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週報プークス2月 晴天に想う日々

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1月29日(月) 赤いスリッポン履いて

あったけ! と、外に出るなりつぶやく陽気。
散歩に出るたび、スリッポンの寿命が短いのは、なぜなのかと思う。
服も靴もかばんも、気に入ったらそれしか履かない(使わない)性質だからか。



1月30日(火) 散歩の前にしまう

夜干したバスタオルが、ふかふかと太陽を含む。
干せているのか入念に手で触り、鼻を押し当てるとボディーソープの残り香がする。湿ってくたびれた枯れ草に囲まれて、金木犀の匂い。



1月31日(水) 片手袋


TBSラジオ「こねくと」のゲストコーナーに、石井光二さん。
デイリーポータルZのライターとして、洋菓子で知られる銀座ウエストへの愛を歌うオリジナルソングなどを発表している石井さんは、路上や街にある、持ち主から一時忘れられた片方の手袋、という営みを見つめ続ける愛好家である。
語るごとに「やりたくない」「やらざるを得ない」と、吐露しだし、1日のスケジュールをキャンセルしてでも写真として、場の記憶を収集し続けなければならない呪いのようなものを感じさせる。衝撃を受けてライフワークとしたが、もはや脱線できないという切迫感が、またその語り口をいっそう面白くさせていた。

飯塚さんはわりと「あまり趣味とかない凡庸なひと」として、このコーナーに立ち会うんだけど、蓮華さんは「推しは違うけどコンテクストを理解できるひと」なので、良い回だった。



2月1日(木) 24時間を超えて生きている

蓮華さんは今日もハイテンションだ。
TBSラジオ「こねくと」では、週の後半にいくごとにそうなる。


毎週木曜は土屋礼央さんの担当なのだけど、ナメた態度を取ったり侮られたりを、笑いあえる関係性でお互いにやっているのが面白い。
礼央さんは蓮華さんの自己開示に目下、注力しており昔の蓮華さんの日記を開かせるなどしている。
鉄道にサッカー、野球に落語、企業やプロダクトについて調べつくす、などなど、この男の可処分時間は、他のひとより多いんでは? 24時間以上が割り当てられているだろ? と思わずにいられない礼央さんの向く多方向。
「こねくと」は、自分の担当以外も聞いて、話題をキャッチしている細やかさもあるし、ミュージシャンとして、タレントとして仕事して、家族もいるので、どういう時間割で生きているのか、素朴に気になる。RAG FAIRのファンの方などは、ご存知なのかな。



2月2日(金) 暖炉の燃やし方講座

暖炉に火をつけるとき、くべる木には隙間をたっぷり設けるが吉。
と、いうのも空気で燃焼を促したいので、勢いが大切。空気の通り道を作っておくと、よく燃えよく温度が高まる。
庫内が200度ほどになったら、空気の入りを調整して、あとは1時間ごとに様子を見るだけ。
ゆらゆらとオレンジ色の火を見て、くつろぐ。
今日はお気に入りのスパークリングワインの最後の1本を開けて、昔の漫画とか読んでいた。

手順がわかっていても、燃焼剤4個使っても、うまくいかない日もある。
1個で燃え上がればうれしい。そういうところにも味わいはある。



2月3日(土) うずうず

天候がいい日が続いて、なにかと外に出たくなる。
空気に張りがあって、冷たくて、ここを乗り越えたら春なんだな、と思う。
それにしても一部の地方文化だった恵方巻きは、どうしてここまで「食べなくちゃならないもの」になってしまったんだろうか。
どこのスーパー、コンビニでも予約を取るまでになっていて、日本の貪欲さが出ているよなあ。
帰宅の道は暗いと、街灯のあたりを除いて何があるか判然としない暗闇なので、こちらの様子を悟った生き物が逃げ出して、その音にこちらがビビる! ということがよくある。羽音がしたが、なにかはわからない。



2月4日(日) 高温だけが熱ではない

NHK「作りたい女と食べたい女」シーズン2を一気見。
しみじみ、春日さんがよい。
(特にロールキャベツを作ってもらえまいかお願いするところが)
近年のドラマで、感情表現が華美じゃないキャラクターが、ちゃんと女性として居ることは変化のひとつだな、と思う。
それによって、対話しているときに明かされる誰かの感情は、安心して相手へと預けられているのだな、と感じられるし。
キャラクターと自分がリンクする箇所が、きちんと作られているので、最近ドラマを見るのがようやく楽しくなってきた。




今週も読んでくださり、ありがとうございました!
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