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【至高のじゃがいものピューレ】

私の大好きなじゃがいものピューレのお話です。

Youtube動画のコック・オー・ヴァンの付け合せでも紹介しているフランス料理定番にして王道のじゃがいも料理です。

フランスでは庶民的なレストランから星付きの高級レストランまで多くの料理人に愛され活躍の幅の広いじゃがいも料理の一つです。

日本ではマッシュポテトとして認識されることもあります。

確かに調理工程、使う材料は似ていても私の認識しているマッシュポテトとじゃがいものピューレの味わいと食感は似て非なるものです。

私が思う2つの違いは

マッシュポテトの場合は加熱後にマッシャーでじゃがいもを潰してからも小さくじゃがいもが残るので食感を楽しめます。
また、じゃがいものピューレに比べてバターを入れる量は少なく済みます。

マッシュポテトのメリットは、一番は作りやすさと道具の片付けが簡単だという点。マッシャーがなければフォークを使って素早く潰して味を整えるだけで作れる利便性もあります。

じゃがいものピューレは加熱後にムーランを使ってじゃがいもをペースト状にしてから味を整えます。バターを加える量をギリギリまで多く加えることができ、リッチな味わいと口の中で溶けるような状態にまで牛乳やバターなどの油分を加えることができます。

ネックな部分をあえて探すのであれば、ジャガイモを裏ごす手間と、ムーラン(ムーランの代わりに裏ゴシ器を使用しても)の後片付けや手入れが面倒な点。

ピューレの状態に近いマッシュポテトもありますがやはり口溶けと滑らかさは、じゃがいものピューレのほうが滑らかな印象は強いです。

まぁこの2つの違いは料理人や作る側の目指す仕上がりや意図、合わせる他の食材との相性によって使い分ければ良いだけの話なので、どちらがより美味しいということを言いたいわけではありません。

さてじゃがいものピューレの調理工程の話をします。じゃがいもに火を通すために2通りの方法が考えられます。

① 
じゃがいもの皮を剥いてからスライス、もしくは小さく切って水から茹でる

前者の方はレストラン調理などの大量に仕込むような場面に向いており、予め皮を剥き下準備ができる点がありますが、どうしても水の中でじゃがいもを茹でるので仕上がりが水っぽくなりがちです。

② 
皮をつけたまま、丸ごとオーブンでじゃがいもを焼いて火を入れる方法

こちらは皮付きのままオーブンで焼きます。

私はアルミホイルで皮付きのじゃがいもを包んでから200度に熱したオーブンで60分から70分火を入れます。

オーブンで火を入れることでじゃがいもの水分を減らせるので、仕上がりでじゃがいもの風味をしっかり味わえる調理法です。

ただ火を入れてから皮を剥く必要があり、熱い状態ですばやく裏ごす必要のあるじゃがいものピューレは時間との勝負。大量に仕込む際に一人で皮を剥き裏ごす工程でどうしても人手が必要になります。

レストランで大量に(10kgのジャガイモに対して)作る場合は、見習いの料理人が数人がかりで調理することもあります。

それなので少量作るときに本領を発揮する調理工程になります。

もう一歩踏み込んだ作り方を紹介すると、オーブンで焼いてから香ばしい焼き色のついたじゃがいもの皮を、鍋で温めた牛乳に浸して香りを牛乳に移します。その牛乳をじゃがいものピューレの濃度を調節する時に使用すると、格段にピューレの風味が増します。

レストランで使用されるじゃがいもは基本的にメークインタイプのじゃがいもです。

フランスの三ツ星レストランなどの高級レストランのシェフたちは、じゃがいものピューレを作るためにフランス北部で生産されているラット種のジャガイモを好んで使用しています。

締まった身質で崩れにくくて、多くの料理人に愛される高品質のじゃがいもとしてフランスで有名です。

ただ難点は、一個一個が小さく他種のじゃがいもに比べて値段も高いので一般向きではありません。プロ向きのじゃがいもです。

メークインタイプは火入れに時間がかかり潰すのに少し力が必要ですが、口当たりが非常になめらかで上品な味わいが特徴です。

私の動画内で使用したじゃがいもは男爵系のじゃがいもです。

こちらは潰しやすく火が入るのも、メークインタイプに比べて早く、仕上がりがふんわりとした印象になりやすいです。
家庭で作るならばこちらの男爵系のじゃがいもが作りやすいと思います。

じゃがいものピューレの味と口どけに差が現れるのはじゃがいもに対してのバターの量です。(良質なEX.ヴァージンオリーブオイルを使用するシェフもいます)

フランスバター高すぎですねー・・・フランスのスーパーで同じもの2€もしないはず・・・。

値段はさておき、理想はじゃがいもの量に対して25%(125g)バターを入れます。

私の好みの味わいと風味は500gのじゃがいもに対して、30%(150g)のバターを入れます。

より濃厚な味わいを試したいのであれば40%(200g)の比率のバターまでなら調理中に分離するリスクも少なく、美味しく召し上がることができます。

✅【材料・分量】

じゃがいも(加熱前) 600g
→アルミホイウルに包んで200度のオーブンで60〜70分間焼く
じゃがいも      500g(加熱後に裏ごしたじゃがいも)
バター(無塩)    150g
牛乳         250g
塩            8g

調理工程は動画内で紹介しております。

是非、試してみてください。
後悔はさせません!!

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Chef ichi

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