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【エッセイ】家庭を持つということ:妻編

いつからだろう、夫を家族としか見れなくなったのは。

夫と出逢ってから、そして新婚当初は絶対にラブラブ夫婦を保つのだ!と意気込んでいた。

マンネリ化はさせないと。

当時はそんなことを本気で思っていたんだと、私も可愛らしい頃があったのね。

そんな自分が愛おしい。

あれから年月が経ち、私たち夫婦にあのキラキラ感は皆無。

私は夫の爽やかな風貌、シャープな顎のラインが好きだったけれどそのシャープさも少しづつなくなっている。

爽やかさは、今はオヤジ化。

ちょい悪オヤジならかっこいいのに。(ちょい悪オヤジってもう死後なの?)

人のことばかり言っちゃダメね。

私だってそう。肌が真っ白と言われていたのに、メラニン色素を過剰に作り出すもんだからシミがバンバン出てくる。怖いくらい。

お尻は茄子のような垂れ下がりの変なカタチになってるし。

PMSも年々酷くなってるからイライラも酷い。

結婚当初は未来への展望で先は明るさしかない。眩しい〜ってね。

でも今は老いへの未来、子供達の教育資金はどうなるか問題の未来。

やっぱり人間って死に向かって歩んでいる。

なんか妙に納得する近頃。

でも昨日久しぶりに、数年ぶりに、夫のあの爽やかな笑顔を見れたのだ。

どうやら夫は仕事で転機を迎えたらしい。

人生の佳境に入ったとでも言うべきか。

夫はこの数年、仕事ですごくストレスを抱えていたように思える。

体力的にも精神的にも。

そして昨日私にその報告をしてきた顔は、とても晴れやかないい顔をしていて驚いたのだ。

そんな笑顔にグッと込み上げてくるものが私にあった。

こんないい顔になるんだったら、夫の決断はきっと間違っていない。

そう思えた。

久しぶりに未来が眩しい〜っていう感覚が蘇った。

まっ、あの眩しさは今は半減した眩しさだろうけどね。

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