第十話「なまえのこころがまえ」
謎の少年
百宍の秘蔵っ子の登場回。
謎の忍に続き、まだ名前が出ていない二人目のメインキャラクターですね。
名前を出すタイミングは迷いどころで、初登場時にドンと出すのがいいのか、もっと適切なタイミングがあるのか、悩ましいところ。
本作は、名前の公開で数字が埋まっていくという点もあるので、いまだに正解のタイミングはどこか悩みます。
名前の数字は強さを表しませんが、しかし目立つ数字と重要度はリンクするためです。
「一桁台の奴が来た!」とか思ってもらえるのが理想です。
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アウトプット
謎の少年の出す技の数々は、昔から自分の中で温めていたものです。
頭の中ではこんな無茶苦茶な技が思いつくのですが、それがアウトプットできていませんでした。
ですので、ついに世に出すことが出来て感無量です。
どうかしているテキストから、具現化して頂いた藤田先生には感謝の念しかありません。
その多種多様な技を含めて、この回は重要な情報が開示されることもあり、とにかくこの話まで読んでもらえれば、あとも読んでもらえるのではないか、そういう思いもあったので、原稿が上がってきたときの感慨もひとしおでした。
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技の命名
これらの攻撃に名前はありません。
自由な発想と、常識を超えたことを可能にしてしまう身体能力が生んだ即興技です。
でも、もしゲームならそれでも名前つけないとコマンドリストで困るよなあ……と考えてしまう職業病。
余談ですが、過去にとあるゲームのお仕事で技名を考える機会があり、技の見た目と名前が一致するようにして提案しました。
僕はゲームの腕がへっぽこなので、「いま出たのは、○〇という技で合ってるか?」とならないために、技の見た目に技名が一致していることは大事だと思っています。
そういう経験もあってか、本作の剣豪たちの技名も、なるべく見た目と一致するようにつけています。
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江御幕府
もちろん、エゴとひっかけたストレートなネーミングなのですが、「江戸の大御所」が転じて江御になったという設定です。
個人的には、もっとひねったネーミングにしたい思いもあったのですが、一方で、「そう考えるのは自分が現代のエンタメを何周もしているからではないか? この世界(『しごにんの侍』の世界)の人間が一周目で出すネーミングなら、むしろストレートなものになるのでは?」と思ったので、逆にそうしました。
この辺、悩みどころで、ロボットアニメのロボットのカテゴリ名(MSとかTAとか)のように、作品ごとに尖った名称なのも、アツいですよね。
ですので、ネーミングひとつをとっても、毎回頭をこねくり回しています。
ちなみに、昔、映画『柳生一族の陰謀』を観たとき、歴史上絶対にあり得ない展開をナレーションで飲み込ませる剛腕に驚き、ここのナレーションはそれを参考にしています。
さて、次回、ブログ第十一話は11月29日(水)、『しごにんの侍』第十一話はその前週11月22日(水)に公開予定です。
というわけで、今回ここまで。また次回のお楽しみ。