しいら

本の感想文をメインに、いろいろ書いていこうと思います。

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最近の記事

「動けない=やる気のない人」を否定する心理学

行動心理学、というものをご存じでしょうか。 こちらは心理学の一種で、人の行動のメカニズムを学んでいく学問です。 例えば「やる気があるのに行動に移せない」といった現象。 勉強や家事、仕事でもなんでも……人は誰しも身に覚えがあると思います。こちらの現象に、“その人にやる気がないから”以外にちゃんと理由を提示できるのも、行動心理学です。 今回、そんな行動心理学を一冊の本と共に紹介したいと思います。 『めんどくさがりの自分を予定通りに動かす科学的方法』 タイトルが妙に惹かれ

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    • 【読書感想文】読むべきは「あなた」か、それとも「アホ」か『頭にきてもアホとは戦うな!』

      タイトルからして強烈なこの一冊。 サブタイトルには“人間関係を思い通りにし、最高のパフォーマンスを実現する方法”ともあります。 内容としては、割とよくある(?)生き抜くための自分の心の在り方と、著者の実体験を踏まえた具体例といったところ。断定的というか、語気が強い印象です。 そして驚くなかれ、「はじめに」の数ページだけでアホというワードが十四回ほど出てきます。アホのゲシュタルト崩壊。 さて「アホ」とは戦うな、とありますが、この本でいうところのアホとはどんな奴なのか。

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      • 【読書感想文】正しさがわからなくなる物語『人魚の眠る家』

        読書ブームがきてから初めて、東野圭吾作品を読む。 これまで書くのは好きだけど活字を読むのは苦手……とよくわからないワガママを通してきた私は、著者の名前やタイトルを知るばかりで作風などは一切前情報もなく、ただただ新鮮な気持ちで読ませていただきました。 正直、この本の感想を言語化するのは難しいなぁ、というのが本音です。他の方の感想もあれこれ覗き見しつつ、自分の感情は「恐ろしい」とも「感動」ともまた違うんだよなぁ、と唸るしかありません。強いて言うならこのモヤモヤした感情こそが感想

        • もっともシンプルに「バレットジャーナル」を使いこなす

          バレットジャーナルというノート術をご存じでしょうか。 これを開発したライダー・キャロルさんの本によれば「人生を変えるノート術」。時間を上手く活用し、人生をよりよい方向へと導く、自分のための一冊のノートを作り出す技術です。 ノート術は以前からインスタなどで流行っていて、やたらとお洒落に飾られたスケジュール帳や日記帳などを私も見ていました。バレットジャーナルで調べても同様に、お洒落なノートがずらっと並んでいたりします。 以前、この方の本を読む前にも私は、このバレットジャーナ

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        「動けない=やる気のない人」を否定する心理学

        • 【読書感想文】読むべきは「あなた」か、それとも「アホ」…

        • 【読書感想文】正しさがわからなくなる物語『人魚の眠る家』

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          【読書感想文】親だって知っておきたい『いじめっ子・いじめられっ子の保護者支援マニュアル』

          いきなり自分の話ではありますが、子どもの頃、私はいじめられっ子でした。 ニュースになりそうな、酷い出来事があったわけではないです。ただちょっと、チョークを投げる的にされたり、買ったばかりのペンを盗まれたり、机を蹴り飛ばされて泣かされたりした程度です。そういう行為の被害者になったときに、ニヤニヤ笑う加害者の顔の、醜さを知っている者です。 大人になった今もそれは忘れませんし、顔も名前もハッキリ覚えています。 別にそいつらが今、どこでどんな風に生きてるかなんてどうでもいいし、幸

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          【読書感想文】絶対に読み返したくなる『早く読めて、忘れない、思考力が深まる「紙1枚!」読書法』

          読書感想文なんてものを、大人になった今になってようやく楽しんでいる。 これまで私は読書というものとほとんど全く縁がなく「漫画なら楽しく読めるのに」くらいに思っていました。読書とは頭のいい人が、本と共にゆったりした有意義な時間を過ごすこと、というイメージすらあったほどです。 以前『52ヘルツのクジラたち』という小説の感想を初めて書きました。 そのときに「本当の声なき声とは」とタイトルを意気揚々と書いた覚えがあります。この視点はちょっと人とは違うんじゃない?フフフ、的な(笑)

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          【読書感想文】幸せは自分で生み出せる『自分を勇気づけるアドラー心理学7つの知恵』

          アドラー心理学、というものをご存じでしょうか。 以前、アドラー心理学にまつわる『嫌われる勇気』という本を読んだことがあるのですが、これがめちゃくちゃ痛快で、人によってはグッサリ心に刺さります。悪い意味で。 アドラー心理学で「人はいつだって幸せになれる」と考える哲人と、「そんなわけあるか!」とそれに真っ向から噛みつく青年の対話形式の内容なのですが、とにかくずっと2人がケンカしてるんです。 例えば青年が、 「カフェで店員がコーヒーを溢したら、ついカッとなって怒鳴ってしまった

          【読書感想文】幸せは自分で生み出せる『自分を勇気づけるアドラー心理学7つの知恵』

          【読書感想文】塾講師や家庭教師をする大学生は読んで!『「意味順」式 イラストと図解でパッとわかる英文法図鑑』

          いきなり自分語りなのですが、私実は、大学で英語の教員免許を取ったり、塾講師として10年以上働いたりと、結構英語の先生としての経験がございます。なので、英語はそれなりにわかるつもりです。(文法とかね) そんな塾講師が「授業で生徒に話したいこと」がぎっちり詰まっているように感じた本がこちら。 『「意味順」式 イラストと図解でパッとわかる英文法図鑑』 これ、1塾講師としてめちゃくちゃおすすめです!特に、塾などでバイトをしようと考える「ちょっと中学英語が曖昧になってきたな……」

          【読書感想文】塾講師や家庭教師をする大学生は読んで!『「意味順」式 イラストと図解でパッとわかる英文法図鑑』

          【読書感想文】本当の声なき声とは『52ヘルツのクジラたち』

          52ヘルツ。 それは、他のクジラには決して届かない周波数。仲間とすれ違っても気づいてもらえず、孤独の海を彷徨いながら、どこにも届かない声で歌うクジラによく似た人たちのお話。 『52ヘルツのクジラたち』 まず、本を読み終えての率直な感想が「ツラい……!」 心のまま書いた私の感想を見る前に、できることなら何の先入観も前情報もなく、このお話に触れてほしい。生身の自分で感じるものを大事にしてほしい。そう思いますし、少なくとも私は、そんな読み方ができて良かったなと思っております。

          【読書感想文】本当の声なき声とは『52ヘルツのクジラたち』