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【後編】健康だけが取り柄だったボクが、‘’あ、これガチであかんやつ‘’におちいった、てんやわんやの話

風邪なのか
コロナなのか
ヘルニアなのか
結核なのか
イボ痔なのか

確定するまでは何なのか、
原因の全く分からない症状により数日間苦しんだあの日々は、
かれこれ2週間も前の話である。

すでに世の中は師走しわすへと突入。
あぁ、一年の最終月。
この歳になるといつも、
時間ときの美しさと残酷さを知る。

こんにちは。
ゆづおです。

まずはやっぱり
「冨安が効いていたな」
と、ドヤ顔で言わせてもらいたい。ボクは誰よりもディフェンダーのみに注目し、誰よりも早く冨安、いやタケちゃんに言及した男だ。

右サイドの安心感。
スペインのFWファティとDFアルバを完全に封じたタケちゃんの鉄壁の守り。

‘’さすが、オレのタケちゃん‘’
の一言である。

…と、さてさて。

このままであれば、‘’素人‘’が意味不明な‘’にわかぶし‘’を繰り返し、まさかのサッカー記事になりかねないので、

さくっと後編を
つづりたいと思います。

はい。

【前編】

治療は、下痢を止めずに静養するのみ

感染したものは仕方がない。
とにかく身体のウイルスを出し切り、腸内リズムを整えるしかないのだ。

そのためには、便の回数が落ち着くまでは、飯は少量で、
できる限りうどん中心。

とにかく積極的に食べるな、
ということであった。

ナンの欲望もなき無気力状態。

充分に水を摂取し、
体内を浄化していく必要があるらしいのだが、水を飲むのすら面倒くさい。

全て面倒くさい。

少量のうどんを数本ずつ口ですするのも面倒くさい。息をするのも面倒くさい。
めっちゃくさいウンコも出る。それは面倒くさいとかではなくシンプルに‘’くさい‘’のだが、
流すのすら面倒くさい。

水曜日と木曜日はそんな感じで
人間として、一家のあるじとして、大人として、
ナンの責務せきむも果たせぬまま、まさに生活習慣を根底からくつがえした生活洋式だった。

日中の我が家には
仕事を休んでいるボク以外、誰もいない。

インターホンが鳴り、荷物が届くとトイレから出てきて玄関で受け取り、
そして颯爽さっそうとトイレへとけ戻っていく。

それこそが、ボクのニュートラルな状態であり、唯一家族に貢献していることを実感する瞬間でもあった。

そして迎えた三日目、金曜日

目覚めると、不思議な感覚だった。

あれほどに自分を苦しめてきた胃腸痛が、突如として、スッーと消えてなくなったのだ。

大便は依然としてユルイままではあったが、
昨日までと明らかに肛門を通過するときの‘’固形感‘’が違うのだ。
固形感というか、立体感。

今日は仕事に行ける。

オレはついにノロウイルスを超越したんだ。散々、胃腸を殴りつけてきたボブ・サップを倒したのだ。この時に、何かを悟ったような気持ちになった。

‘’症状が治まったら、PCR検査をしましょう‘’
そう医者から指南されていたので、

行く必要性をあまり感じてはいなかったが、
午前中、病院でPCR検査をササッとして、その後3日ぶりに会社へ行った。

下腹に違和感いわかんはある。
間違いなくある。しかし、普通の生活が送れる。それだけで世界が違って見えた。

夕方にはPCRの‘’陰性‘’検査結果が出た。

二日間による大量の脱糞により、
ノロウイルスはPCRで検知できないほどに、ボクの体内からいなくなったのだ。

マラソン当日、日曜日の朝

「オレ、そこそこ歌うまいよな」と思っていても、ミスチル桜井和寿の前でもそれが言えるかというと、
まるで次元の違う話。

「あぁ、辛い症状から開放された」と普通の日常が送れるようになっていても、過酷なフルマラソンを走りきれるかというと、
まるで次元の違う話。

そう、
前日まで、
いや、当日朝になってもフルマラソンへの参加は悩みに悩んだ。

直感的に今日のお腹のコンディションであれば、なんだかイケそうな気がする。
でも、途中で脱糞症状が出たらどうしよう。

そんな不安にさいなまれながらも
久々の地元開催というプレミアムなイベント性が、ボクの挑戦意欲を駆り立てた。

思えば日常にはタフな判断がゴロゴロと転がっている。
やろうか、やめようか、続けようか。
考えも無しに全てをこなしてはいけない。
ありとあらゆるものを色々とこなしているうちに、
またすぐに師走がやってきて
時間ときの美しさと残酷さを知ることになる。

だからいついかなるときも
“それが、大切なことかどうかを考える”
という難しい判断から逃げてはいけない。

イヤだと先入観をもっていたことが
実は日常を豊かにしてくれるものであったり、負担に感じながらやってるものを断捨離して新しい形を注入する方が良い成果をもたらすなんて、

