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自分を諦めない覚悟、社会人3年目


社会人3年目になりました。
新卒からメーカーで海外営業をしており、欧州を担当しています。


そして先日、3回目の欧州出張を無事に終えて帰国しました。

3回目の出張はこれまでの出張とは違い、2年間の日々の積み重ねがようやく形になってきたと感じた出張でした。

期間は16日間。
1週目はドイツ。
2週目はドイツ→イギリス→ベルギー→フランスで、毎日5〜9時間移動するような、過去一ハードなスケジュールでした。

長期出張の振り返りを書くことはかなり体力を使うので、帰国後に何度かnoteを開いては挫折しているのですが(笑)、記憶が新しいうちに書こうと思います。

書いているうちに、出張の振り返りというより2年間の振り返りになってしまい長くなりましたが、良ければぜひお付き合いください☺️


◆2年かけてようやくスタートラインに立てたと感じた出張


・ただひたむきにダッシュした1年目

新卒から今の仕事をして丸2年。
右も左も分からなかった一年目。とにかく早く成長したくて仕方がなかった。
“この仕事を1人で回せるようになるのには2年かかる。”
四年目の先輩に言われた時に私が思ったことは、
“じゃあ1年で回せるようになることを目標に頑張ろう。”だった。
(途中から無茶だと気づいてこの目標は諦めました笑)


「できるか分からないけど、ここで足踏みをしていたら前に進めないので、担当顧客を持ちたいです。」

1年目の秋に自ら希望して、ドイツの取引先を2つ持つことになった。スピードは早かったけれども、上司のサポートと丁寧な引き継ぎ、困ったら助けてくれる周囲のおかげで、少しずつ仕事を覚えていくことができた。


1年目の最後。ありがたくもとても早い段階で、欧州出張に行かせて頂いた。
初めての出張は学ぶことが多くて、刺激が多くて、あの時行かせて頂いて本当に良かったと思っている。

ただ、慣れない初の出張はとてもきつかった。

海外出張は、華やかだけど実態はとてもハードです。
時差ボケなど言ってる暇もなく、仕事、商談、飲み会や、国を跨ぐ移動。
加えて日本にいるときの通常業務がどんどん溜まって行くので、急行列車や飛行機の中など隙あればガチモードで仕事をよくしています。

1年目のこの出張の帰国後、体調を少し崩しました。幸いにもすぐに病院に行けて立て直ったので、大事にはならず、すぐに元気になりましたが、“もう当面は出張に行きたくない”と心から思いました。(せっかく行かせて頂いたのに、、笑)

それがちょうど1年前のことです。


・純粋に仕事が楽しかった2年目前半

体調回復後、そこからは仕事がとても好調でした。自分でも不思議なくらい、数字がどんどん伸びる。なんで数字が伸びるかが分からない時は怖いです。再現性があるかが分からないから。

社会人2年目の前半期は、一番純粋に仕事が楽しい時期でした。
お客さんと英語で話すことが楽しい。
ヨーロッパとビジネスができる。
業務量もちょうど良く、ゆとりがあるくらいで、何もかも上手くいっていた時だと思います。

2年目の後半からは、欧州で一番大きい取引先も担当させてもらうことになりました。
担当商談数や内容が一気に広くなり、大変だと感じることもありましたが、やはりここでも上司の手厚いサポートのおかげで、順調に仕事を回せていました。


・入社以来一番苦しかった2年目最後

そして2年目の12月から、3月まで。
ものすごく苦しくてしんどい時期でした。

12月から業務量が急増しました。
純粋に担当している商談が多すぎることや、人が減ったのに社内のシステムが複雑になって業務量が増えたことなど、様々な要因がありますが、とにかく業務量が多くて辛かったです。

私: “このままでは潰れます。”
課長: “このままだとみんな潰れるよね。まずいよな…あ、やべ次の会議始まる。”

私を超える業務過多の課長と毎日のようにこんな会話をしていて、もはやコントのようになってきました。


そしてそのまま2回目の欧州出張に、1月末〜2月に行きました。
この出張も、苦しかったです。
自分の技術知識の無さを痛感し、自信を失った出張でした。営業に向いていないんじゃないかと思ったし、1年前の出張と比べて何一つ成長していないんじゃないかと思った。

ただ、そんな自信が〜とか悩んでいる間もなく、業務量がいよいよ耐えきれなくなってきました。
この時、一番辛かったことは「取引先の対応すらまともに出来ない」ということでした。
私が一番大切にしていることは、「取引先を大事にすること」です。綺麗事でなく、取引先があるからこそ売上がある。海を超えた欧州の市場と顧客を直に見ている取引先の声を聞いて、社内を動かせるのは、窓口の営業しかいない。
営業の対応一つで、会社同士の信頼関係はゆらぐことも強まることもあると思っています。

大事にしたい信念を大事に出来なくなった時、私の中でなにかが変わりました。
2年間、沢山の想いを飲み込んで、何も言えなかった。何も言わずに、黙って仕事を回すことが、新人のあるべき姿だと思っていた。
その選択はある意味正しかったと思います。

