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【節約生#644】お金にだけ頼らない意識

 趣味で節約生活をはじめてみた。
 健康で文化的な生活をしながら節約をするというルールで挑戦中。

節約をするとお金の必要性がわかる

 お金は大事にしろと言われてきた。大事だからあればあるだけ良いのだという人もいる。

 節約をしていくと、お金よりも大事なものが見えてくるという効用もある。一方で、以前よりもお金の大事さや必要性を意識することが増えてきたように感じる。

 お金の使い方は変わる。
 現在では次のような基準になっている。
1 自分が大事にしていることに使う
2 暮らしていくために必須なことに使う
3 自分ではできないことに使う

 特に3を意識していると、自分でできることは自分でやるようになる。もちろん失敗することもあるけれども、それも人生である。
 おかげで面白い経験もいろいろしてきた。

 最近では時間がある程度あるなら、出かける用事でも徒歩で出かける。自宅周りの地理も以前よりはだいぶわかってきた。

依存を減らす

 依存をしていると、ほんとうに視野が狭くなる。
 先ほど自宅周りの地理がわかってきたと書いたけれども、電車だけを頼っていたときは地名と何となくの方向くらいしか頭の中にはなかったと思う。地図と実際の場所はリンクしていなかった。自分の足で歩くから道や風景が自分のものになる。
 それまでは駅と行き先までの道順くらいしか脳の中の地図にはなかった。以前よりは世界が立体的になったような感覚がある。

 お金のある人とない人では、お金のある人の方が体験ができるという、体験格差を主張する人がいる。

 体験をするのにもお金が必要である。だから、お金のない人は相対的に体験が少なくなるので不利に働く。
 一面ではyesである。

 しかし、使うお金が少なくなった現在の方が、散財していたときよりも時間に対する経験の密度が濃いのも事実である。
 おそらくお金が少ないのに、お金にだけ頼っているせいなのかもしれない。

 もちろん子どもの体験格差というのは問題意識としてもつ必要がある。自分もハワイに旅行に出かけたことはないし、六本木や銀座で夜遊びをしたことはない。世の中で言われるような普通の体験はしてこなかった変な自負がある。これまでそれが不利に働いたことがあるかもしれない。

 ただ、お金にだけ頼らずに暮らしていくと、毎日いろいろな経験をすることができる。
 外食をしなくなったら自分で料理をするという経験ができる。よくわからないギリシャ料理を作ってみたりすれば、ただ食べるだけよりも何倍も経験することができる。電車を使うと距離感は時間だけだけれども、歩いて行けば方向も風景の違いも感じることができる。雨が降っていたとか、珍しい看板があったとかエピソードも増える。それまではただ通り過ぎていただけなのに。

 お金の依存を減らしていくと、経験値が増えて視野が広くなっていく。お金に関してさえも、素朴なあれば良いというよりも、自分の価値観の中に組み込まれるようになった。

 お金を使わないために依存が減ったものもある。お酒がその筆頭かもしれない。憂さ晴らしやストレスに耐えるためにお酒にばかり頼っていたように、今となっては思う。
 あまりの酒量と酒代に2年前から減らすことを始めている。現在3年目で、今年はお酒を飲んだ日が17日である。年間80日だけ飲むということは達成できそうである。
 今のストレス解消法は増えている。
 運動も睡眠もそうであるし、料理や食事もそのひとつである。ゲームでも良い。
 以前と比べるとバリエーションが明らかに増えた。

頼れるものを数える

 依存を集中させると脆い。
 一般的に、収入先をひとつに集中しているとフリーランスなどでは特にリスキーだと言われる。
 障害は依存先が少ないと自立が阻害されるという主張もある。 誰かひとりに頼るのではなく、人や物、サービスに頼ることができるならよりできることは広がっていく。

 節約はお金に頼らない生き方を選択する日々である。
 ここに気づかないとただ貧困に耐えるだけの人生になる。

 自分は家族に頼ることはできないけれども、以前よりはたくさん人間関係はある。頼ってもらうし、頼ることはある。
 以前より体力がついてきたので、自分の体も頼りになるようになった。
 自治体の広報誌も見るようにしている。すぐに使うようなサービスはないけれども。
 本屋も良いけれども、図書館だってある・・・。

 数えていくとお金以外に頼れるものがたくさんある。そしてその分、お金だけに頼らなくてよい人生を送ることができる。
 老後の問題も結局は貧乏人がお金持ちのマネをしているというのがひとつの問題なのだろう。ちゃんと人間関係や公共サービスや私的なサービスに頼ればよい。もちろんできるだけ(お金ではない)お返しをして。
 その方が豊かな生活を続けることができそうである。

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