる世界。同時に時代劇に真剣なこともちゃんと見ている大人たち。77話でもそうだったけどお店での五十嵐の長台詞がカムカムでは珍しいけど、これはそういう人物像なのかな。

79話、大月家は相変わらずの一見のどかな感じの一方、映画村に就職したひなたに見せるのとは違う顔のホクロを描く二代目桃山剣之介。謎の振付師、実は算太、虚無蔵さん、大月家のポスター、ひなたの知らない「過去を遡る」かのよう。
妖術七変化のポスターのキャッチコピー、「真の闇夜に生きるは妖怪か!黍之丞か!」これも意味深というか、両方とも本当のことを知らないとも取れるような。

80話、五十嵐くんのマメを潰しただろう手のひら、82話でひなたの絆創膏を貼った手が一瞬だけ映る、不器用な二人がそれぞれ自分のできることを一生懸命にやっていた。 それと並行して上の世代の話が進む。安子やるいがヒロインの時と違ってその分量が多いのは語り手がひなただったからか。
すみれさんは二代目モモケンが親子共演を断ったと事実ではないことを言い、それが吉右衛門の耳にも入る。蕎麦屋さんで話をするのは軽率すぎる。 すみれさん、二代目モモケンの悪口を言ってたのに最終回結婚してるの、誤解が解けたんだなあ。
一方でいっちゃんはひなたと五十嵐くんが一緒にいても勘ぐったり余計なことを言ったりしない。(でもすみれさん見て誰?って失礼な感じもあって人は一面だけでは見れないんだなあ)

81話、謎の振付師サンタ黒須と名乗る算太、ほんとのことを知っているのに言わずにいなくなる。ここは言ってはいけないからいいけど必要なことも言わないもんなあ。 ジョーさんが何気に店の片付けをしている。お茶を入れて、片付けて、今思えばこちらも少しづつ過去に遡っているよう。

82話、道場で先代と二代目のことを語る虚無蔵さん。先代の方が断ったと。映画で台詞がうまくできなくて後悔し日頃から時代劇の言葉使いで話していると言うその語り口が流暢で鍛錬の成果が十分に出ているの、後悔がそれほど大きくて、だからもう一度左近をやりたいんだなあ。
ひなたの五十嵐くんのために回転焼を焼きたい、に協力するお母ちゃんのるい、仲の良い幸せな親子。よかったわあ、ひなたが店番できるようになってくれて、なんて言いながら嬉しそう。関西の気のいいお母ちゃんに見え、ちょっと和子さんを思い起こします。

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