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bush valley lub → 山川藪文庫

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富山県西部の山間部でのリノベ改修までの記録 →住み始めてからのあれこれ
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2021年4月の記事一覧

21|在るものからはじまる

21|在るものからはじまる

家の設計が進んできた。図面を書いてくれているのは夫の研究室のK君。

私は施主、夫は施主であり建築事務所、K君はその事務所の担当所員、というイメージの立ち位置で、3人での打ち合わせと、夫からの指導とを踏まえながら、K君からの提案もあって、強く誰が主導、というのではなく、話し合いながら、良い具合にまとまっていっている。

3月20日の初回提案から、打ち合わせ6回くらいで4月15日に基本設計が終了。間

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20|卵かけご飯は料理である

20|卵かけご飯は料理である

たまに学生を呼んで食事会をする。人を呼ぶときはたくさん料理をつくるので(これまた学生がびっくりするほど食べる)、「毎日こんな料理が食べられていいですね」と言ってもらえたりするが、普段はそんなふうにはつくらない。

最近は、平日は味噌汁と納豆とか、味噌汁と卵かけご飯とか、朝ごはんみたいな夕飯が多い。

それは、まったくもって手抜きではないと、確信している。

きっかけは、子供にご飯を食べさせるのに苦

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19|うんちの行方

19|うんちの行方

「これもうくさくない?」畳んである洗濯物のパンツをさして娘が言う。

「手であらってくれたやつ」

ああ、よく覚えているね。前におもらしして、うんちまみれになったやつだね。

子供が生まれて以来、うんちフレンドリーな生活を送っている。娘の体から出てきた便りは毎回確認するし、どうしようもなく手についてしまったものを洗ったり、ただただ水に流していた時代よりも、多少のうんち耐性はついている。家庭内でのう

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18|モダニズムとか民藝とか、富山の家は揃っている

18|モダニズムとか民藝とか、富山の家は揃っている

住宅街を車で走っていたら、前川國男の自邸のような家があった。とても格好良かった。中から知り合いが出てきて、庭の端につくられた鶏小屋のニワトリに餌をあげはじめた。前川國男の家みたいで格好いいですね、と話しかけると、パクりました、と笑っていた。こんな住宅街でもニワトリって飼えるんだなあと思った。

「民藝ってモダニズムじゃないの。機能的なものは美しい」

その後、昼ご飯を食べながら夫が言う。コルビジェ

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