見出し画像

鶏肉のクリーム煮は是非こちらのレシピを参考に!

本日は鶏肉のクリーム煮のお話です。

フランス語でプーレ・ア・ラ・クレーム(Poulet à la crème) 、又はフリカッセ・ドゥ・プーレ(Fricassée de poulet)と呼ばれます。

フランスで鶏肉のクリーム煮といえば、私が初めてフランスで働いた3つ星レストラン・ジョルジュ・ブランのスペシャリテとしてとても有名な料理です。

ジョルジュ・ブランで作る鶏のクリーム煮の一番の特徴といえば、代名詞となっているブレス鶏という高価な地鶏を使用して作るのが特徴的です。

ブレス鶏についてはこちらの記事で詳しく触れています。

今回紹介するレシピは本式のレシピを、ほぼそのまま再現していますが、調理過程で使用する香味野菜を、ご家庭でも無駄なく美味しく召し上がっていただくために、少しレシピをアレンジしています。

ほとんどのレストランでは、クリームソースを作る際に使用した香味野菜は、裏漉しする際に取り除いて、ソースをなめらかに、見た目もより美しく仕上げる傾向の調理法が一般的です。

本式のレシピは過去の記事で紹介していますので、レシピと作り方、そしてより美味しく作るための適度な分量についても触れていますので、違いを見比べてみるのも面白いと思います。

それではまずは香味野菜の準備から始めます。

準備する香味野菜は玉ねぎ、マッシュルーム、ニンニクの三種。

玉ねぎはみじん切り、マッシュルームは小さく4等分にニンニクは半分にカットして芯を取り除いておきます。

画像1

続いて鶏もも肉は骨つきを使用します。

もちろん骨なしのもも肉でも作ることはできますが、骨付きの方が肉質が縮みにくく加熱後も形を保って見た目を美しく保ちやすく、また骨からも鶏のエキスが出て旨味と香りをソースに加えることができます。

画像21

骨付き肉の場合は、関節に部分で半分にカットして。内側の骨の周りに包丁を入れて、調理後の骨が肉から取り外しやすく食べやすいように施しておきます。

さて調理に取り掛かる前に鶏もも肉にする下味の大切なポイントをお話します。

今回の調理工程では塩・胡椒をするのは初めに鶏もも肉にする下味のみです。

画像2

肉が主役になり、肉の表面に焼き色を付けてから煮込む料理は、しっかり下味を付けておくことでソースにも味が乗りやすくなります。

塩と胡椒の量は、ご家庭の料理と比べるとびっくりするくらいの量かもしれませんが、美味しい鶏のクリーム煮をつくる大切なポイントになりますので、ためらわずに下味をしっかり両面にしましょう。

それでは調理に取り掛かります。

バターと生クリームをたっぷり使用する高カロリーレシピです。

覚悟はよろしいでしょうか?(笑笑)

画像26

鍋にバターを入れて中火にかけます。

バターが溶け始めたらもも肉の皮面を下にしてじっくりと焼き色を付けていきます。

画像3

時々皮面を持ち上げて焼き色の確認と皮面が鍋肌にくっついていないか確認をしますが、あまり肉は動かさないようにして皮面全体に焼き色を付けます。

画像4

焼き色が綺麗に皮面全体についてきたら裏返して1分ほど反対の面も加熱してら、肉を鍋から取りだして、別皿に引き上げておきます。

画像5

ここで2つ目の大切なポイントのお話し。

鶏もも肉を取り出したあとに鍋底に【焦げ】のような黒い物体がこびり付きます。

画像6

これは肉を焼いた際に起こるメイラード反応によって引き起こされた旨味と香ばしい香りが凝縮したものになります。これをフランス語で【スュック】と呼びます。

このスュックは、次の工程で取り掛かるソースづくりに、味わいと香りに深みを与えてくれる大切な要素の一つになります。

たっぷりとバターとスュックの残る鍋に予め準備してカットした香味野菜を同時に入れて炒めます。

画像7

火加減は中火を保た状態のままで香味野菜を炒めていくと、野菜から水分が出てきます。野菜から出てくる水分を利用して鍋底にくっついているスュックをヘラを使ってこそぎ落としながらスュックを煮溶かしていきます。

