ハコフグ型手乗りロボット、ハコやん(短編小説)
「モード。再開」
わたしが言うと、ピピっという音とともに胸ポケットから小さなロボットがとびだした。
「どうしたの?ちなつちゃん。すごい動揺してる。」
「ぼくに話してごらん」
わたしの心拍数を拾うことのできるハコやんがわたしの異変に気づいた。
手に乗っかるほど小さなロボット、ハコフグ型のハコやんが、ホバリングしながらわたしに話かける。
「ハコや〜ん。ありがと。わたしさっき彼氏に振られちゃったよ。」
ハコやんの大きな瞳が驚いたようにさらに大きく開く。
「え〜!」
ハコやんが