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『野暮だよ展』を開きたい

最近、やけに展覧会が流行ってますよね。「〜すぎるよ展」とか。バカリズムが大喜利で出しそうなイラストとともになんかタイトルをつけたタイプの展覧会。

その流行りに乗っかって、僕も「野暮だよ展」を開きたいんです。その名の通り、「野暮な発言」「野暮な人」を集めた展覧会。

1.例えば

だらだらと説明するよりも具体例を出した方がきっとわかりやすいと思うので、何個か思いつく野暮な発言を以下に。先に言っておきますが、決して彼らを糾弾したいわけじゃありません。「野暮だね〜〜」とみんなで笑い合えればそれでいいんです。

1.夏祭りで「かき氷のシロップって全部同じ味らしいよ」と得意げに言う若者

2.飲み会で自然な流れで恋愛観やら人生観の話になったときに「うちらすごい深い話してない!?」という人

3.千と千尋の聖地として有名になった故に、カオナシの人形を取り揃える台湾のお土産屋

4.ディズニーランドのタワー・オブ・テラーの木像シリキウトゥンドゥが暗転中に消える部屋で、明転後に「あれ実は下に落ちてるだけなんだよ」というどっかのカップルの彼氏

5.みんなで行った海外旅行中に、「いやーーやっぱり日本って良い国だなあ」と言う人

6.ビッグマックを買った人に「ハンバーガー2個買って重ねればいいのに」という同級生

みたいな。

6つの中で、みなさんからすれば「いやあーそれは野暮じゃないでしょう捻くれすぎじゃない?」という発言が必ずあるはずです。それでいいんです。人の数だけ、「野暮」の定義はあります。

みなさんが見つけた「野暮」も、ぜひ教えてください。

2.そもそも野暮ってなに

とはいったものの、言葉の定義は定まっています。それが言葉というものです。ということで教えてGoo辞書。

やぼ【野暮】
人情機微に通じないこと。わからず屋で融通のきかないこと。また、その人やさま。無粋 (ぶすい) 。
言動趣味などが、洗練されていないこと。無風流なこと。また、その人やさま。無骨
遊里事情に通じないこと。また、その人や、そのさま。

goo辞書

3は場面が限定しすぎているので、僕の言う野暮は1と2の意味です。「いま言わなくていいじゃん」「それをやられると違うんだよなあ」というような感じです。

ただ、辞書の意味を見てもなんとなく、こう、ふわっとしてますよね。類義語が「無粋」。つまり「粋ではない」。となると、粋ってなんなんだという疑問に帰着します。

ここからは勝手な仮説ですが、僕を含めて人が「野暮だよ」という時は、自分が気に入らない物を「粋」というふんわりしたものに責任を押し付けて小馬鹿にしようとしている時ではないでしょうか。

勝手に「粋」を定義して、その軸に当てはまらない人を「野暮」と呼び、あくまで「自分がなんとなく好きじゃないから」ではなく「粋ではないから」というスタンスを装う。

あれ、この行為自体、もしやかなり野暮なんじゃないか。

「野暮だよ展」の出口前最後の展示物が決まりましたね。「世の中の野暮を探して勝手に展示している奴」です。

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