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★ドボクスキーの北海道冬ごもり紀行  ⑫(最終回):宗谷岬と、大沼を周遊

北海道の冬ごもり紀行。最後の宿泊地は稚内に決め、日本最北端の駅、稚内駅に到着しました。そこでは、北防波堤ドーム見学だけでなく、小さな雪まつりや、謎解きイベントしながらの街歩き、花火大会にライトアップ、B級グルメなどを満喫した模様を紹介しました。(前回の記事はこちら)

ここまで周遊すると、もう思い残すことは無い・・かと思われるかもしれませんが、実は行ってみたいところ、もう一つありました。それは・・、

日本最北端:宗谷岬

です。実は過去に何度か訪れていますが、せっかく稚内に来たなら、是非この場所に行ってみたいと思っていたのですが・・。真冬なので基本的にはレンタカー等は使わず、公共交通機関で旅をしています。宗谷岬に行くバスはあるものの、最近はバス路線の統廃合が進み、宗谷岬に行くバスも、あまり便利な時間帯に走っておらず・・、これはちょっと無理かな・・と思ったりしたのですが、そんな時にネットを調べて見つけたのが、この観光周遊バスです。

あれ、これに乗ると、
 ①宗谷岬に連れて行ってくれる!
 ②スノーランドで雪遊びができる!
 ③稚内空港に送ってくれる!

という、一度にすべてが実現する、夢のようなバスではないですか!!

ということで、このバスに乗って、最終日を満喫することにしました。

【第10日(最終日:2/11)】

①宗谷岬を目指す

夢を実現してくれた、観光バス。
本当に感謝です(笑)。
稚内観光協会が実施しているイベントです。
2500円で、雪上車体験までさせてくれるなんて、最高です。
乗客はわずか2名でしたが、バスガイドさんに
いろんなことを教えてもらいながら、宗谷岬を目指します。
少しだけ流氷が漂着した、海岸を行きます。
稚内は流氷で閉ざされないので、冬でも漁に出られるのがメリットなのだとか。
こちらは、間宮林蔵が冒険の航海に出た場所。
決死の航海なので、この地に墓標を建てて出かけたのだとか。

②宗谷岬に到達!

そして、日本最北端、宗谷岬に到着。
ここにも、間宮林蔵さんの像が。
樺太が島であることを見つけ、「間宮海峡」という名前に残る方です。
雪の降る中、日本最北端で記念撮影。
こちらは、「宗谷岬」という歌の歌碑です。
夏場はメロディーが聞けるようですが、冬場は止まっているようです。
「流氷溶けて・・」から始まる歌、聞いたことある歌です。

③宗谷岬裏の高台をめぐる

宗谷岬って、少し陸側には高台があり、いろんなものがあります。
そこを少し訪れてみました。
丘の上から見た、宗谷岬付近の全景。
こちらの施設は、明治時代に旧日本海軍が建設した、
大岬望楼とよばれる施設。
昔から風雪に耐えた、頑丈な施設です。
こちらは、太平洋戦争中に米軍の潜水艦が撃沈され、
その戦艦が撃沈した日本の船も含めて犠牲者を慰霊する石碑です。
こちらは、宗谷海域の、海軍戦没者慰霊碑です。
こちらの記念碑はというと・・、
41年前にこの付近で起きた、大韓航空機撃墜事件の慰霊碑。

この場所は、国境でもあり、古くから戦場にもなっており、冷戦の中でも、旧ソ連に領空侵犯したとされる民間機が撃墜されるという痛ましい事件が起きた場所でもあるのです。そんな場所であることを知らせてくれる場所です。

それ以外にも・・、

こちらは、ラペルーズ顕彰記念碑。
宗谷海峡を発見したフランスの冒険家。
宗谷海峡は、国際名称では、「ラ・ペルーズ海峡」とも言います。
こちらは、あけぼの像。北海道の牛乳生産量100万トンと、
飼育乳牛50万頭を記念して建立されたのだとか。
こちらは、宮沢賢治の文学碑。
この地は、いろんな方が思い思いに何かを残す場所だったのでしょう。
そして、この記念碑は何かと思ったら・・、
大岬中学校跡地を示す記念碑。

こんな感じで、宗谷岬って、ただあの有名な三角形の日本最北端モニュメントに来ました、って記念写真を撮るスポットだけではなく、昔からの国境の地であり、海戦などの戦場となり、冷戦の痛ましい事件が起きた地でもあり、酪農など、地域の暮らしがある場所、でもあることを再認識させられた訪問でした。

④大沼で周遊

このバスツアーの目的は、実は稚内観光の目玉として企画されている、大沼を会場に開かれる、スノーランドに行くためのバス、という意味合いが強いと思います。その会場である、大沼周辺で、雪遊びを満喫しました。

バスのチケットに無料でついてきた、雪上車体験をスタート。
凍結した大沼の上まで、往復してくれました。
なかなか迫力のある乗り物でした。
広い沼の上なので、結構見晴らしがよいです。
スノーランドの玄関に戻ってきました。
スノーバイクに挑戦。
意外と安定して自転車に乗れるものです。
歩くスキーにも挑戦。学生時代に北海道で経験済みなので、
すごく久しぶりに楽しみました。自撮りなので、スキーの先のみです(笑)。
スノーシューにも挑戦。短い滞在時間でしたが、
スノーアクティビティーを満喫しました(笑)。

⑤稚内空港から、いよいよクライマックス

稚内空港に到着。北海道の一番北にある、小さな空港です。

稚内空港のターミナル。
ちょうど新千歳行きのプロペラ機が出発。
翼に付いた氷を落として出発するようです。
いよいよわずか1便の羽田行きに乗り、北海道を後にします。
さらば、北海道!
稚内の市街地を見ながら高度を上げます。
飛行機に乗ってしまうと、意外と早いもので、
久しぶりの、本州。千葉県です。
雪が無いです(笑)。
羽田空港に着陸。プラス10度は、かなり久しぶりの体感でした。

■終わりに

10日間にわたった、冬の北海道旅行。その最後に行った、宗谷岬。じっくりめぐると、それぞれの場所で違ったものの見方ができることを再認識し、旅ってやっぱり面白いと思いました。

北海道に長く滞在すると、いつの間にか氷点下が当たり前になり、「プラス10度」とか、「今日は(マイナス)2度だから暖かい」みたいな思考にすぐに慣れてしまいます。そんな貴重な経験ができた旅行、とても有意義でした。

(おまけの事後談)

この旅行から帰ってくるときの天気予報で、「2月14日ごろには、稚内でもプラス10度くらいになる、記録的な暖かさが到来する」との週間予報を聞いていました。それが旅行中に起きていたら大変・・と思いました。この暖かさの結果・・、大沼では、結氷している沼で開催予定だった、名物の犬ぞりレースが中止に。支笏湖の氷涛まつりも途中で中止になってしまいました。

キーワードとして、暖冬、気候変動などという言葉が聞こえてきます。実はそういうキーワードをよく聞いたのも、この旅行の特徴でした。冬の観光は、やはりそういう影響をとても受けやすいことも再認識しつつ、そういう意味では大きな中止なども無く、天候にも恵まれた旅行でした。

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