champsdepin

champsdepin

最近の記事

シリーズ 「街道をゆく」をゆく 006

第1回 「湖西のみち」その6 近江聖人 中江藤樹と近江高島(3) 藤樹神社、藤樹記念館から南へ歩いていくと天台宗真盛派玉林寺という寺の門の前に中江藤樹とその家族の墓地がある。 石の斎垣(いがき)に囲まれた名中に三基の墓がある。藤樹の墓は土盛りがしてある塚であり、儒家の様式にもとづくもので、その前に墓碑が立っている。その隣に中江藤樹の母堂の土盛りの墓とその墓碑が立ち、さらに母堂の墓の手前に藤樹の三男の中江常省の墓が西向きに建立されている。 中江藤樹については、前の稿で

    • シリーズ 「街道をゆく」をゆく 005

      第1回 「湖西のみち」その5 近江聖人 中江藤樹と近江高島(2) 藤樹神社の横にある「藤樹記念館」は昭和63年(1988年)3月に中江藤樹の生誕380年を記念して建設された資料館である。藤樹神社の宝物と藤樹書院所蔵の資料を収蔵・展示しており、藤樹についてさまざまな角度から知ることのできる場所である。一人の人物について子供から研究者まですべての人に役立つように丁寧に展示も考えられたなかなか良い資料館だと感心した。 また、陽明学関係の図書についても1万冊におよぶ蔵書を所

      • シリーズ 「街道をゆく」をゆく 004

        第1回 「湖西のみち」その4 近江聖人 中江藤樹と近江高島(1) 『代表的日本人』という書物をご存知だろうか。明治期のキリスト教思想家である内村鑑三が英語で書いた本で、原題は"Representative Men of Japan/Japan and the Japanese" 。日本の代表的な偉人5人を取り上げて日本人の精神性を欧米に伝えるために書かれた本である。ここで取り上げられた5人の人物というのが、西郷隆盛、上杉鷹山、二宮尊徳、中江藤樹、日蓮である。おそらく西

        • シリーズ 「街道をゆく」をゆく 003

          第1回 「湖西のみち」その3 淡海の国 司馬遼太郎さんの「街道をゆく」の連載が始まったのは1971年1月1日のことである。改めて考えると、すでに半世紀前のことなのだ。 その冒頭に旅をしたのが「湖西のみち」である。湖西というのは滋賀県の琵琶湖の西岸のこと、この紀行は次の一節から始まる。 ================================================== 「近江(おうみ)」 というこのあわあわとした国名を口ずさむだけでももう、私には

        シリーズ 「街道をゆく」をゆく 006

          シリーズ 「街道をゆく」をゆく 002

          第1回 「湖西のみち」その2 「東京発・東京行き」の乗車券 今年の3月、私、求馬(もとめ)は、新卒から長年勤め上げた会社を卒業 (基本的には、私は「退職」ではなく「卒業」という言い方をしている) して、自分で個人会社を作って、独立して事業を始めることとした。これについては別のところで経緯を含めて書いているので、細かいことはここでは語らないが、実は今回の旅行は、私が会社時代に地方創生の事業関係でお世話になった方々に退職のご報告とこれからもよろしくということをお願い

          シリーズ 「街道をゆく」をゆく 002

          シリーズ 「街道をゆく」をゆく 001

          第1回 「湖西のみち」その1 司馬さんのこと 日本の代表的な歴史小説作家とえいば、司馬遼太郎さんの名前を上げる人が少なくないだろう。NHKの大河ドラマの原作になっただけでも「竜馬がゆく」「国盗り物語」「花神」「翔ぶが如く」「最後の将軍 徳川慶喜」「功名が辻」と6つもの作品があり、「坂の上の雲」のように経営者に愛読されるような名著もある。多くの人が司馬遼太郎さんの作品を読んで歴史が好きになり、その沼にはまっていった。 司馬遼太郎さんが作品を書く前には神保町の古書店街

          シリーズ 「街道をゆく」をゆく 001

          定年後の仕事として「著述業」ってかっこよくない?? ということで、noteで著述をやってみた。

          今度の3月末で、長年勤めあげた(笑)会社を晴れて「定年退職」することになる「シャンドパン伯爵」です。 いいですね。「長年勤めあげた」とか「晴れて定年退職」とか、なんか「昭和な」香り、プンプンしますね。 そう、そして今年は晴れて「還暦」です。(誕生日はもう少し後なので、満年齢ではまだ59才なのですが、還暦は当然「数え年」でカウントするので今年の元旦から還暦です。(ホントはこれも旧暦で考えるのが正しいのか?だとすると今年の1月22日から、還暦ということになりますね。) Fa

          定年後の仕事として「著述業」ってかっこよくない?? ということで、noteで著述をやってみた。