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5月9日のこと。

ゴールデンウィークが終わって気が抜けてしまった。というか、目一杯仕事して、目一杯遊んだら疲れた。人はポジティブなことでも疲れてしまうという。34歳になった今、それがとても身に染みている。楽しいことだって疲れるのだ。

そしてたくさんの本を読むうちに、文章を書くということのハードルを自分で爆上げしてしまい、なんとなく書けなくなってしまっていた。書くために読んだのに、本末転倒もいいところ。そして今日も日本近代文学館の芥川龍之介展を見て、ばっちり打ちのめされた。なにあの原稿、なにあの推敲、天才じゃん。

相手にする方がどうかしていると思われるかもしれないが、私にはそういう癖がある。殿上人のような人々まで比較の対象としてしまい、悩み、辞めてしまったりする。オリジナリティはそれぞれに宿るとしても、あまりにもクオリティがちがう。おんなじ言語なのに、あの美しさ、あの面白さは、一体なんなん。

さて、ではまたなぜ今書き始めたかというと、「書くことができたから」である。
というのも、ゴールデンウィーク中に泊まっていた山小屋で、娘に猛烈なアレルギー反応が出た。目が痒い、体も痒い、鼻水も辛いの三拍子で、すさまじかった。
中でも夜に傍で寝ている母と私が一睡もできないほど、体を掻きむしっていた。

お腹と背中、頭に膝裏、ぼりぼりと渾身の力を込めてかきむしる音がずっと響き、それによってバタンバタンと寝相を変えるので埃が舞う。控えめに言ってやばかった。

そんな様子の娘は今まで見たことがなかったので、びっくりした、というかちょっと怖かった。いや嘘です、本当に怖かった。どうにかなってしまいそうだった。

原因ははっきりしていない。私が見かねて買った市販薬で反応が出てしまったのかもしれないし、行った地域になにか花粉があったのかもしれないし、花火の煙かもしれない。今年発症した花粉症が何かによって強くなってしまったのかもしれないし、そもそも古い山小屋と古い布団でどたばたして、ハウスダストがでてしまったのかもしれない。

ぶっちゃけ、わからないのである。

わたしの持っているアレルギーは、花粉くらいなもので、配偶者の激烈なアトピーの様子を見ていた身としては、自分の子がそうならないように一生懸命まいにち保湿をしてアトピーを食い止めてきた。自分の体は濡れて冷え切っても、なんとか子供だけは守りたかった。配偶者は注射型のアトピーの新薬を使っているので、すごく軽快になった。その分、アレルギーに対しての警戒心が薄れた、ともいえる。
大学病院の定期的な通院には、すべての用事をすっ飛ばして優先して行っていたのに、4月の血液検査結果を聞いて、花粉症の相談をするという予定は、息子の突発性発疹の看病と、夫の「病院よりも優先すべき仕事」のために吹き飛んだ。なんなん。

大学病院の予約というのは取りにくいもので、次は6月となってしまった。というのも夫が行ける日で聞いているので、本当に最短かわからない。もうここは自分で電話して再診を最短で取る、もしくは近くのアレルギー科のある小児科で診てもらうのが急務かもしれない。

というのも、家に帰ってきてからも、娘の夜のかきむしり、が軽減したとはいえ、まだあるからだ。ひどい鼻水もくしゃみも出なくなったが、寝入って1時間半くらいすると、つまり22時くらいにぽりぽりとかきはじめ、いきなりむくっと座って背中とお腹をぼりぼりしている。こわい。

肌というのはそれなりに回復力をもっているが、このペースでやるとさすがに傷が治らず、そこで炎症がさらにひどくなり、、、ということを間近に見てきた。かゆみをなくす、肌に傷がつかないように保湿力を高めておく、などの対策が急務だ。

というわけで明日の朝イチで予約をとり、学校が終わったらとりあえず最寄りに連れていくつもり。下手に検索すると怖くなるので、早めに病院にいくことにしている。謎な水、農薬を使っていない野菜、お札や壺で、治るものではないのだ。

もう二度と仕事が理由で大学病院の予約を延期するなんてしない、絶対にさせないと誓っている5月7日。保冷剤も準備したし、娘も寝入ったのでもう一眠りしておこう。


こどもを守りたいというのは本能なんだ。本能に振り回されてる感。


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