でも、顧客を大事にできない状況にある会社・部署の未来が明るいわけがない。
そもそも、それ以前に自分が潰れる。

いよいよ限界を迎えた私は、部長にアラートを上げました。
自分の業務記録・工数はつけていたので、それをもとに状況を分析し、何が多いのか、何を減らせるか、改善案をつくって持っていきました。

部長と課長は真剣に向き合ってくれました。
あの時聞き流さないで下さったこと、時間をかけてでも、改善できることを改善してくださったことに感謝しています。
おかげで、私は“変えることが難しいものを、どうせ変わらないのだと「諦める」”という選択をしなくていいのだと思えました。
私もいつか上司になったら、部下や後輩に「諦める」を選ばせないような人になりたいです。


ただ残念ながら、業務量減りました!改善しました!
とすぐにはならず、(業務過多の根っこには根本的な問題が多すぎました)
金曜日の定時後に仕事が膨大に残っていた時はもう限界だと思い、友人にSOSラインを送りました。
急な連絡にも関わらず、電話に出てくれて、的確なアドバイスをたくさんくれた彼女には感謝してもし切れない。
言葉選び一つ間違えられない、そんなプレッシャーがあるような相談だったはずなのに、本当に彼女はすごい人です。


「あこがそこまで無理して働いても誰も幸せにならないと思うんだよね。何もいい方向に進まないと思う。」

その日から私はもう無茶な働き方をやめると決めました。
好きだからこそこの仕事を長く続けたい。そのためには心と身体を守らなければならない。
守るために必死でした。

そして、自分の考えや、おかしいと思ったことを飲み込むことはもうやめる、とも決めました。

それは、“自分を諦めない覚悟”と等しかったと思います。

よく働いて疲れた時こそよく休む。
疲れたら無茶をせず休憩する。
伝え方には気をつけるけれども、自分の考えや意志は社内外問わずはっきりと発信する。
毎日があらゆるものとの戦いでした。

よく休むようになったのに、不思議なことに仕事は以前よりも回るようになり、顧客対応も回るようになり始めました。

この時期に、技術チームも巻き込んだ初の試みである、エンジニアと取引先を含めたミーティングなども開催し、苦手だった技術面と真っ向から向き合うこともでき、メーカーとして、部署を跨いだ横串連携の大切さを知ることも出来ました。


・3年目突入と同時に欧州出張

そしてドタバタの中迎えた4月の欧州出張。
一年前と比べて、顧客と築けている信頼関係の深さが全然違うと感じました。
取引先やお客様と話すこと、雑談をすることが楽しい。
技術知識も、まだまだ質問されることは怖いけど、少しは自信がついた。
聞きたいことをまっすぐに顧客に聞ける。
伝えるべきこと、伝えたいことを議事録に落とし込むことができる。
沢山の顧客、業界、世界情勢と絡んで動くこの仕事が本当に面白い。

仕事は苦しいこともある。辛いこともある。
その上で、楽しいと思う。

やっと、ここまで来れたのだと思いました。
2年間毎日、分からないことや出来ないことがある度に自己嫌悪に陥って、悔しくて、でも腐らずと自分に何度も言い聞かせながら、ひたむきにコツコツと積み上げてきて、ようやくスタートラインに立てた。

外国人と同じチームで働くことが夢でした。
勤続丸2年を迎えた私に、取引先から
『Super! I enjoy working with you.』
と言われた時は夢が叶っているのだと、本当に嬉しかったです。

もっと沢山の顧客と関わりたい。
欧州に赴任されている目標にしている上司のように、顧客と深く高いレベルで商談ができるようになりたい。
ヨーロッパが本当に好きだ。
もっと、上を、前を見る度に熱い気持ちになった。

陽が沈む瞬間のフライト


◆これからのことと社会人3年目


「私、ヨーロッパとのビジネスがすごく楽しくて好きで、会社・職種に関わらず、ずっとヨーロッパと関わる仕事がしたいんです。」

イギリスで大好きな上司2人とアジア料理屋さんでパッタイを食べながら、改まった口調で切り出した夜。

3人で私のキャリアのことを話し合う、不思議な会になった。

きっとこの迷いに正解はないし、「答えが出ない」という答えに行き着く可能性もある。

だけど、もしも、誰しもが叶えられる訳でない道への切符が手の届くところにあるなら、逃さずに掴みにいく勇気を持っていたい。

ドイツで買ったお守りのクローバー


ヨーロッパの街を歩く度に感じる、「この土地なら私はきっとやっていける」という根拠のない自信。

「日本にいる時よりもずっと、生き生きしているね。」「まるで水を得た魚みたい」
そんな感覚と言葉たちを信じたい。


◇◇◇

長くなりましたが、出張中に訪れた国々については他の記事で書かせていただきます。

社会人3年目!
社内外問わず、関わる相手を尊重し大切にすること。
感謝を忘れないこと。
自分の信念を持ち仕事をすること。
単発的でなく長期的に結果を出すような仕事をすること。
そしてよく休むこと。
を大切に、また走り抜けたいです。

読んでくださりありがとうございました!

今回の出張は、移動中に2回も虹を見れました


あこ


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