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向き合うこと

今回は《不妊治療について》私の経験したことやその時の感情を記録していくことにした。
※以前の投稿記事よりも赤裸々に載せていくのでご注意を!(笑)


結婚後、OTを続けてご年配の方々ともたくさん話をする機会があった。ネガティブになることもあって、私自身心も壊れていきそうな時もあった。(女性のひと握りくらいは経験するのかな・・)
大好きなOTの仕事も段々と辛くなり、患者様のことも嫌いになりそうで怖く、そうなる前に一旦リハ職から離れたいと思ったこともあった。
「早く孫の顔を見せてあげなさい」
「子供早く作りなさい」
「結婚式の後は子供だね」
「子供はまだ?」  
「家族が増えてもいいんじゃない?」
「子供より先にお家なの?」
こんなのはまだ優しい方だけど、妊活中に上記のこと等を耳にすると、敏感になって気になる人は少なからずいるはず。
耳にタコができるくらい聞いて、毎回同じような返答をして、治療中であることを隠していたようにも思う。
“それ、あなたの意見ですよね?私たちの努力も知らないで、よく言えたもんだ。”と内心思うことが多くなった。

やっぱりか!


婦人科に通い始めてから、妊娠しにくい身体であることが分かった。そりゃ半年1年2年タイミング法をしても授からないわけよ。なんて思っちゃったりして(笑)
不妊症を認めたくなかった、運に任せてふと授かる人だっているって聞くのに。(笑)
ちなみに夫の検査結果は全く問題なし。検査をしていくたびに、私自身に様々な病気が分かってきた。潜在性甲状腺機能低下症だけではなかったのだ。(笑)
・不妊症
・黄体機能不全の疑い
・多嚢胞性卵巣症候群
プラスα、子宮後屈ともいわれ、子宮内膜ポリープも発見された。
そんなに重く考えなくてもいいのか、これは立派な疾患なのか・・どなたか教えて欲しい。
年齢的にも30歳が近くなって、周りの友人の妊娠や出産報告を聞くたびに、心の底から喜べなかったり、優しい言葉がけができなかったり、どうしても自身と比べてしまうことが増えて焦りも出てきた。
子宮内膜ポリープも全身麻酔で除去して、潜在性甲状腺機能低下症も治療を進めてきた29歳から30歳。薬は何でも効きやすくて、全身麻酔をしたのも数日残ってる感覚だった(それは絶対ない笑)

期待

ポリープも除去したし、血液データも安定してきてるし、そろそろ私達の元にも赤ちゃん来てくれるんじゃないか・・
人工授精(AIH)するたびに、心の何処かで自然と期待してしまう私がいた。だけれど、そんな簡単にはいかない。
夫も私の気持ちを汲み取ったかのように、おおらかな心でドンと構えて見守ってくれていた。何も言わず、そっと寄り添う夫に感謝しかない。

総合病院でタイミング法やAIHをしていたけれど、大学病院とも繋がっていた病院だったこともあって、医師が短期間で交代になる。担当医が毎回替わるような感覚で信頼度が薄れていった。そろそろ転院したい・・そんな風に思うようになった。

ステップアップ

実は、人工授精も体外受精もする予定ではなかった。夫は不妊治療は反対だったからだ。
“私の有給休暇を病院に使うなんて、時間もお金も勿体ない。自然に授かって、授からなかったとしても私達夫婦の時間を楽しく過ごそう。”そういう考えだった。
私は真逆の考えで、夫との子供が欲しい!
当時は特に執着しているようだった。(笑)
私の夢を手助けするかのように、夫も賛成してくれて人工授精へステップアップ。

●人工授精の流れ   ※私の場合
D3〜5  診察・残胞が無いか確認
D10〜12 診察・卵胞チェック
D14〜  診察・卵胞チェック
     排卵日に合わせてAIH施行
     排卵誘発剤を注射
リセットor生理が来なかったら受診

