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第十四話『ふしとぶし』

今回は特に重要な情報が開示される回。
 
というわけで解説をば。

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六道丸

ついに名前が

長らく謎の忍扱いだったこのキャラの名が、六道丸だと明かされました。
 
実は、当初のシナリオだともう少し後の話で名前を開示する予定でした。
 
しかし、連載を自分で読んでいて、引っ張りすぎだと感じたため、前倒しで名前を出すことにしました。
 
この辺、掲載媒体けいさいばいたいや連載ペースなどもわからない段階で書いていたため、実際に連載が始まってから気づくことが、多々あります。
 
この修正によって、十庵とうあんのキャラ性をより表現するという意味で、万象ばんしょう側の事情にも通じているという面を強調出来て良かったなと思っています。

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梵字

呪文?

その六道丸が、呪文のようなものを唱えていますが、これは梵字ぼんじです。
 
古代インドのサンスクリット語であり、日本では主に仏教で使われているものですね。
 
この場面での梵字の意味は、ニルヴァーナ、すなわち涅槃ねはんです。
 
それをキーワードとして術を解いているわけですね。
 
つまり、村人たちの体を繋いでいたのは……と、説明しすぎても興ざめですので、このくらいにしておきます。

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十庵という男

見るだけでも痛い

あまりにも生々しくなるかと思ったのでサラッと描写したのですが、ここはかなり重要なシーン。
 
というのも、現代の医療でも腹部の傷というのは非常に危険なもの。
 
腸が破れるわけですから、敗血症はいけつしょうやそれによる多臓器不全たぞうきふぜんを引き起こすといいます。
 
しかし、十庵はそれを助けることが出来ます。
 
縫合だけではなく、消毒や抗生物質、あるいは臓器移植など、現代の医学、あるいはそれを超えた技術を、彼が所持していることを示すシーンです。
 
なぜ十庵がそんな技術を持っているのか。
 
それは今後明かされるかもしれません。

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時をかける錦鯉

みごとな錦

武蔵四郎が錦鯉をくわえて飛び上がっていますが、実は錦鯉が歴史に登場するのはもっと後のこと。
 
一般に19世紀ごろにマゴイの突然変異を鑑賞用に養殖したのが始まりとされています。
 
ではこの錦鯉が何かと言えば、突然変異と考えられます。
 
この安槌遊郭自体が、そもそも万象の実験場のような場所。
 
堀の中もまた、尋常の生態系ではないわけです。

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攻略法

足の怒りマークがかわいい

百足太夫の分体に対する攻略に関してなのですが、実は当初のシナリオだともっとアダルティな内容でした。
 
前にも書いたように山田風太郎作品が好きなので、当初はそのテイストを意識していましたが、掲載媒体が決まってからマイルドな内容に修正しました。
 
具体的にどんな内容だったかは、ご想像にお任せします。

さて、次回、『しごにんの侍』第十五話は2月7日(水)、第十五話ブログは翌週2月14日(水)に公開予定となっています。
 
といったところで、今回ここまで。
また次回のお楽しみ。