第十二話「くろまくのもくろみ」
万象の目的?
万象がなぜ剣豪たちを継ぎ接ぎにしたのか。
そしてなぜ、四肢を奪い合うように、その配分をシャッフルさせたのか。
その一端が明かされたのが本話となります。
つまりは、万象流の臨床試験なのですね。
さて、ではその臨床試験そのものの目的は何か?
それは今後明かされていくでしょう。
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出したい舞台
時代物でおなじみ、遊郭の登場です。
実は本作の時代設定的には、このおなじみの吉原的な遊郭のビジュアルは、本来もう少しあとのもの。
例えば、江戸時代を舞台にしたとき、それが前期なのか中期なのか後期なのかでも全く風俗が違い、本作は架空の江御としていますが、江戸時代の前期に相当する時間軸です。
ゆえに、本当だったらあるはずのないビジュアル。
前に、架空の時代にした際にいくつか理由を挙げて、他にも理由があると書いていましたが、まさにその一つが、ここにあります。
こんなおいしい舞台を出せないのは困るので、架空の時代にして許容できる表現の範囲を広げたのですね。
作中の理由付けとしては、万象が支援することで発展が加速し、時代を先んずるようにこの形となったといったところです。
彼にとっては、苦界は観察するに足る場所でしょうから……。
いずれにせよ、今後も時代を先んじた場所や表現が出てくるかもしれません。
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張見世について
遊郭といえば真っ先に思い浮かぶこの格子。
張見世と呼ばれるものです。
ちなみに、この話の初稿では以下のような導入でした。
と、こんな感じで、張見世の活用を考えていたのですね。
尺を取りすぎるので泣く泣くカットした部分ですが、供養として貼っておきます。
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新キャラ登場
初稿という話で言いますと、この話はもっとアダルティな描写でした。
これは、山田風太郎作品への憧れと、ゲーム作品ではできない表現をやってみるという意図でもありました。
掲載媒体の関係で、そのあたりの表現は抑えめになったのですが、結果的にその方が良かったなと思っています。
さて、次回、第十三話ブログは1月17日(水)、『しごにんの侍』第十三話はその前週、1月10日(水)に公開予定です。
というわけで、今回ここまで。また次回のお楽しみ。