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最高を逃したくなくて 5/11の日記

大阪に住んでいる友人が東京に来ており、「昼過ぎからの予定まで空いてるから美術館へ行ってランチを食べよう」というお誘いがあった。
なんて優雅な休日だ。

・まずは上野の東京藝大美術館の『大吉原展』へ。
混みそうだからオープンと同時に入ろうということで、9時に家を出て上野に向かった。
雲ひとつない完璧な青空の下、身軽な格好でガラガラの電車に乗るのが夏休みのような感覚で気持ちいい。

根津駅から美術館へ向かう途中、半袖短パンのお父さんが子どもの乗る三輪車を押してバタバタと駆け回っていた。
絶好の家族サービス日和、お父さんのサービスにも気合いが入る。

オープン前に美術館に着くと既に行列。
友人たちと合流して行列に加わった。
集まるのは去年夏のフェス以来ほぼ1年ぶりだったが、他愛もない話ですぐに打ち解けられるのは仲が良い証拠だろうか。

遊郭吉原の日本画を中心とした『大吉原展』は学ぶことが多かった。
もちろん吉原については決して容認できる文化ではなく、それがかつて実在していたという証拠をまざまざと見せつけられた感覚があった。
美術というよりは文化について学ぶことができて良い経験だったと思う。3階の展示方法でプチ炎上しているのも分からなくはない。

・1時間程度で展覧会を見終えて、ベンチに座りながらランチを探す。
上野周辺は小綺麗でオシャレすぎない丁度いいご飯屋さんが多く、「ここ美味しそう」「これもイイ」とグループLINEにどんどんGoogleマップのリンクが積み上がっていく。
混み具合と腹加減を考慮し、近くのうどん屋に行くことにした。

店の前に着くと数組の行列。
「少しぐらい待とっか」と日が照る道路脇に4人でまとまる。まだ土曜日の午前中、1週間の中で一番精神的に余裕のある時間だ。

前の組から順番に回されてきたメニュー表を開き四方から眺める。
冷たいうどん+天ぷらという構成は皆決まっていたが、何うどんにするのか、何天にするのかという最終決断には時間を要した。
列がなかなか進まないのをいいことに、10分以上メニューをパタパタと眺めて決断を下した。

テーブルに通され各々が注文。
うどんを待つ間はみんなで行くフジロックの話や主要フェスの話など、音楽の話が止まらなかった。
「流行りの音楽にはもう着いていけない」という感覚は全員一致で、流行の変遷と自分たちの老いを感じた。

冷やしぶっかけうどん+かしわ天、極上〜〜
最高に涼しいうどんとケンタッキー以上にジューシーなかしわ天で大満足だった。
私たちは丸亀製麺で満足してはいけない。

・うどん屋を出るとほどよい満腹感と降り注ぐ太陽で何もかもがデトックスされたような気分だった。
時計を見るとまだ12時45分、朝活大成功である。

友人の次の予定まで時間が余ったので上野公園の木陰でダラダラ過ごした。
ギター、パン作り、編み物、ペインティング、皆趣味が充実しているようでとても羨ましかった。
私も何か没頭して作業できるようなものが欲しいと思ったが、このnoteがまさにそれなのかもしれない。
人に堂々と話せるような趣味をもっと作ろう。

・上野公園の空気を吸い切ったところで解散した。
土曜日の14時、まだまだ無敵時間だ。

この最高な気分を逃したくなくて、新宿をウロつく。
枕カバーと布団カバーを替えたいと数年思っていたからニトリで買った。最高な気分じゃないと寝具の買い替えなんかできない。

新宿駅構内でドラえもんのポップアップショップが開かれていて、思わず物色。
食べ過ぎまんまるドラえもんが描かれたサクマドロップスが可愛すぎて買ってしまった。

・最寄駅で降り、自宅へ向かう。
道端で女の子とお母さんがシャボン玉で遊んでいた。太陽に照らされるシャボン玉が眩しいほどきらめく。

私の前を歩いていたおばあちゃんがその様子に「綺麗ね〜」と思わず声をかけていた。
嬉しそうな女の子と微笑むお母さん。
シャボン玉が弾けても、その光景はずっと眩しいままだった。

脳内の引き出しが足りないので外付け脳みそとして活用しています。