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チェロの知られざる名曲④ジローラモ・アレッサンドロ・フレスコバルディ「トッカータ」(G. カサドによるチェロとピアノ編)

皆様こんにちは、Cellist Harukaです💖バッハの無伴奏チェロ組曲やドヴォルザークのチェロ協奏曲などとは違って、一般的にはまだまだ知られていないチェロの名曲をテーマに、シリーズの第4回目の記事をお届けします。

第3回目の記事はこちら⬇️

ジローラモ・アレッサンドロ・フレスコバルディ「トッカータ」(G. カサドによるチェロとピアノ編)Girolamo Alessandro Frescobaldi: Toccata (arr. G. Cassado for cello and piano)

楽曲紹介・概要

ジローラモ・アレッサンドロ・フレスコバルディ(1583-1643)の「トッカータ」(G. カサドによるチェロとピアノ編)は、初期バロックの作曲家であるフレスコバルディのオルガン用のトッカータ集に収められた作品を、1925年にガスパール・カサドがチェロとピアノ用に編曲した作品です。

フレスコバルディは、1583年にフェラーラで生まれました。サン・ピエトロ大聖堂やメディチ家の宮廷オルガニストでもあったフレスコバルディは、オルガンやチェンバロなど鍵盤楽器のための作品を数多く遺したことで知られています。ヘンデルやバッハに大きな影響を与えたフローベルガーはフレスコバルディの門下生で、またバッハがフレスコバルディの代表作オルガン曲集《音楽の花束》の写譜を蔵書していたことは有名です。

この曲のタイトルでもあるトッカータ(伊 toccata)とは、主に鍵盤楽器による、細やかで速いパッセージや技巧的な表現を伴う即興的な楽曲のことです。toccataはイタリア語で打つ、触れるを意味するtoccareを語源とし、オルガンやチェンバロなど楽器の調子を確認するための即興的な試し弾きが元になっています。

序奏部分は正に教会に響き渡るオルガンの重厚な響きのようで、それに続くトッカータ部分では、エネルギーと自信に満ちた技巧的なパッセージが楽しめます。人生の喜びときらめきを表現しているかのような魅力的なこの名曲は、32分音符で目まぐるしく動く音階のパッセージや華やかなアルペジオ、そして重音の連続など、大変高度なテクニックを要することからコンクールの課題曲にも頻繁に取り上げられています。

おすすめ名盤

中国西安生まれでアイザック・スターンに見いだされた名チェリスト、ジャン・ワンの演奏をおすすめします♪ 世界中でソリストとして活躍するジャン・ワンの、完璧に磨き上げられたテクニックに裏打ちされたみずみずしい音楽が心に響きます。バロック・チェロ協奏曲集の中に収録されていますので、ボッケリーニやモンのコンチェルトなど、他のバロックチェロ作品もあわせて是非聴いてみてください。

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これからも、皆様がますますチェロに魅了されるような名曲をご紹介していきたいと思います🎶どうぞよろしくお願いいたします🥰

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