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代表大山の記事「今日は父の命日。」

NPO法人チャイボラ代表の大山の3月27日のSNS投稿を、少し前ですがこちらにも投稿します。

今日は父の命日。私の父は私の成人式の5日前に52歳という若さで突然この世を去りました。SNSで父(ここからは呼び名のお父ちゃんにします。)のこと投稿するの、もしかしたら始めてかもしれません。 私のお父ちゃんは小さな個人塾を経営してました。

元々は大手の予備校講師をしていたそうなのですが、子どもたち一人ひとり、学びに対する意欲も学ぶスピードもつまずくポイントも好き嫌いも特性も何もかも違う。 個別に関わることでその子の力を引き出せると脱サラし26歳の時に起業。自宅の四畳半からスタートしたそうです。

うちの塾は今思うと相当特殊だったのだと思います 不登校の子、発達、知的に特性がある子、他の塾で受け入れてもらえずたらい回しにされた子、家に帰っても1人だからとうちでご飯食べてた子、そのまま泊まる子。 さらには、月謝払えなくなってしまったから辞めなければいけなくなった生徒はなんと無償。

今でこそ虐待に関心は高まって来ていますが、当時は世の中としても感度は低く、それでもお父ちゃんは疑いのあるお子さんがいたら、お家の方を呼んで話し、決して見放すことなく親子が笑顔で過ごせるようこれでもかというくらい寄り添ってました。

生徒が街で喧嘩してお父ちゃんが警察まで迎えに行ったこともありました。 そんなお父ちゃんは、私の成人式を迎える5日前に急性心機能不全で他界しました。(新潟県は雪が溶けないので成人式は4月1日です。) 前日は家族みんなですき焼き食べてたんですけどね。

お父ちゃんはまるで自分の死を予期していたかのように「今年はこれまでの生徒全員に声かけて盛大に花見でもするか!」と毎日少しずつ生徒たちにメールしたり電話したりしていたんです お父ちゃんが死んだことを生徒さんに連絡をした時、お花見の詳細連絡かな?と生徒の皆さんは思っていたと言います。

冗談やめてよと笑う生徒さんもいました でも私の声で、みるみる声色が変わりたくさんの生徒達が塾に集まりました。 17年前の今日も桜が満開でした。 よくチャイボラの活動をしていて、どうしてここまでできるんですか?と聞いていただきます。(まだまだですが、、、)

私にもわかりません。 でも、答えを出すのだとしたらお父ちゃんの子だからだと思います。 もちろんお父ちゃんも完璧ではありませんでした。

子どもから見ても意味不明なところもたくさんあったけど今チャイボラを多くの生徒さんが寄付やボランティアで支えてくれています。無償で塾に通っていた方は今は会社の経営者になり「大山先生のお陰で今があるんです」と、クラファンの時ガツンと寄付してくれました。

一度もお酒一緒に飲めなかったけど、今の私を見てお父ちゃんはどう思うかな? どんな話ができただろう。 昨晩、日付が変わった夜中にそんなこと考えて夜道歩いてたらふっと風が吹いて桜の花びらがぱーっと降ってきました。 あっお父ちゃんかなぁなんて思いました。

入籍日を19日したのもお彼岸×大安だから。 旦那さんは高校生の時にお母さんを亡くしてます。 お互いの親がちょっとでも近いところにいる時に入籍できたらと思いこの日にしました。

毎日毎日バッタバタで、迷惑撒き散らして突き進んでますが、「遥もお父ちゃんに負けないくらい自分のできること精一杯やってるよ!」って胸張って言い続けられるように頑張ります。

なんだかふと、この気持ちを残したくなったので書きました。 写真は塾があったところの前に咲いてる桜です。