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チェイサー不可欠番組:BE:FIRST


あたりめです。


5/1にスタートした新しい音楽番組、『Apartment B』を観ました。いや、観てしまいました。(※TVer)


率直に最高番組すぎて、全国放送じゃないのが本当に勿体ないなぁと。配信サービスでは制限とかがどうしてもあるし、これが無制限で観られたらどんなに良いか…と勝手に悔しくなってしまうほどだった。好きなアーティストに関係なく、音楽が好きな人には全力でオススメしたい番組。




どんな雰囲気なのか?オープニングの展開は?と かなりドキドキしながら観始めたのだけど、始まった瞬間BE:FIRST・ジュノンくんがワンショットで抜かれ、あろうことか口笛で 'Boom Boom Back' のイントロを吹き始めた。彼が移動した先にはメンバーを含む出演者の方々、さらにはバックバンドまで居て、「これヤバイのでは、」と口にするよりも先に、クラップ・足踏みでのカウントが始まってしまった。アレンジパフォーマンスだった。


身体で鳴らす音から始まるこの感じ、音楽番組の初回オープニングとして最高すぎやしませんか………?音楽の原点感がはんぱないんだが………アッイントロ終わる本格的に始まr



ノ゛ォォォォォォォォォォォォォォォォォ





なんなんだこのアレンジは。おれはこんなBBB知らん。ここまでくるともはや新曲である。一般人は突然の変化球に対応する術など一切身につけていないので、軽率にこんなド級アレンジをするのは よしてほしい。心の臓が3つほど足らん。





あと、たぶんこれもうBE:FIRSTが歌っている姿を観る度 永遠に言い続けるのだろうけど、まっじっで全員、歌ウマ〜〜〜〜〜。ウマすぎ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜。

何回言っても言い足りない、言い飽きないくらい本当に全員が上手すぎるし、魅力的な声を持っている。個人的にずっと思っているのは とにかく7人の声バランスが良すぎることである。栄養バランスのコマ一生回んぞこれ。

コマ



途中 レオくんの「全て掴むまで We never go back」を聴いて変な声が出てしまった。先日リリースされた新曲 'Masterplan' で、誰が歌っているのか分からなかったサビのパートがレオくんだと判明したときに出た声と同じだった。

なんだか最近、レオくんの声色を通して自分の心で感じられる感情の豊かさというか、味わい深さみたいなものがどんどん濃ゆ〜〜くなっている気がする。レオくん最高です。




ALIのLEOさんが「生っぽいアレンジ」とおっしゃっていた通り、踊らず歌唱に専念することで歌い手も聞き手も 生音一粒一粒の質感に全意識を向けられるこの感じ、エグ贅沢すぎて唇から血ィ出るくらい噛みしめた。全体の雰囲気はヤンチャでちょいワルなのだけど、音のベースにずっと品の良さというかムーディな心地良さが感じられて、その共存がめちゃくちゃ色っぽくなっていたように感じた。


ムーディさを感じるのはセットの影響もかなりあると思うけれど、リュウヘイくんの声とホーンの重なりが生む質感、激ヤバすぎませんか………?


全体としてどれだけヤンチャしても、最終絶対リュウヘイくんとホーンがムーディに落とし込んでくれるのが気持ち良すぎた。全身を包むまどろみが 指先まで揉んでくれる高級マッサージチェアのそれでしかなかった。このまま寝落ちさせてほしい。


この生っぽアレンジ、危なすぎるわ。
音楽が、この空間がもはや浴びるタイプの酒。秒で酔える。未成年は立入禁止です。今すぐ回れ右してください。




騒ぎすぎて番組冒頭のパフォだけでHPの8割をもってかれてしまった。正気か? なんて恐ろしい番組なんだ。狂ってるだろこれ。最後まで視聴させる気がなさすぎる。流れるようにトークタイムに入らないでほしい。トークは全然チェイサーにならんのよ。




そうしてパフォーマンス後にトークが始まったのだけど、ここがまた最高だった。良い意味での『視聴者放置』が炸裂していたのだ。


テレビ番組は当然、制作者(出演者)と視聴者の存在があって、届け先である視聴者の目線を意識して制作されるものが多いと思うのだけど、この番組のトークタイムはそれがまるごとひっくり返されていた。『外(視聴者・ファン)』に向けた発信に近い内容はほぼなく、普段アーティスト同士 食事の場や制作の過程で繰り広げられるような、『内』の会話が凝縮されていた。




最近の音楽番組はトークの時間があまりないことも多く ほぼパフォーマンス番組と化していて、それがダメという意味ではないのだけど、そればかりになってしまうのはすこし寂しいなぁと感じていたところがあった。そのタイミングでこの『内トーク』である。


アーティストたちが司会進行者を介し視聴者に向けた話をするのではなく、自分たちだけで延々と音楽・クリエイティブの話をしている。アーティストたちがお互いの話を通じて新しい知識を得たり異なった視点に触れたりして、水を飲むようにぐいぐいとインプットしている姿がそこにあった。その表情や声色から感じられる熱がまた、ステージに立つ姿と並ぶほどに格好良い。




