意外と知られていない航空機の技術

日本の防衛装備庁や防衛庁の調達する武器の種類を見ると、破壊力や速度に特化した破壊兵器に偏ってる事が理解できる。

実際にウクライナとロシアの戦争で目にするのは、段ボールを使った紙飛行機型の自爆型ドローンなどが戦果を上げてる。

上のエンジンは、ウクライナとロシア双方の飛行機型ドローンに搭載されている、千葉県市川市に本社のあるRC飛行機用エンジン・メーカー斉藤製作所のもの。

燃料もニトロ燃料を使うので、ロシアでは簡単に燃料を製造できる。

RC飛行機エンジン用グロー燃料は、メタノール70%、ニトロメタン10%、合成油10%(石油製の自動車エンジン・オイルなど)、ひまし油10%の配合を推奨している。

ロシアのドローンで話題になったのは、カメラがソニー製、エンジンが日本の斎藤製作所の製造した物だったこと。

慣性航法装置に関しては、GPSや電波塔を使っても位置を割り出せるので、3つの円(電波)の交点が現在地を示すという単純なもので、慣性航法装置を作れる。

気圧を使って、高度も大体の目安の飛行高度を維持できる。

例えば、護衛艦には「ひゅうが型」の「いせ」と「ひゅうが」のように、短い全通甲板を持ったヘリ空母も存在する。

ヘリコプターがあるので、STOL型の航空機に注目が集まらないけど、現在のイージス艦には垂直発射型の防空ミサイルを搭載してるので、SM-6のような長距離射程型のミサイルがあるので、対航空機戦闘にはミサイルが機能すれば問題なく迎撃できる。

要になるのは、レーダー索敵による早期発見が課題になる。

米軍などでは、早期警戒管制機などが航空母艦に搭載されている。

MQ-9B の下に付いてる Seaspray 7500E V2 は、重量230lbs(約104kg)と意外と軽い。

アメリカでは、ノースロップグラマン社が一つの答えを導き出してる。

人も乗れるしAIによる自律飛行も可能なレシプロ・エンジン搭載機。

安価なSTOL機で長時間運用可能な CH 750 Sky Jeep

航空機用のケロシン燃料(灯油の水分を減らしたもの)で、 燃油搭載量も24ガロン(約90ℓ)で 4時間半の滞空能力を持ってる。

観ても分かる通り、失速速度はかなり低い(時速65㎞/h以下)、でも失速しない。

矩形翼くけいよくのおかげで、低い速度領域でも20~30mの離着陸距離で発着艦できる。

重量も米国人の大人4名平均 80kg×4人で、320kg以上の重量を機内の重さで持ち上げる事が可能。

ソノブイ 全長0.93m、直径0.13m、重量10.4kgを搭載するだけなら、ヘリコプターよりも利便性が高い。

ホバリングの機能はなくても移動速度は、ほぼヘリコプターと同じ巡航速度160km/h前後、燃料も消費しなければ潜水艦索敵機能や高高度であっても、高度5,000m前後であれば、速度を求めなければ上昇する事もできる。

高度5000mの高度でレーダー索敵できる地平線の屈折率を含めると約267㎞以上の距離までレーダーで地平線距離を索敵できる。

ミサイルの索敵距離において、戦闘機からの攻撃は全て見える範囲で索敵できる。

例えば CH 750 Sky Jeep の場合、機体がアルミとジュラルミンなどの金属製のパーツで多くを構成してる。

代替するパーツとして、段ボールなどのハニカム構造というのを知らない人も多いだろう。

段ボールを10~20mm程の厚みに揃えて、幾重にも揃えて物の裏側にあてがうだけで、物の強度が驚くほど強化される。

カーボンやグラスファイバーの裏側に挟み込む形で作られる物をハニカム・サンドイッチ構造という風にF-1などの解説で聴いたことがある人も多い筈。

F-1の場合は、アルミで作った薄い板を六角形の格子状にしたハニカムをカーボンで挟んだ物だったけどね。

造船などでは昔から使われてる強度を増す作りで、一つの答えが波型のプレート構造だったりする。 (建築のデッキプレートを立てた構造)

トタン板でも波型の物が使われるのは、平らな物よりも波型の物の方が力が分散され強度が増すから。

ハニカム構造

この構造のおかげで、薄い物でも軽くて潰れない作りにできる。

ロケットの機体や航空機では当たり前の構造なんだけど、プラ段でこれを作らないのは、ブラ段メーカーの人達は振動溶着の技術や知恵が足りてない証拠だよね。

小型航空機の外板の内側の強度を上げる素材として、売り込みする場所は山ほどあるのに、何に使うのか用途を導き出せないメーカーが山ほどあるということ。

日本の商社が儲かるのは、製品を売り込む際のプレゼンテーション能力が、今の60代前後の人達が高かったことを現わしてる。

日本の製造業の製品販売が、衰退してる一つの理由でもあるよね。

製品開発や商品開発というのは、材料を何に置き換えるかなど用途は色々と多様性があり、自分達では想像も付かないような身近な知恵がNASAなどでは取り入れられている。

その一例が、折り紙の技術。

宇宙産業では、折り紙の技術はなくてはならないものになってる。

宇宙望遠鏡の多くは、折り紙の技術を使って宇宙に大きく広げたパネルで薄い樹脂板に、金属を薄く蒸着させたものなどを使って電波を跳ね返す仕組みを作ってる。

そうしたメッキの蒸着技術や樹脂の技術、折り紙の可能性など、知恵や工夫する発想は転がっており、つまづいて転んで拾った石が、実は利益を生み出す商品に変わる事もあるという事を理解しよう。

一番上の段ボール製のドローンがそうであるように、どうして段ボール製なのか、段ボール(紙や木製品)やグラスファイバーの製品は、電波を弾く力が弱いので電波が透過する能力を持ってる。

ある意味でステルス性能を持ってる。

こうした材質が持つ特性を理解できるだけで、プレゼンテーションに役立つ材料になるよね。

スペース X に多額の投資をするよりも、飛行船やグライダーなどの航空機の方が安価でメンテナンス性が高く、宇宙からの電波よりも中継される速度や割り出しの精度で勝る事が分かっている。

RFIDの買い物カゴの中身を見分けるタグの管理など、今後、金属製パーツから樹脂や紙や木製品を使ったパレット保管が、今後は重要な商品管理に活かされて行くと思う。

ルンバみたいな掃除機の機能に似たAIで、工場内を自走する棚管理ができるようになると、物流倉庫の商品管理や材料の棚卸管理など、小さな建屋内の倉庫に何が管理され何処に何が置いてあるのか、データベース上で全ての物が管理できるようになる。

Boston Dynamics社のロボットにも代表される軽さや強度を増す方法など、多岐に渡って用途は見出せる。

一見段ボールのように見えて、実は、金属を水溶液に溶かして蒸着することでレーダー部品を作ったりと、何にでも応用できるのが素材開発の面白いところ。

企業というのは、そうした一つの技術を研鑽し突き詰めた究極の商品開発をすることで、持続可能な開発目標として生き残って行く。

ラジコン飛行機のオモチャ用のエンジンが戦争で爆売れして、世界中で発注されるように、身の回りの色々なアイデアが、実は商品開発や自分達の生活を支える知恵になっていたりする。

これからも世界から注目され人々の役に立つ物を作って消費とリサイクルの循環構造を確立して、技術発展に貢献できるアイデアを省庁の関係者には期待したいね。

自衛隊の方向性が、歩を上手に活かして王を詰むという戦略に変わると自衛隊も大きく変わるんだろうけどね。

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