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オードリーのオールナイトニッポンと私 -東京ドームライブに向けて-

私の一番古いM-1の記憶は2008年だ。
当時小学4年生の私は得体の知れないピンクベストの男と隣の地味な男が繰り広げる見たことのない漫才に衝撃を受け、やがてお笑いにのめり込むようになった。
それから16年の時を経て、その男たちが東京ドームに立つ日がやってくる。

きっかけ

オードリーのオールナイトニッポンを聴き始めたきっかけの1つは高校生の頃に聴いていた『オールナイトニッポンサタデースペシャル 大倉くんと高橋くん』だ。
高橋優の楽曲が昔から好きで、そんな高橋優と仲が良い関ジャニの大倉忠義が2人でグダグダ話すラジオが好きでよく聴いていた。
放送は土曜の24時から25時でオードリーANNの直前だったため、そのままの流れでオープニングを少し聴くことはあった。それでも勉強部活に忙しい高校生の頃は夜更かしする余裕もなく、radicoのタイムフリーもまだなかったのでガッツリ聴ける機会がなかなか無かった。

そんな中、明確に「毎週聴き続けなきゃ」と思わされた回があった。
それは2016年夏の菊地亜美ゲスト回。当時春日と菊地を結婚させようという流れがあり、お互いの気持ちを直接確かめようという回だった。

菊地が両手の爪に”LOVE”と“LIKE”という揺れ動く気持ちが書かれたネイルを付けてきたくだりにめちゃくちゃ笑ったし、何より最高だったのがケツラックアウトだ。
うつ伏せに寝た春日の肛門に菊地が急須で熱湯を注げるのかというくだらなすぎるクソゲーに感銘を受け、私もリトルトゥースへの仲間入りを果たしたのだった。

すごい量が入った

魅力

それから約8年、ほぼ漏れなく毎週毎週オードリーのオールナイトニッポンを聴き続けている。
番組が15周年だと考えると、私もまだまだ新参者だ。
番組の歴史の半分ぐらいしか聴けていないが、私が思うこのラジオの魅力はやはり部室感だと思う。

口車に乗せられる春日、川の向こう岸から怒る若林、若林の不幸を笑っちゃう春日など、2人だけの恒例のやり合いが何度聴いても楽しい。
本人たちも言っていたがその様子は本当に放課後に部室でダラダラしながら喋っているようで、力の抜けたトークが土曜の深夜に心地良い。

あとは2人とも”陰”の部分を持っているのも魅力の1つだろう。
「ナナメの夕暮れ」なんてタイトルのエッセイ本を出してしまうぐらいナナメな視点を持って生きている若林と、実は人見知りで大人数のバラエティで発言できなかったりする春日の”陽”ではない部分に共感したり励まされたりする時がある。
最近はラジオがポピュラーな趣味になってきたが、昔はラジオなんて”陰”の者が聴くものだったから、聴いている我々の心にスッと入ってくるような失敗エピソードもこのラジオの魅力だと思う。

“ミラクル陽キャ”のコットン西村

武道館

5年前の武道館ライブに意気揚々と応募したが当然のように落選し、映画館でのパブリックビューイングにどうにか当選して茨城から浦和の映画館まではるばる足を運んだのを覚えている。
座席は一番後ろで、前に座る老若男女みんなが同じラジオのリスナーだと考えるととても感慨深かった。

若林の第一声は「いや、岡田よ」。当時毎週のようにラジオの冒頭で話していたマネージャーの岡田のノリだった。
「本気で内輪ノリをやりにきてますから」という言葉通りにその後もラジオを聴いていないと何ひとつ分からない展開が続き、その1つ1つに浦和の映画館でも爆笑が起こっていた。
1人でコソコソ聴いているラジオをこんなに大人数で共有している、とどこか不思議な感覚だった。

若林のトークをもとにしたイタコの漫才も凄まじかった。
途中のアドリブはまさに部活感が感じられるくだらないノリで、このままずっと終わらないでほしいと思いながら観ていた。
圧巻の30分漫才、いまだにたまに観てしまう。
こんな伝説の漫才がもうすぐ更新されるのだろうか。

当選

昨年東京ドームライブが発表され宣伝Tシャツが発売されてから、リトルトゥースを見かける機会がグッと増えた。
本人やスタッフたちは「絶対ドームを埋めないといけない」と焦っていたが、私は絶対に埋まると確信していた。

チケット情報が発表されたが、正直高ぇなと思ってすぐには申し込めなかった。でもせっかくの機会、武道館を超える伝説を生で観てみたいという気持ちは拭えず、最速先行に申し込んだ。
抽選結果の発表日、SNSには落選の文字が並んでいた。やっぱり埋まるんじゃん、とオードリーのパワーに震える。
私のもとには当選のメールが届いていた。
キャパ5万に19万件の応募、とんでもない倍率のプレミアチケットだ。

とてつもなく貴重な機会が明日に迫っている。どうしても行きたかったのにそれが叶わなかった人もいる。
1秒たりとも逃すことなく、その伝説を目に焼き付けてきたいと思う。

昨年のGWにドームで受け取ったステッカー。
行ってきます!!

期待

「何をやるのかまったく言っていない」と先週の放送で話していた。確かにそうだ。
“オードリーのオールナイトニッポンでこの日時に東京ドームでライブをやる“ということ以外の情報は何もない。

願望として、武道館ライブ同様にいつも通りのトークが観たい。
そして最後にSADAで仕立てたスーツでの漫才が観たい。

秋川雅史がゲストで出てくれたら面白い。広大なドームに「万の札になって」が響き渡る光景を観てみたい。

あとは本当に本当に個人的な希望として、星野源が出てくれるのではないかと思っている。
東京ドームライブのテーマソング『おともだち』を提供しているだけでなく、若林のラップが入った『Orange』や春日夫婦と歌った『Family Song』があるので色々な出方が期待できる。
とはいえ内輪ノリにはビッグゲストすぎるから、小さな希望として持っておくことにする。

ブルーノマーズやテイラースウィフトが立ったあの舞台に実際には出てくるのは、ビトたけしやバーモンド秀樹の可能性が高い。

観たいな...!

17:30開演で「21時には終わらせろと言われている」と言っていた。
少なくとも3時間超えの大舞台、本当に何が起こるか分からない。

このライブが私の人生の大きな1ページに刻まれることは間違いない。
翌日の仕事は何も手に付かなくなってしまうかもしれないが、そんなことは気にせず楽しむようにしたい。書きながら本当に楽しみになってきた。

あのM-1から16年を経て初めてオードリーを生で観られるのも嬉しい。
5万人の前での漫才、どうなってしまうのだろうか。

くだらない話を聴くために東京ドームに行くなんて想像もしていなかった。
ラジオに生かされている者のひとりとして、馬鹿げた挑戦を見届けてこようと思う。

脳内の引き出しが足りないので外付け脳みそとして活用しています。