「料理もひとつの音楽」、アオイヤマダさんの言葉が耳に入ったとき、坂本教授の『S(サウンド)/N(ノイズ)』の話が頭に浮かんだ。この坂本さんの話・作品は自然の音にフォーカスをあてたものであったり、音以外の様々な要素も含んでいるので、また違った話なのだけど…

トークに挟まれるようにして始まった、アオイヤマダさんのコーナー。お弁当を作るときに生まれる音から音楽をつくりあげていくという面白すぎるものだった。

『ミュージックからみる音』の枠を取っ払ったとき、この世界はとにかく音で溢れかえっていることに気がつける。私はこの『どんな音も音楽になる・音楽である』みたいな考え方がものすごく好きで、何歳になっても失いたくないなぁと思っている感覚のひとつなのだけど、それが誰にとっても捉えやすいかたちで表現されていて、観ていてサイコ〜〜〜に楽しかった。こんな尖りまくった不思議極まりない映像を1コーナーとして成立させてしまうこの番組、どう考えても狂っている。(2回目)




Dos Monosドスモノス荘子itソウシットさんがお話されていたリスニングパーティー "ATOM ALONE" 、個人的に刺さりすぎた。興味ありまくりです。めちゃくちゃ行きたいです。絶対にまた企画してください。


詳細については是非上記記事を読んでもらいたいのだけど、ざっくり言うと『バカみたいに広い空間で、バカみたいに良い質のサウンドを、たったひとり 爆音で浴びる』というものである。バカじゃん。


誰だよこんな最高鬼畜企画一緒に動かす人間…などとボヤいていたら アートディレクターがPERIMETRONペリメトロンのメンバーであることが表記されていた。ボヤいていた己の口を秒で縫いつけた。


名前を聞いただけで「ァ…」となった方もいると思うのだけど、PERIMETRONはKing Gnuの常田大希が主宰を務めるクリエイティブ集団である。なんというか、鬼みたいな集団です。これ以上は言及できません。怖いので。




私は2年前のサマソニで初めてALIのステージを観たのだけど、それがもう最高に格好良くて楽しくて。「良い音浴びて自由に踊り狂いたい奴、とりあえず寄ってけ〜〜〜〜〜!!!」みたいな空間だったんだよなぁ。


彼らの脳みそで滾っている熱と心臓で鳴っている音が、みているこちら側のあらゆるストッパーをぶっ壊してくるような、手先ではなく内臓から踊らせてくるような、そんなパッションだだ漏れの素敵なチームだった。


「誰も自分のことを知らなくても、目の前に居る人を幸せに出来る音楽がやりたい」という想いがあるとLEOさんはお話されていたけれど、まさにその言葉通りの音楽・ステージだったと私は思っている。




良い…良い番組すぎる…面白すぎる………と終始頷きながら観進めていたのだけど終盤、突如として右下に表示された文字列に私は卒倒しかけた。



『NEXT JUNON×Flavor Of Life (宇多田ヒカル)』



制作陣は視聴者をどうしたい?????


気狂い待ったなしすぎる予告である。なんなら予告の時点ですでに半狂い(半狂い)している。残HPも僅か、このままこのカバーに突入するのは無理がある。待てよせ、終わるなCM、頼むから週を跨げ、全然待つ、待たせろ、待たせてくだs


〜築年数を重ねたアパート、バルコニーに出て外履きに足を通すジュノンくん feat.目にかかる長めの前髪〜


だからどうしたいん???????

これはダメだろ。こんな描写でカバーさせてファンの方が無事なわけないだろ。強烈なほどに "概念" をこびりつけてくるタイプのこの映像、ラストにしてまじでトドメすぎる。ふつうに泣きわめく。






あまりにもすぎて脊髄反射で「ダメだろ」とか言ってしまったけれど、このジュノンくんの声の質感はこの環境(設定)だからこそ…だよな…と思うとありがたさしかなく、噛みしめるだけで何も言えなくなってしまった。ここまで散々噛みしめすでに流血しまくっていた己の唇がいよいよ限界をむかえつつある。


バルコニーに立つと感じられるであろう そよそよと吹く柔らかい風に、霧吹から出た粒子状の水みたいにかるくて、きらきらしたジュノンくんの声がはらりと乗って空に融けていく。いや、まじで、もう…さァ………、なんと美しいのか…………………


これ、次回フルで聴かせてもらえるんだろうか。ちょっと聴きたすぎるな………何卒よろしくお願いします……………




トータルで30分切るくらいの尺だったはずなのに、観終わった頃にはなぜか小一時間が経過していた。おそらく あまりの濃度にセルフチェイサー(訳:一時停止&見直し)を高頻度で摂取しまくったのが原因だろう。

要素としては、『Tiny Deskの音楽空間』、『ポッドキャストの言葉数(情報量)』、『ビハインド級の制作話』の良いとこ全凝縮!!!!!みたいなものを感じました。そら濃ゆいですわ。




次回 概念ジュノンくんとのデュエル(仮)を待ちわびつつ、配信終了日まで今回放送分をたくさん味わいたいと思います〜〜〜良きかな〜〜



サポートの通知を目撃したときは涙と鼻水を渋滞させながら喜んでおります、読んでいただき本当にありがとうございます。感想はこの上ない励みに、サポートは新たな音楽を浴びにゆくきっかけになります。