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より充実したアンサンブルを目指して、いろんな基礎合奏にチャレンジ中!

コントラバス奏者、吹奏楽指導者、指揮者の井口信之輔です。

オーケストラや吹奏楽のコンサートでコントラバスを弾いたり、部活動や大学サークル、また個人レッスンでコントラバスを教えたり、平日に活動する吹奏楽団、初心者や子ども達を中心に結成されたオーケストラ、仕事や家庭を大切にしながら趣味も楽しむママ・ブラス、吹奏楽部のOBOGを中心に結成し吹奏楽コンクールに挑戦する社会人バンドなど、さまざまなコンセプトを掲げて活動している各地のアマチュアオーケストラや吹奏楽団とタッグを組み、指揮者というポジションから地域の音楽文化発展に努めたりしています。

また、聖徳大学附属取手聖徳女子高校の音楽科でコントラバスのレッスンをしています。

取手聖徳女子高校では、音楽科に興味のある女子中学生を対象に音楽科の先生たちのレッスンが無料で体験できるレッスンリーズという企画を開催してるので、興味のある方は取手聖徳女子高校のホームページをご覧ください。僕のところへDMなどいただいてもOKです。

ゴールデンウィークも半ばに差し掛かった今日は、自分が指導者として力を入れている基礎合奏という、みんなでアンサンブルを楽しむ上で知っておくと良い基礎・基本を合奏で学ぶ機会について書いていきたいと思います。


基礎合奏って何?

基礎合奏は、合奏の基礎となる部分を合奏練習の中でトレーニングする時間で、これから一緒にアンサンブルをするメンバー全員で音階練習をしたり、リズム練習和音練習に取り組みます。

吹奏楽の分野、特に中学高校などのスクールバンドではほとんどの学校が取り入れている基礎合奏ですが、オーケストラの世界だとあまり基礎合奏を取り入れる習慣もなく、そういった楽譜も見かけないのでかなり馴染みの薄い練習だったりします。

いろんな基礎合奏にチャレンジ中!

基礎合奏は、教則本を使用することが一般的で、僕もいくつかの教則本を活用しながらそこに自分のアイディアを交えて取り組んでいます。

主に吹奏楽、オーケストラの指導で使用するのは

  • トレジャリーオブスケール

  • セビシック ヴァイオリン教本(チェロver.)

の2冊です。

そこに、各団体が取り入れている練習を掛け合わせて、楽団ごとに団体のカラーにあった基礎合奏を提案しています。

基礎合奏は「なるほど!」を引き出す

基礎合奏で大切なのは「なるほど!」を引き出すことだと思っています。

いわゆる楽典的な知識、音楽理論の話であったり音楽的なアプローチの方法など、いつも合奏練習の中でも同じ話をするけれどメロディ、リズム、ハーモニーとそれぞれ楽器ごとに違う役割を受け持つことが多いので、共通のスケールなどを演奏しているときの方が理解が深まりやすいのではないかと思います。

いわゆる、上手い人が演奏すると基礎練習もメロディに聴こえるという現象に対する謎解きの時間みたいな感じです。

先日は、指揮者を務める江戸川ママブラス・マリン♪で基礎合奏をじっくりやしました。

独自の基礎合奏メニューがあるので、活用していきます。

スケールを音の階段に例えてどうやって演奏するか考えてみたり、リズムを立体的に表現するときはどうやって考えたら良いか、また音の跳躍をするときのイメージなどホワイトボードに書きながらのレクチャー。

こちらは、初心者と子どものためのオーケストラの基礎合奏。

初心者が多いのでリズムは口頭での説明だけでなく、紙芝居をヒントにリズムを視覚的にとらえてから合わせていきます。

音楽監督を務める、初心者と子どものためのオーケストラでは、トレジャリーオブスケールを使った基礎合奏を取り入れています。

仮説、検証を繰り返す「月イチ基礎合奏ミーティング」

一時期、全体の指導を受け持っていた高校の吹奏楽部では生徒から体制が変わったので基礎合奏の内容を見直したいと相談を受け、生徒たちが作った基礎合奏メニューを取り入れていきました。

そのときは、毎月1回月末にセクションリーダーと基礎合奏ミーティングを開き、自分たちが考えたメニューに対する振り返りをする機会を設けていました。

仮説を立てて、基礎合奏に取り組んで1ヶ月経っての効果を検証する時間で、効果を感じられるものもあれば1ヶ月では変化があまりないものもあるので、自分たちが考えた練習メニューに対する振り返りをする時間は僕自身もとても勉強になりました。

基礎合奏を取り入れてよかったこと

基礎合奏を取り入れてよかったこと、またメンバーから受けた声で多くあったのが

  • 個々の演奏レベルが上がった

  • 譜読みが早くなった

  • 音を聴く耳が育った

  • オーケストラ、またはバンドのサウンドが変わった

ということでした。

また、自分自身も前に立ちレクチャーをしていく準備として楽典や音楽理論の本を読み直す機会が生まれたりすることが増えたので、前に立って指導しながら一緒に勉強しているような気持ちです。

特に和声の知識に弱かったり、楽典も結構忘れていることが多いんですよね。

なので、基礎合奏を取り入れることで指導する側もたくさんの学びがあったりします。

基礎合奏、取り組み方次第でオーケストラや吹奏楽というチームがとても良い方向に向かっていくと思うので、指導者としてもさらに研究を重ねていきたいと思います。

いただいたお気持ちは、コントラバス研究室BASSROOMの発展に使わせていただきます!