オタク3年生の推し活

とっても長くなってしまったので、段落分けしました📝

オタク0年生

私が“沼落ち”をしたのは、2020年にラウールくんが出演したDiorのプロモーションがきっかけでした。

表参道でポップアップイベントが行われたのは、コロナの空気が徐々に日本にも広がり始めた頃。
どんな影響があるのかもはっきりとわからないまま、リスクを回避するためにイベント出展がキャンセルされ始めたタイミングだったので「Diorはキャンセルせずやる判断をしたんだな、良かったな」と思ったことを覚えています☺️
(ちなみにそのイベント、待ち時間の長さを聞いて行くのを諦めてしまいました🙈)

それからほどなくして、外出もままならない“ステイホーム期間”が訪れます。
人生で初めての経験。
世の中の多くの方たちにとってもそうであったと思いますが、元々家にいることの方が少ない生活をしていた私にとっても大きな行動・意識変容を迫られるきっかけとなりました。

その時我慢・そして手放したものはとてもたくさんあったけど、ポジティブに言えば、ある意味最高のタイミングで“推しのいる生活”へと移行することができました。
それはコロナ禍という特殊な環境下でメンタルを保つ、という意味でもとてもラッキーだったんじゃないかなと思っています。
コロナ禍以前の生活のままだったら、ここまでハマっていなかったかもしれない。
巡り合わせって不思議ですよね。

こんな風に、オタク1年生が誕生しました👶

オタク1年生

この先世界はどうなってしまうのだろうという漠然とした不安の中、さまざまな媒体を通して推しの存在が心を解してくれました。
また、推しとなったラウールくんとSnow Manのメンバーは、念願のデビューを果たした直後に過酷な状況に晒され、悔しい思いをたくさんしていて。
そんな中でもファンのため世界のためにできることを模索し、いつも元気を届けてくれる。
そんな姿にたくさん勇気をもらっていました🍀
(きっとみなさんもそうですよね)

どのジャンルでもオタク経験がなかったオタク1年生の私は、ジャニーズ特有の文化に面食らいながら笑、たくさんの逡巡を乗り越えて、本当に一つひとつ“推し活”の扉を開いていきました。
こう書くと大げさに思われるかもしれないけど、当時は本当にそんな気持ちで。

CDを買う、しかも同じCDの別形態を買う、映像作品を買う、アイドル誌を買う、ジャニーズネットに入会する、推し活用のアカウントを作る、ファンクラブに入会する。
少なくとも私にとっては、一つひとつがとても高いハードルでした。

ただ、良かったのは全てが自宅に居ながらにしてできるところ。
そして「オタク」の視点である意味とても恵まれていたのは、この頃はオンラインであれオフラインであれ、受け取ろうという意志さえあれば推しからの供給をほとんど逃すことがないという点でした。

象徴的だったのは、Snow Manのデビューコンサート。
アジアツアーと銘打って国内と海外を周る予定が全てキャンセルとなり、無観客での実施になりました。
ファンはオンラインで参加することに。
そして私はこのタイミングでジャニオタ的マナーに則り、ネタバレ🆗の実況アカウントを作りました。

デビューコンサートでは1回目の緊張感、回を追うごとに改良されていく演出、MCや楽曲内の決めゼリフの違い、パフォーマンスの変化、蓄積されているであろう疲労と比例してどんどん上がっていく熱量。
途中から悔しさを隠そうとしなくなった9人にたくさんの感動をもらいました。
そして、全9公演全てを見ることができて、私はとても「満足」していました。

でも、オタク経験のなかった私は、それが今だけの特殊な環境であるということの本質的な意味に気付いてはいませんでした。
オタクとしては、楽しいだけの1年目。
この入口が、後々複雑な感情を生むことになります。

年の瀬には紅白初出場決定と、出演辞退。
悲しくて寂しく、推したちの心の平穏を祈る年末年始が過ぎていきました🥺

オタク2年生

年が明けてオタク2年生になった私は、オタクにとって本来切っても切り離すことができない「現場」というものを初めて知ることになります。

『滝沢歌舞伎ZERO』当落のひきこもごも。
私は落選の文字を見てもあまり悔しさはなくて。
なぜかと言うと、当落は「運」でしかないと思っていたから。
きっと自分にとって最良のタイミングでその時が訪れると思うと、前向きに待てる気がしていました。

そして、頻繁に状況が変わるコロナ禍の中、何度目かの応募と当落を経て当選した公演は、私の誕生日でした。
初めてジャニーズのファンクラブに入って、初めて当たったチケットが自分の誕生日。
狙ったわけではなかった分、“最良のタイミング”を感じずにはいられない出来事でした🍀

でも、新橋演舞場公演が開幕してレポが見れるようになると、コロナ禍で隠れていたファンの剥き出しの“エゴ”をSNSで目にするようになります。
推し活の「運」は決して平等ではないことを知り、その分葛藤も生まれました。

更にコロナ禍特有の、当選しても当日幕が開くまで何があるかわからないという状況。
中止やキャンセルなど、どうにもならない事実の中での諍いや心の行き違いに心を痛めたり、第三者として向き合うだけでも気持ちのアップダウンが激しく苦しい時期でした。

推しの在り方は変わっていないのに、こんなにSNSがギスギスした空気になるなんて。
推し活は楽しい趣味なのに。
不平等な「現場」、そして運営を嫌いになりそうでした。

