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イザヤ・ベンダサン「日本教について」

常に「私」は「お前のお前」。
日本人は「お前」にとっての「お前」として、常に「私」を語るという。

芸能人や企業の記者会見でよく使われる「○○させていただきます」という言い方に以前から気持ち悪さを感じていた。
「入籍させていただきました」は「入籍しました」ではないのか?
「新商品を発表させていただきます」は「発表します」ではないのか?
この本を読んで分かった。
日本人の考え方や会話に「1人称」が欠落している。

「1人称」がないので、言葉と自分に距離がある。
仮想空間で議論や思想がぶつかるので、「空気」が大切になる。
どうやら、自分を含め、日本人がとても風変わりな教えに染まってしまっており、多くの人がそのことに気づいていないことに気づかされる。

外国人の書いた本という見せ方も上手い。
日本人に正論をぶつけるとき、これが最良の手法なのだろう。

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