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春のむずかしさ

春ってむずかしくない?毎年乗りこなすことができず置いていかれる。生まれた季節でもあるのに、だ。

誕生日は4月3日で、新学期に新しい友人ができる頃には、というより入学式前や春休み中には誕生日が過ぎてしまっている。あまり誕生日当日に祝われることのない微妙な日程。でもまあ大体出席番号は1番なのでうれしい。

私は2018年に双極性障害を患ってから6年になる。最近8ヶ月の鬱からウツヌケしたところ。今回の鬱はとっても長かった、人生で一番長かった。毎日午前中は使い物にならず、酷い時は歩くことも儘ならず、床を這って歩いた。診察は夫が付き添ってくれないとまともにいけない状態だった。毎日泣いて、平日を休んでいる罪悪感と虚脱感とそれから希死念慮との戦いだった。

脳の病気なんです。わかっているけど自分の心が弱いからだと責めている。この春から下のふたごたちも長女と一緒に小学校に通い始めたのに、私は平日を休んでいる。すっげーやだ。なんでがんばれないのか。

そんな状態の中、前職(昨年末で退職している)の友人たちが頻繁に連絡をくれた。近況報告だったり仕事の悩みだったり。返信に時間はかかるけれども他愛のない内容で連絡をくれるのは、社会(家の外の世界)と私を繋ぐ命綱のようだった。ありがたかった。

鬱の時は午後からはなんとか、なんとか動ける。午後だけできる仕事を探すのもありかもしれない。今は躁なので本も読めるし文章も書ける。午前中からも働けるかもしれない。でもあと数ヶ月でまた鬱に戻るかもしれない恐怖と一生戦うのかと思うとやっぱりげんなりする。

闘病の末に先日お亡くなりになられた方が「健康とは自分の身体のことを考えなくても良いこと」とおっしゃっていた。まさにその通りだと思った。

鬱と違って双極性障害は一生治らないと言われているらしい。でもなんかそんな人生でも、私らしくていいのかもしれない。薬でコントロールしながら持病と付き合っていく術をもう少し模索してみてもいいかも。鬱は辛いけどその分、人の痛みも理解できる。春みたいに柔らかいあたたかさを持った人間でいたい。

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