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【CCHパートナーズ会員限定】C&CHカンファレンス2024春を開催しました

2024/03/16 C&CHカンファレンス2024春はオンラインで開催されました。今回のカンファレンスはCCHパートナーズ会員限定で行われましたが約100名の方からの参加申込があり、盛況のうちに終了いたしました。(CCHパートナーズ加入いただいた皆様にはアーカイブ動画をご案内します)
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C&CHカンファレンスとは

当協会では、コミュニティホスピタルを全国に広げていくために、関心を持っていただいている病院、個人の皆様がお互いに学び、情報交換をするためのネットワークが「CCHパートナーズ制度」を開始しました。今回のカンファレンスは、そのCCHパートナーの皆さんが集う初めてのオンライン勉強会でした。当協会の理事や、すでにコミュニティホスピタルとして活躍されている3名の演者の先生から実践的な取組みのお話をしていただきました。

第一部「コミュニティホスピタル構想とその可能性」
  武藤 正樹 (社会福祉法人日本医療伝道会衣笠グループ)
  大石 佳能子 (株式会社メディヴァ 代表取締役社長)
  ディスカッション

第一部 概要

当協会の理事長であり、(社福)日本伝道協会衣笠グループの武藤正樹先生から「総合診療医とコミュニティホスピタルが医療を変える!」と題したテーマでの発表でした。今後の高齢化、財政悪化する中で日本の医療制度を維持していくためには、200床未満の病院に求められるかかりつけ医機能が求められること、そして19番目の基本領域として認められた総合診療医はそのラストピースであるとのことです。
武藤先生のアメリカ留学での家庭医療研修のお話を踏まえて、日本国内で活躍する総合診療医の例をあげて、これからの日本の医療体制化では総合診療を中心として優れた診療実績を挙げている病院の紹介もありました。


同じく理事の1人である㈱メディヴァ代表取締役社長の大石佳能子様からは「地域を支えるコミュニティホスピタルづくり」という内容で、当協会が目指すコミュニティホスピタル構想の全容について紹介がありました。コミュニティホスピタルという戦略は、日本の病院の大半を占める200床未満の中小病院の有効な生き残り戦略であり、病院だけでなくそこで働く医療者や地域住民に対してもなくてはならない病院にもなり得ることのお話でした。
ディスカッションでは、総合診療医やコミュニティホスピタルで働く人材を採用するための方策についての意見もありました。総合診療医のプログラムをつくること、初期臨床研修や医学生の見学を受け入れるところから始めて、「他にはない経験ができる」ことを明確にしていくこと、チーム医療を実践しながら学べることが望ましいなどのお話がありました。


第一部の後半では、2024年1月時点でCCHパートナーズに加入されている20病院を紹介させていただきました。

第二部「先駆者たちのはじめの一歩」
  小笠原 雅彦 (医療法人社団同善会 同善病院)
  荒木 庸輔 (特定医療法人 新生病院)
  大杉 泰弘 (豊田市・藤田医科大学)
  ディスカッション


概要 第二部

当協会も関与しているコミュニティホスピタルのモデル病院である東京都台東区の同善病院の副院長の小笠原雅彦先生からは「同善病院の心臓部:コミュニティ支援室」というタイトルでお話いただきました。同善病院では、外来・在宅医療・入院・地域活動をシームレスに繋ぐ存在として、従来の退院支援室をコミュニティ支援室に変更して、地域活動を積極的に行う仕組みを取り入れているとのことについてご紹介がありました。


続いて、長野県小布施町の新生病院常任理事の荒木庸輔様からは「すべての職種が輝くコミュニティホスピタルをめざして」という内容でお話しいただきました。コミュニティホスピタルに転換したことによる経営的な効果を具体的な数値の紹介や、医師ではない立場で病院をコミュニティホスピタルとして進化させていくために在宅経験のある看護師を組織の中心に添えて、自由と規律を両立したすべての職種が輝く組織に取り組んでいることについてご紹介がありました。


最後に、豊田市 藤田医科大学連携地域医療学講座 准教授の大杉泰弘先生から「コミュニティホスピタルが若手医師を魅了する」という内容でお話をいただきました。2014年に特徴のない自治体病院から2023年には総合診療医38名が在籍するコミュニティホスピタルへの転換に成功された経験から、若手の医師にとって魅了する要素が地域をフィールドにしたコミュニティホスピタルにはあって、ここでしか得られない学びの場であることについてのお話をしていただきました。


今回のカンファレンス全体を通して、いずれの演者のお話からも、また第一部後半にあったCCHパートナー病院の取組みからも、コミュニティホスピタルという強いコンセプトを中心として、学びの場、多職種が輝く場、地域とつながり健康にする場など、多様な広がりがあることが感じられました。冒頭の武藤先生からの話にもありましたが、これから日本が直面する高齢化と財政難、人材難の中で、ニーズに対応して効率的な医療を提供していくためにコミュニティホスピタルが果たすべき役割の大きさを感じる会になりました。

今年2024年秋にも同様のC&CHカンファレンス2024秋の開催を予定していますので、ご関心のある方はぜひCCHパートナーズ制度にご加入ください。多くの病院様・医療様が集まって有益な情報交換の場になることを願っています。


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