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【カヤダガムラ村での井戸掘りが順調に進んでいます】from KENYA

マリンディから内陸に行ったところにあるかなり僻地の村、カヤダガムラ村で、再び井戸を掘っています。この村は、大変な乾燥地で生活が困難な村であり、水が非常に乏しく、さらに数年前には水害により村を追われてきた災害避難民を何百人も受け入れた村であり、その避難民たちが今ではその村に定着して生活しているためさらに水状況は困難になりました。

もともと水が得られなくて困っている状況を見たため、マテラ長老の伝統儀式を行ったときに参加した仲間たちを中心として、その他の多くの皆様の支援を受けて数年前に井戸を掘りました。村の伝統音楽のCDを販売することでも井戸掘りの費用にあてました。

この井戸は、村の人たちにとても喜ばれ、多くの人がこの水を使い、生活が助けられただけではなく、カラカラだった大地に畑を耕し、緑の畑に変えることができ、村の食料事情にも助けになっていました。

ところが、季節ごとの災害が続くこの村では、大干ばつ、その次に大洪水、を繰り返しており、あるときの集中豪雨で、大きなてっぼう水が出て家々も流され、その際にこの井戸そのものも洪水に襲われ、土砂に埋まってしまいました。

そのあと何年も、村人たちは7km先の遠くまで歩いて水汲みに行かなければなりませんでした。その水は川の泥水で、しかも豊富に清潔な水が流れている川ではなく、乾期には乾いてしまう川底を掘り、そこから湧き出てくる水を汲むという困難さでした。

この村は気温も非常に高く、暑いだけではなくとても乾燥していて、強風が吹いて砂嵐になります。日中は灼熱の太陽が照り付けて、喘ぐような暑さになります。大地はカラカラに乾いており、畑を耕すこともできません。この村に何日か滞在すると、その環境がどれだけ人間が生きる上で厳しいものかを実感します。しかもそこに清潔な飲み水がないということは想像を絶するほどの厳しさです。

そこで、この村に再び井戸が欲しいというのが村人たちの切なる願いでした。この村は今では高齢者と子どもたちしかいません。生活があまりにも厳しいために、多くの若者たちは街に出稼ぎに行ってしまいました。その街は遠く、十分な稼ぎも得られない出稼ぎ労働者たちは田舎に送金をすることもままなりません。食料を得られない高齢者と子どもたちは、ほとんどが低栄養でやせ細っています。そんな生活の厳しさを少しでも軽減できればと願い、再び井戸を掘るための試みをはじめました。

マリンディの町で機械を借りて、技術者を雇い、軽トラを借りて頻繁にスタックする悪路を村まで運び、すでに何週間か穴を掘ってきましたが、ついに昨日、水が出たという嬉しい知らせを受けました。25メートル掘って水が出てきて、これからあと6メートル掘り進めるそうです。
ラッキーなことに、塩水ではなく、きれいな地下水にあたったということで、皆とても喜んでいます。

これからこのあと、たとえまた災害があったとしても洪水に流されないような頑丈なブロック塀での囲いを作り、水をくみ上げるためのポンプを取り付け、水を屋根の上にあげている水タンクまで汲み上げ、高低差を使って畑に水が流せるようにしたいと思っています。

途中経過の動画をシェアしますので、どんなふうに井戸を掘っているか見てみてください。
この井戸を掘るためには、私が企画する「ドゥルマとギリアマ民族の伝統文化体験スタディツアー」に参加してカヤダガムラ村に滞在してくださったお友達の皆さんがカンパしてくださいました。心から感謝申し上げます。ありがとうございます。

★動画をシェアしたいのですが、noteでどうやって動画シェアするのかがわからなかったので、以下のfacebookの投稿から見ていただけると幸いです。

【カヤダガムラ村での井戸掘りが順調に進んでいます】 マリンディから内陸に行ったところにあるかなり僻地の村、カヤダガムラ村で、再び井戸を掘っています。この村は、大変な乾燥地で生活が困難な村であり、水が非常に乏しく、さらに数年前には水害により村...

Posted by Chiaki Hayakawa on Monday, April 10, 2023


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