そんな中で、初めての推し活遠征。
初めて9人がステージの上に並んでいる姿を見た時、ひらりと桜を歌い踊る姿を見た時。
あまりにも清く正しく眩しい推したちを前に、私は私のバランスを大切にしようと強く思いました。

🍀

2021年の夏の推し活は、ハニレモとともに始まりハニレモとともに終わりました🍋
相変わらずコロナ禍の影響を大きく受けて行動範囲の狭い日々だったけど、とても前向きに楽しく過ごすことができたのはラウールくんのおかげ。
厳しい状況下でも大きな目標に向かって粘り強く施策を追加するチームハニレモのみなさんに、マーケターとしても仕事のモチベーションをもらっていました✨
「現場」も一度だけ経験。
ラウールくんが話すたびに、会場中の空気が弛む幸せな現場でした🥰笑

そして秋になり、今度はSnow Manにとってデビュー後初めての有観客ツアーが始まります。
私自身の名義は落選してしまったけど、お誘いいただいて初めてのコンサート体験。
パフォーマンスを楽しみにネタバレを回避して会場に足を運んで、驚いたのは「ファンサ」という文化でした。

Snow Man9人対何千人のステージ。
でも、それだけではない1対1のやり取り。
そのための準備。
そしてペンライトに対するさまざまな思い。
ファンサ曲やファンサタイムというのも初めて知って、まさにカルチャーショックでした。

ただ、実際に推しが近くに来るとこちらを見て欲しくなるということも体験してわかったし、あとはやっぱり9人の心底楽しそうな表情を見ていて、舞台とコンサートは本質的に違うものなんだということもよくわかりました。

ショーを見せるだけではない、双方向のコミュニケーションを期待できるのがアイドルのコンサート。
どちらが良い悪いではなく、こういう楽しみ方をする場所なんだなと学んだひとときでした。

そして数々の記録を残し、去年の悔しさを今年の幸せで塗り替えるようにたくさんの年末特番に出ていたSnow Man。
最高の“2度目”の紅白初出場を見届けて、2021年が幕を降ろしました。

オタク3年生

年が明け、私はオタク3年生に。
舞台(滝沢歌舞伎)、コンサート、ミュージカル(キャッチミー)、そして春と秋のTGC。
2年目以上に「現場」は増えました。

そしてオタク3年生になると、チケットにまつわるあれこれもある程度割り切れるようになりました。
よそはよそ、うちはうち(©︎佐久間ママ)
自分が守りたいラインは変えずに、でもできる限りのことはする。
そう割り切ったら、2年目のもやもやが嘘のように「現場」を前向きに捉えられるようになりました。

コンサートでは、手作りうちわデビューを経験。
オタク3年生になってようやく気づいたんです。
ファンサ=ファンサービス。
ファンが促してそれをもらうことに違和感を感じていたけど。
手作りのうちわを持つことで、推しに対して「あなたを応援している人がここにいるよ!」と分かりやすく示すことができるんですよね。
そして、コンサートは推しの反応を直接見ることができる唯一の場。
だから、ファンサをもらうことが目的じゃなくて、うちわ=「応援」「支持」「味方」の意思表示。
そんな思いを込めて、苦手意識をギリギリで乗り越えて笑、ラウールくんの名前うちわを手作りしました🤲

そしてコンサート当日。
多分、多分ですけど、ラウールくんは私が作ったうちわに気づいてくれて、踊りながら柔らかく微笑んでくれました。

なんだか、とても神秘的な体験だったんです。

私が誰でどんな姿であろうと、そんなことはどうでも良くて。
次の瞬間ラウールくんがそのことを忘れていても、それでも全然良くて。
そして例えラウールくんが本当はうちわに気づいていなくても、あの微笑みが他の誰かに向けられたものだったとしても、それすらどちらでも良くて。
私自身がそうかも知れないと思える体験をしたという事実だけで、それを思い出すだけで、心に圧倒的な平穏が蘇ってくるんですよね。
ドキドキじゃなくて、じんわりと温かな平穏。
“浄化”という単語がしっくりくるかも。

アイドルって本当にすごい。
ほんの一瞬の邂逅が、こんなにも得難いものとしてファンを幸せにしてくれるなんて。
きっと、この先もずっと忘れないと思います。

あともう一度だけ「現場」が控えているので、感謝して楽しみたいと思います🍀


オタク4年生に向けて

こうして振り返ってみると、楽しい推し活にはマインドスイッチがとても大切だなと思います。
(色んな状況・マインドの方がいるので、あくまでも私の場合はです)
他者と比べない。
自分でどうにもできないことは自分のペースで割り切って、これならできる、ここまでなら楽しめるという範囲を知る。
私はそうすることで自分の心を守っているんだなと、この文章をまとめて改めて気づくことができました😌
他の誰のためでもなく、自分のためにそうやって居心地の良い場所を作っているんだと思います。

ここまで書いて、嵐の大野くんが番組の企画でソロキャンプと出会って「一生飽きない趣味を見つけた」とすごく嬉しそうに言っていたことを思い出しました🤔
調べたら記事が出てきたので貼っておきます。

人生の中で、お金や時間を費やして夢中になれる“趣味”に出会うことってそうそうなくて。
それはとても幸せなこと。
でも、他のことも大切にしたいから。
今は推し活も趣味のひとつとして、自分なりにバランス良く楽しみたい気持ちです🍀

以上です!