生理周期が長く排卵までも長めだった私は何度も受診をした。精子と卵子の相性ってものも関係してるんだろうか。3回目のAIHを挑戦した結果、残胞があったことがきっかけで夫に相談。この機会にクリニックへ転院することに決めた・・・
体外受精へのステップアップのハードルは高く感じてなかなか進めずにいた。

2022年4月から、不妊治療が保険適応になったことはご存知だろうか。
特定不妊治療に進んじゃう??私も夫もなかなか一歩が出なかったのだが、母からの一押しで、迷いなく体外受精することになった。

クリニックでは、今までの経過をみて体外受精した方がよさそうとの判断。すぐさま特定不妊治療へ移行することとなった。

●採卵の流れ  ※私の場合
D3    診察・採血
D9    診察・採血  
D12 診察・採血
D15 診察・採血
D17 採卵当日
D18  受精の確認(TEL)
D21 受精卵凍結

丸一月で何とか採卵を終えた。その期間中は時間厳守で内服する薬や自己注射、自分で薬剤を水で割って打つ注射もあって、太すぎる注射針に怯えながら立ち向かった。

OTでもさすがにきつかった注射


AMHという数値が採卵数と相関するらしく、数値が高いと一回の採卵で取れる卵の数が多い。年齢によって平均値が決まっていた。
☆30歳の場合ー平均は5.02
私の場合、10.02 という高い数値・・
なるほど、多く取れるかもしれないんだ。
この数値が高すぎると、採卵誘発剤の調整が難しく、OHSS(卵巣過剰刺激症候群)を防ぐために、採卵誘発法も工夫が必要だとか。

結果的に未成熟卵を含め11個採卵できた。
採卵後、案の定婦人科医の言うことが的中し、卵巣なのか子宮なのか分からないが、下腹部に水が溜まったかのように腫れ上がりパンパンになった。約1週間、ズボンは履けずスカート生活を余儀なくされ、靴下を履くこともしゃがむことも難しかった。ちなみに11個の採卵費用は合算して147,000円。

胚培養士との出会い

11個の卵は1個未熟のため10個となった。
体外受精6個:顕微授精4個の割合で培養をお願いし、結果的に5個受精卵となってくれた。“半分の確率なんだ〜”とふむふむと思いながら、担当培養士の説明を受けた。気さくで明るくわかりやすく説明してくれた。体外受精をしなかったら、胚培養士という仕事は知らなかった。見解としては、タイミング法や人工授精で受精出来ていても、分割の段階で何らかの影響で進めなかったのかもしれないとのこと。結果報告等で話す機会があり、培養士の前で涙してしまったことがあったが、そっとティッシュを差し出してくれて一緒に泣いてくれた。(笑)
改めて、多くの人(医師や看護師、胚培養士の方々)の手を借りて治療が出来ていることに感謝の気持ちでいっぱいになった。

数ヶ月した頃、受精卵を戻すことに・・
今まで経験したことのない素晴らしい経験と出会いをして、痛い思いもしたからこそ受精卵は大切にしたい。そんなことを想いながら挑戦した。

●体外受精の流れ  ※私の場合
D4 診察・採血
D11  診察・採血・子宮鏡検査
D18  診察・採血
D24  凍結胚移植
D32  判定日(採血)

期待と少しの不安と向き合いながら、ホルモン補充周期で挑戦することにした。今回もたくさんの処方薬があり、本当にたくさんの薬を使ったと思う。膣錠はなかなかの辛さだったけれど、これも経験と思って頑張った(笑)
体外受精の費用は合計で58,990円。
思い通りには行かず、2回目は自然周期に挑戦。これも内膜層や排卵が上手く行かず、中断することになった。


以上、私の経験している不妊治療。現在進行中で向き合っている。同じ境遇の方へ、少しでも参考になればという気持ちから、大体の流れや値段等を体裁。
引き続き、無理をしない治療の継続をしていく予定。

にんじん





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