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【自己紹介】私と日本語

新しいアカウントでnoteに戻ってきて5ヶ月、連日投稿もちょうど150日目なので自己紹介など。

私は元々物作りが仕事です。けれど、作品の背景についての説明を書いたり、クライアントの話を聞いてそこに感じたものをわかりやすく例えたり(そこから作品へと変換させる)することも多く、言葉は常に近くて重要なものでした。

できるだけ正確に思い描いたことを伝える。そのためには言葉選びが大切になってきます。耳に心地よいだけの美しい言葉や、雰囲気重視の難解な言葉では役不足。シンプル、それこそがいい意味で化けるのです、可能性を膨らませる。それは言葉の持つ不思議さです。ブログ等も書きながら、私はそんな楽しみに触れてきたような気がします。

小さい頃から読むことも書くことも大好きです。最初に興味を持って書いたのは詩でした。小学生の時、宿題に日記があって、ただ単に出来事を並べてもつまらない、だったら、と 担任を説得して始めました。その後も小さな詩を作ってはクリスマスや誕生日のカードに挟んだり、高校時代に大切にしていたスケッチブックには、絵と一緒に詩を書いた紙片がいっぱい挟まっています。

そんな私が大人になって書き始めたのはファンタジーでした。児童文学枠です。書き始めてすぐビギナーズラック発動、童話で賞をいただきました。それは、構想中の長編の中に出てくる「物語の中の物語」でした。

その時、授賞式後の懇親会で「お教室」やら「お勉強会」やらの話になり困惑しました。初めて聞く言葉だったからです。私は選考委員の先生に思い切ってお聞きしました。そういう経験は必要かと。幸いなことに、お二人に「君には必要ないよ」「君は君のままでいい」とおっしゃっていただき、それは大きな励みになりました。

もし必要でも、私には通えるはずもなく(ニューヨーク在住)、おまけに人生の半分はアメリカに住んでいるので、日本の日常も世相も実はよくわかりません。だからどんなに頑張ってもそんな文章は書けないし、真似することもできないんです。(コロナ禍で、世界中どこからでもアクセスできることが増えるなんて、その当時は想像もしませんでしたしね)

だから先生方の言葉は嬉しかった。自分が知っていることを書けばいい、そう納得できた瞬間だったと思います。もちろんリサーチは大事です。そんな時はYouTube。言葉を操る最前線にいて、なおかつ経験(年齢)からその使い分けを知っている人は最高の師匠。それで耳にご褒美仕様ならいうことありません。声優の中村某氏はまさにの存在でした。前世は塩だと揶揄されるその対応も私的にはツボ。(あえて言うなら、私はななみん推しであって五条推しではありません)

と少々脱線しましたが、そうです文章です。受賞を機に、そこからは児童文学にこだわらず書くようになりました。主に長編です。大好きな人にいつかあげようと思って書き始めた「おとぎ話をベースにした長編」は、全12章、173話、60万字になりました。その頃は長いものの方が楽だったんです。書きたいことが書けるからです。とにかく加算で前進、そんな感じでした。

けれど時間的に難しくなりました。長さもそうですが、世界観への没入が。複雑に構築すればするほど、時間をおくとダメになる。そこに自分を戻すのが大変になるのです。辻褄が合わないなんてことにならないためにも、すでに脳内で完結させ、手元のメモに章分け、概要が出来上がった状態での書き始めを目指しました。それでも色々問題は起きます。

だけどやっぱり書いていたい。それで短編の企画に精力的に取り組むようになりました。しかしこれ、字数が問題でした。足りないのです。困りました。それでも少しずつコツを掴み、削ぎ落としていく喜びを知りました。一方で読書を通し、自分が幻想的耽美的なものが好きなことを再確認できたので、少し大人向けのものへとシフトチェンジも。

それでもなかなか時間が取れず、並行して詩にも力を注ぐことにしました。生活をおろそかにはできませんからね。日常を犠牲にして言葉を重ねるのではなく、日常から言葉を生み出す。美しい生活の中にこそ美しい言葉が存在する。そこはやっぱり譲れません。

ここ数年は、あちこちのサイトにお邪魔して書かせていただきました。その間には上位ランキングに出ることもありましたが、どうもペース配分がややこしくなる。時差もありますし、振り回されてしまっては本末転倒。そんなわけでnoteに帰ってきました。内容量や回数を、自分らしく組み立てていくことができる今の状況が気に入っています。参加できる企画が多いことも魅力、一人ではできないワクワクがここにはありました。

とにかく今はのんびり楽しく。でも、長編もまたいつか書こうと思います。焦りはありません。書ける準備が整ったら一気に突き進む、そんな感じで続けていけたら最高です。実はすごく書きたいテーマがあって、それを書くためにはかなり膨大な資料を準備しなければいけないので、それを含めて楽しめる日が来たら。すでにある短編5000~中編100000〜長編200000~(計30作以上)も、おいおいこちらに移植できたらと思います。

誰もがよく知っていて、ありふれているはずの言葉が並んでいるのに、それらがはっとするような側面を見せる、知らなかった世界を展開する。そんな作家でありたいと願います。それが短くても長くても、私の言葉が、ページを繰ってくださる方の五感を震わすものでありますように。




これまでの投稿はすべてマガジンに振り分けています。
青の朗読会(自由詩)、140字の空想世界(ファンタジー詩)、詩とか色々(シロクマ文芸部/54字etc)、Clara's memo(日記とか)、SNS企画詩(X恋愛詩中心)、短歌(主に企画参加作)、夢か現か、欧州びいきのロングアイランダーはかく語りき(旅の話をメインにしたエッセイ)、過去と未来と花咲く荒野(自由詩で綴るシリーズ/兄と妹の物語)、よかったらまとめてのぞいて見てくださいね。

出不精なのでなかなかお友達作りが進まないのですが、声をかけていただければ喜んで見に行きますので、どうぞよろしくお願いいたします。

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