【美術館🎨】『MUCA展』−ディズニーを疑う−
こんばんは☺︎
週末、MUCA展に行ってきました✳︎
✳︎
💬MUCAとは
ドイツ・ミュンヘンにある美術館
『Museum of Urban and Contemporary Art』
2016年開館
ドイツ初アーバン・アートの蒐集に特化した美術館。
💬アーバン・アートとは
20世紀以降、都市空間で発達した視覚芸術。
壁や建物、道路や橋などの公共の場所にアートを描き
都市の景観を変え、そこで生活する人に対して
メッセージを訴えかける。
公共の場所に無許可に表現されるのが特徴的で
違法とみなされることもある。
💬バンクシーからカウズまで
そのあいだにいるアーティスト
👤BANKSY | バンクシー
⚪︎イギリス・ブリストル出身
湾岸都市でカラフルな街並みが美しく、街には
バンクシーの作品が残されている。
⚪︎1990年からグラフィティ・アートをはじめ、
2000年頃から評価され始める。
⚪︎ステンシルアートを用いて、
⚪︎アート・テロリストと呼ばれ、神出鬼没。
正体は明かされていない。
👤KAWS | カウズ(1974〜)
⚪︎アメリカ・ニュージャージー州からNYへ進出。
⚪︎Disney作品にも携わっていた経歴がある。
⚪︎ 「Subvertising(サブバータイジング)」を
用いる。公共の場に設置されている企業広告に
グラフィティを加えて、別の意味に改変する手法。
⚪︎「COMPANION(コンパニオン)」
×の目が印象的なカウズのアイコン的キャラクター。
ミッキーマウスを再構築したと言われ、
コレクター人気が高い。
既存キャラクターやUNIQLOとのコラボでは
争奪戦になるほど。
👤BARRY MCGEE
| バリー・マッギー(1966〜)
⚪︎アメリカ・サンフランシスコ出身。
⚪︎幾何学的模様とノスタルジックな色彩が印象的。
⚪︎中国系の母を持ち、特に度々描かれる
絶妙な表情の男性にはアジアンエッセンスが
感じられる。
👤OS GÊMEOS
| オス・ジェメオス(1974〜)
⚪︎ブラジル・サンパウロで活動する一卵性の双子。
OSGEMEOSはポルトガル語で双子を意味する。
サンパウロはストリートアートの聖地とも言われる。
⚪︎作風は黄色い人物とビビッドカラーが印象的。
👤INVADER | インベーダー(1954〜)
⚪︎フランス出身。パリにある国立美術学校の
エコール・デ・ボザールを卒業。
⚪︎レトロゲームに影響を受け、8ビットのキャラなど
ゲームの世界観が表現の源になっている。
⚪︎セラミックタイルやルービックキューブを用いた
ピクセルアートが主流。
👤SHEPARD FAIREY
| シェパード・フェアリー(1970〜)
⚪︎アメリカ・ロサンゼルスのグラフィックデザイナー。
⚪︎公共物にグラフィティを加え、器物損壊などの罪で
かなり逮捕されている。
⚪︎ステッカーやTシャツで著名人の肖像に
社会的メッセージを込めた表現を加えた作品が多い。
👤RICHARD HAMBLETON
| リチャード・ハンブルトン(1952〜2017)
⚪︎カナダ・バンクーバー出身。NYをはじめ
世界で活躍したストリートアート・ゴッドファーザー。
ヘリングやバスキアと共に1980年代を駆け抜けた。
⚪︎ 『Shadowman(シャドウマン)』と呼ばれる
黒いシルエットの人物がアイコンになっている。
👤JR | ジェイアール(1983〜)
⚪︎フランス・パリ生まれ。
⚪︎建物や壁に写真を貼るペースティングの表現を確立。
👤SWOON | スウーン(1977〜)
⚪︎アメリカ・フロリダ生まれ。
⚪︎女性ストリートアーティストの第一人者。
⚪︎切り絵による表現が特徴的。
👤VHILS | ヴィルズ
⚪︎ポルトガル出身。
⚪︎「スクラッチ」技法を用いて、壁や扉に
彫刻的表現を行う。
✳︎
🌱感想1「ディズニーは疑っていいもの」
Disneyって疑っていいんだ〜😳
そこから感心しました☀︎
入ったすぐにバンクシーの「アリエル」がありました。
アリエルが揺らいでいる!
かなりインパクトのある作品。
2015年にイギリスで開かれた『ディズマランド』に
展示された作品の一つだそうで、
詳しくは以下のリンクから。
怖い作品にハマっていた時に、みた記憶があります。
バンクシーが企画したんですね😳
カウズの「コンパニオン」はミッキーマウスを
再構築したものとのこと。
たしかにミッキーの服着ていますね。
ウォルト・ディズニーの白人主義に対する
批判的メッセージもあるんでしょう。
🌱感想2「現代アートを読み解くカギ」
今回の展示を訪れるまでは、かなり現代アートを
敬遠していました。
私の頭はかなり固いので、ART=うつくしさがあるもの
と、決してそうではないと思いつつ、潜在的には
そう信じていました。
現代アートを見るとアートとはなんぞやと思います。
それもまた現代アートの力だと思います。
自分の価値観を揺らがされます。
ART=美術よりART=創造の方がイメージ通りかなぁ。
アーバン・アートには
場所性がかなり重要だと感じました。
バンクシーの「Love is in the Air(花束を投げる男)」(2003)には特にそう感じます。
この作品はパレスチナのガソリンスタンドの壁に
描かれました。パレスチナとイスラエルを隔てる壁が
建てられた時に描かれた作品です。
今も続く戦争という人間の永い課題に対して、
その場所に「反戦」というメッセージを表現し
その場所に生きる人々へメッセージを投げかけます。
それだけでなく、神出鬼没のアートによって
話題になり世界中へのメッセージになります。
🌱感想3「アーバン・アートの違法性」
この手のアートにモヤモヤしていた理由が
判明しました!基本的に違法行為なのです!
そして違法行為が公的に認められているのです…!
頭カチカチニンゲンには受け入れられないのです🕸️
そのための匿名性でもあるのですね。
単純にミステリアスな話題性のためかと思ってました。
自分が無知すぎて笑えました😆
もともとグラフィティなどのヒップ・ホップ文化は
アメリカ・スラム街に住む黒人差別を受けていた
貧困層の若者から生まれた文化です。
間違ったことが当たり前になっている
社会へのメッセージとして始まった表現。
特に都市は富裕層が合理的に生きるための場所です。
もともとアートも富裕層の権威を示すために
つくられていた歴史があります。
そんなアートの敷居をぐっと下げることで
本当に世界を変えていくべきの今を苦しんで
生きている人たちへメッセージを発信し、
私のように富裕層の正しい社会を壊さないための
教育をされてきた人間に対し警鐘を
鳴らしているように思います。
日々暮らす街にアートをもってメッセージを残すため、
違法行為とも言えるやり方で無理矢理にでも
人々の生活に入り込む、そのエネルギッシュさに
圧倒されました。
この余韻を味わうのが実際にアートに触れる
醍醐味かなぁと思います。
実際にそこにあるという物質を感じる偉大さは
なかなか言語化は難しいですね。
個人的にはSWOONの作品の無骨な感じと
リチャード・ハンブルトンの爆発した感じが
好きでした☺︎
期間はあと少しですが、
ぜひ行ってみてほしい展示です🌷
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