画像22

スュックを全てこそぎ落として香味野菜もしんなりしてきたら、先程別皿に移しておいた鶏もも肉と、焼いたあとにもも肉から出てきた肉汁も忘れずに鍋に戻します。

画像9

分量の白ワインを加えてしっかり煮詰めます。

画像10

白ワインが煮詰まったら、ここで一度煮詰まった液体を味見。たっぷりの塩と胡椒で下味を付けた鶏肉を調理したあとなので、とても塩辛い液体ですが、これがベストな状態です。

画像11

生クリームを加えて全体をゆっくり混ぜます。

画像23

火加減は中火を保ったままです。ゆっくり沸騰させていきます。

画像23

一度しっかり生クリームをしっかり沸騰させてら、火加減を調節して激しく沸騰うさせないように注意が必要です。

画像23

表面の全体的にフツフツと優しく沸いている状態を保ちながら20分間軽く煮込みます。

画像13

煮込み終えたら鶏もも肉を再び鍋から取り出してソースを仕上げます。

画像14

初めの調理工程でたっぷりバターを使っているので、この時点でソースは少し分離した状態になっています。

ソースの中に入った香味野菜を一度裏込して取り除きます。

画像24

ソースはブレンダーにかけて分離した状態を修正します。

画像24

火の入った鶏もも肉は再び鍋に戻して、つないだソースと合わせて弱火でゆっくりと温め直します。

画像16

温め直す時は決して強火で温めないようにして、ソースが煮詰まりすぎないように注意を払いましょう。

画像18

香味野菜も少量のソースと絡めて温め直します。

画像25

温め直した鶏もも肉と一緒にお皿に盛り付け、最後にたっぷりのソースをかけたら完成です。

画像26

鶏もも肉は長時間強い火力で加熱をしていないため、鶏肉の旨味はしっかりと内側に留まり、ジューシーで鶏の風味もしっかり味わえる食感に仕上がっています。

画像19

クリームソースは濃厚ながら、野菜の甘味・煮詰めた白ワインのキレと鶏肉の旨味・風味をバランス良く味わうことができ、しっかりと食感を楽しめる鶏もも肉にピッタリの味わいを楽しむことができます。

揃える食材の分量と、一つひとつの調理工程を丁寧に積み重ねることで味わえる鶏もも肉のクリーム煮は、格別なフランス料理です。

使用する鶏もも肉は若鶏よりも、旨味・食感に特徴的な地鶏をオススメしたいところですが高価な食材です。同じレシピを再現していただけるのであれば、銘柄鶏でつくていただけたら幸いです。

*他の鶏もも肉を使ったレシピはこちらからどうぞ

✅【フライパン1つで作れるフランス郷土料理・コックオーヴァン#70】

✅【簡単レシピ#90 】初めてでも鶏肉の皮をパリッとジューシーに

鶏のクリーム煮の定番の付け合せであるバターライスの作り方は、また次回紹介させていただきます。

画像20


【鶏もも肉のクリーム煮の材料と分量 2人前】
鶏もも肉(骨付き)2x300g
塩           12g
白胡椒          4g
玉ねぎ        150g
マッシュルーム    100g
ニンニク        30g
白ワイン       100g
生クリーム      400g

Youtube動画で調理工程を紹介していますので、気軽に遊びに来てください。高評価・チャンネル登録もよろしくお願いいたします。

————————————————————
✅チャンネル登録はこちら
https://youtube.com/c/ChatelCuisineChefIchi

✅こちらもフォローして頂けると大変励みになります!!

✅【Instagram】
https://www.instagram.com/chef_ichi/

✅【Twitter】
https://twitter.com/chef_ichi

✅【Facebook】
https://www.facebook.com/shoichi.onose

✅【linkedIn】
https://www.linkedin.com/in/shoichi-on

Chef ichi

最後まで読んでいただきどうもありがとうございます。 感謝です!! Youtube撮影用の食材代として使わせていただきます。サポートしていただけると非常に助かります!