見出し画像

【詩】始まりはいつだって〜シロクマ文芸部〜

始まりはいつだって雨だった。
あの日も、あの日も、あの日も。

だけどいつも違う雨だ。
どれだけ悲しみの種類があるんだって
なんだか笑いたくなった。
雨を好きになれたよ。

言葉を知らない僕の代わりに
恐ろしく饒舌なその滴が
涙の訳を解明してくれる。

必要ないだろうけど聞いてやってよ。
そんな音もこんな音も
悪くないねと言ってやってよ。
雨が降ったら
僕を思い出してよ。

君と会う日、
始まりはいつだって雨だった。

降り注ぐものも、
流れていくものも、
すべて僕の気持ちだった。
あの日も、あの日も、あの日も。

ねえ、いつか
君も雨を好きになってくれたらって、
そう願っているよ。


今朝は雨のNYです。
イースターのホリデーに入ってますが
なんだか鬱々とした日です。
だから思い切って鬱々と書きました。
たまにはそんなのもいいですよね。
最後はちゃんと吹っ切れましたし。

小牧さん、
今週もありがとうございました。

この記事が参加している募集

私の作品紹介

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?