人生には往々にしてある。

今回のフルマラソン。
やるも、やらないも
もちろん選択権は自分にある。

走ったところでこんな最終調整とコンディションじゃ、ベストタイムが出ないことは分かっている。だからと言って、消化試合かと言えば、そうじゃない。
9月の100kmマラソンをリタイアし、来年絶対リベンジをかかげるボクにとって、しっかりと走りきって自信を取り戻すということ。

自分にとって価値ある出場かな、
と思えてきた。

よし、完走しよう。
やってやろうじゃないか。

そして、スタート地点に立った

スタートしてから、
ハーフ(21km)くらいまでは脳みそを空っぽにして、機械のように5分/kmペースを淡々と刻んだ。

沿道の応援に

‘’いえ〜い!ありがと〜う!‘’

なんて余裕かますこともしちゃたりして。
なんだ、オレ、こんなコンディションでもちゃんとできる子じゃん。

これ久々に3時間半切れるぞ、

ココロの中でそう調子こいた矢先だった。
1km、また1km……。
距離を重ねるにつれて、少しずつ身体に変化が訪れるようになった。

むむ?
なんか太もも重くね?
いや、ちゃいますな。痛いなこれ。

いたたまれず給水エリアで一度立ち止まって屈伸運動を試みたところ、やっぱり痛い。

太ももの筋肉が酷使されたからであろう。
痛すぎるのだ。
考えてみれば、
そもそも圧倒的な長距離練習不足。

‘’練習は裏切らない‘’のまさにその逆で、
練習でやってないことはできない。
長距離を連続で走る筋肉が直近では鍛えられていない。そのあだが後半に顕著にやってきたのだ。

そして..... 
28km付近、、、だった。

おやおや?!?!

足の痛さの陰に隠れ鳴りを潜めていた “やつ” が、その潜伏期間から解き放たれ、牙をむきだしたのだ。

ボブ・サップは死んでいなかった。

マンモス級、いやギガント級の実力を引っさげて腸をブン殴る。
身体の振動で、油断すれば、アナルからドバっとブツが出そうになる。

あ、これガチであかんヤツ。

何度かの波を乗り越えながらも
我慢の限界値に達したボクは、
目に入った29km地点にあった
‘’誰も並んでいなかったトイレ‘’に
一目散に慌てて駆け込んだ。

入った瞬間、、、、

え?
と思った。

‘’和式トイレ‘’だった。

30kmの距離を休みなく走り続けると、
足は屈伸運動の稼働域かどういきが極端に狭くなり、少し曲げた足に体重を乗せるだけでもるレベルで痛い。

加えてボクはキツめのスパッツを履いていた。これが大誤算だった。

太もも付近までスパッツをズリ下げ、一刻も早くウンチ座りをしようとするが、

スパッツのゴムの反発力が
予想以上にもの凄いのだ。

本来、重力で沈みこむしりが、
スパッツのゴムりょくのせいで、沈みこむのに適度なあんばいの力を加える必要があった。

これが
力を入れすぎると便器に尻がつく。
でも便器にできるだけ尻を近づけないと悲惨な噴射になる。

その微妙な力加減の狭間はざまに立たされ、
ボクはその調整に葛藤し、
あげく、足がプルプルと小刻みに震えた。

‘’これあかん‘’

そうあきらめにも似た感情をもった瞬間、
少しだけ冷静になれた自分がいた。

そもそも、この体勢はなんなのか。

お尻丸出しにして、しゃがみの角度を深くするごとに足のプルプル震えが止まらない。
どんなお調子者も5分で恥ずかしくなりそうな、徹底的にひょうきんな動きである。

すこしでも自意識があればやれたものじゃない。それを個室トイレで一人、悲鳴をあげながら奮闘しているんだから見上げたものだ。

思った。

いまオレ試されてるな、って。
これが過酷な一週間の最終試練なんだろう、って。

これ以上、中途半端にボブ・サップを野放しにすると、空前絶後の大災害になる。

そう確信したボクは、
一度和式トイレを出て、洋式トイレに並びなおし、じっくりと時間をかけて用をたすことにした。

洋式トイレにすでに並んでいるランナーに不思議な顔でみられて
待っている間、少しだけみじめな気持ちになった。

そんなこんなで、
興奮したりテンパったりしているうちに
マラソンは終わった。

ゴールタイムは
かろうじて4時間を切る平凡なタイムだった。前半からの大大失速。
オトコは、試合には敗北したのである。当然の結果だ。

しかし、ボクにとって価値ある大会だった。
特にゆっくり走った後半、声援を肌で感じることができて、走る楽しさを改めて知った。

ということで、、、

最後はワールドカップに話を戻すが、
どうも噂によると、
タケちゃんはクロアチア戦ではモドリッチという著名人を抑える役割を担っているらしい。大丈夫。タケちゃんならできる。
なんならタケちゃんの方が格上だ。

タケちゃんよ、オレたちをさらなる高みに連れてってくれ!
と、叫んで今日は終わりとしたい。

ガンバれ、ニッポン!そしてタケちゃん。

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