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生まれて初めて読書会に行った話①

気がついたらもう1月が終わる……。実は1月の10日からフルタイムで仕事をしていて、毎日7時半に起き、お弁当を詰め(おかずを作ってくれるのは母だけど)、コーヒーを保温タンブラーに淹れ、ちゃんと化粧をして、オフィスカジュアルに着替えて(もうオフィスなんかで働かないもんネ!とタイから出る際にスーツを寄付したけど、中古でまた買うはめに)、50分電車に揺られてギャンギャンのオフィス街まで行っています。社会復帰して3週間近く、早くも引きこもりたいです。
残業は全く無いんだけど、やっぱり家に帰るとドッと疲れる。疲れのオノマトペで「ドッ」という言葉をチョイスした人、あんたすごいよ。ほんとうにドッと疲れるのよ。机に座ってるだけなのに疲れるってどーゆこと?
体の疲れのパロメーターが、携帯の充電表示のように頭に思い描けるようになったのは最近のこと。だいたいこんな感じ。
7時半(寝起き)・・・充電80%
9時半(通勤出社)・・・充電76%
12時半(お昼)・・・充電60%
16時(午後)・・・充電40%
18時半(退社)・・・充電22%
20時(最寄駅到着)・・・充電14%
おかげでニート中に契約したキックボクシングジムに全然行けていません。noteも書けず読めず。やりたいことだけどんどん溜まっていって、頭が爆発しそうだよー。

唯一保ち続けている読書習慣

1日仕事してるとまじで時間ない!!!と体感するようになったけど、それでも習慣づけていることが読書。ちょっとここで、タイでの読書文化についてはなす。
タイには日本の本がぜんぜんない。いや、あるんだけど、いわゆる大型書店のセレクションで大手出版社の新刊が数週間遅れて紀伊國屋に入荷するってだけで、私の読みたい本がすごく少なかった。キーブックスという古本屋が日本人街にあるんだけど、そこで町田康や三島由紀夫、大好きな中島らもの小説を1冊20バーツくらいで買って読んでいたくらいで、日本に居たころと比べるとほぼゼロに等しいくらい読書習慣がなくなっちゃって。気がついたら本のない生活にすっかり慣れちゃった。
それが日本に帰ってきてすっかり元に戻った。図書館に行けばだいたいどんな本もあるし、書店もたくさんあるし、個性的なセレクションの独立系書店もめちゃくちゃ楽しいしで、すぐに読書習慣が戻ってきたの。やっぱり環境と習慣は密接に結びついている。
3年半、本をほとんど読まないタイの生活から本が必ずカバンの中に入っている生活に戻ってきて、やっぱり本が好きだ!という気持ちを新鮮に感じている。

本が好きなことと、本を読むことが好きなのは別

私は本がすごく好きだけど、本を読むことがすごく好きなわけではない。本を買って、手元に置いて、買った本に囲まれている状態が好きなのだ。いつでも知らない世界やしんどい気持ちに寄り添ってくれる言葉がそばにある状態、数人規模の小さな出版社の人たちが(似たような本ばっかり出す大手出版社やヘイト本を平気で出す出版社にあらがうように)心を込めて、人に手を差し伸べるような気持ちで作っている本を買うことで、彼らをサポートする行為が好きなのだ。
だから、独立系本屋さんにいくと5千円くらいぽんっと飛んでいくことも少なく無い。それで母親から「もうこれ以上本を買うな」と何度も言われ、図書館通いで我慢していた。
けど、図書館の本は期限までに返さなければいけないし、返す前に読まないと意味がないし、、、、とページをめくるも、ささらない本はささらない。全然ページが進まないまま返却することの方が多い。でも、ページが進まないのは「今の私」と巡りあわせが違かっただけで、いつかぴたりと巡り合う時がくるかもしれない。だから、本は所有しておきたいのです。
ということで、母親に見つからないようにコソコソと、再び本の収集癖が戻り始めてきました。

近所の本屋

読書会に行こうと思ったのは、幕張にあるLighthouseという本屋さんがきっかけだった。仕事中に暇だったので朝日新聞がやっている「好書日和」というウェブサイトの記事を読んでいて、このお店を見つけた。
行ったこともなければ存在すら知らなかった。でも、幕張なら家からそんなに遠くないよ、頑張れば自転車でも行ける。

このお店のウェブサイトを見ていたら色々イベントをやっているみたいで「読書会」の3文字を見つけて「これだ!!!!」とすぐにビビビーときた。読書会って存在は知っていたし興味もあったのに、行ったこともネットでよく調べたこともなかったから。
ちなみにLighthouseの店主さんはヘイト本を絶対に置かないという強い信念を持ってやっている。言論の自由はそこにヘイトがあれば成立しない。なぜならヘイト本を置くことで、その書店は誰かを排除しているから。と明言している。

つまり、いわゆる「ヘイト本」や「歴史修正主義的な本」です。これらに該当する本は、本屋lighthouseでは一切扱いません。お客さんからの注文品であっても断ります。どうしても欲しい場合はほかの本屋でお買い求めください。いまのあなたは「ヘイト本や歴史修正主義本に頼ることでしか自らを救えないほど弱っている」状況なのでしょうから。ですがあなたが向かっている先にあるのは底なしの暗闇です。いつかこちらに、光のほうへ来てくれることを願っていますし、そのときはハグをしましょう。ようこそlighthouseへ。

https://books-lighthouse.com/about/

しびれた。ほんとうに。
時間系列が前後するけど、Lighthouseでの読書会のあとに北千住へ友達に会いにいった。Mちゃんというタイの縁で繋がった友達から、NY在住の日本人ジャーナリスト佐久間由美子さんの「こんにちは未来」というpodcastを「きえちゃんが好きだと思う」とすすめられた。で、このブログを書いている(1月30日の午前1時ごろなんだけど)ほんの数時間前に聞いていたんだ。

その回では佐久間さんがリスナーからの「傍観者についてどう思うか?」というお便りに答えていた。詳細は、「日本の大手企業に勤めながら、その立場を失うことを恐れて、佐久間さんの社会に対する問いかけに共感しつつも、佐久間さんのツイートや本を買うことくらいしかできていない。そんな傍観者な私をどう思いますか?」というものだった。
それに対して佐久間さんは「私の本を買ったりツイートをいいねしたりする、それは靴下を選ぶところから(意識を持っていることだし)、何かを買うということは社会の一部であり、全員が当事者だから」と回答していた。

声を上げることは勇気がいる。それに、心の中でおかしいと思っていても立場を失うことを恐れて言えない人だってたくさんいるだろうと。
ちなみに、そのあと佐久間さんたちはミートホープの告発者への話へとうつる。企業の不正に声をあげた正義の人が、業界全体からバッシングをくらい、家族に絶縁され、「もう告発なんて2度としない」と発言したんだって…。告発者にフォーカスした話へ移ったところで帰路が終わり、ポッドキャストを一時停止。

正しいことにお金を使いたい

という気持ちはすごく大切だな、と思った。みんなが告発者になれなくても、自分が稼いだお金をどこに流すのかはできるだけ選んでいきたい。だからLighthouseはとてもひいきにしたい本屋だなと思ったよ。
。。。と、ここまで書いて記事を下書き保存した。で、今日(1月30日)にたまたまユーチューブで佐久間さんの名前を検索したら、佐久間さんと若林さんがLighthouseに行った動画が出てきた!つながっている。

結構長くなってきちゃったので読書会の記事は次にします。

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