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《旅のガラス》「夜空のチョウ」ガラスペン編

 旅をしてnoteに書き、作品を作るきゃろくろガラス工房の企画《旅のガラス》
第1回 「夜空のチョウ」ガラスペン編だ。初回は橿原市昆虫館へ行ったぞ。


旅のガラス企画をやろうと思ったわけ

 以前投稿した記事を見てほしい。この企画をやろうと思ったわけを書いている。
端的にいえば作品づくりのためにいろいろな経験をしようという企画だ。
 きっかけはこちらに詳しく書いているぞ。

橿原市昆虫館に行こう

昆虫館に決めた理由

 今回は橿原市昆虫館を訪問することにした。その理由を話そう。
 この企画をやろうと思った次の日に初回はどこへ行こうかとぼんやり考えていた。正午を過ぎた頃にふと思い浮かんだのが県内にある橿原市昆虫館だった。昆虫館なら近いので仕事を早めに終わらして今日のうちに行ける。筆者が子供の頃に学校か何かの行事で行ったような記憶があるがその記憶が本当なのかも確かめたかった。そんなこんなで思い立ったが吉日、スケッチブックとノートとカメラを持ってさあ行こう!

電車とバスに揺られ

 スマホのアプリで電車とバスの時刻を調べ、それに間に合うように家を出発する。電車に乗るとゴールデンウィーク中なのもあって子供を連れた家族が多かった。近鉄の橿原神宮前駅で降り、バスに乗り換える。バスの中は意外と人が少なかった。昆虫館にバスで行く人は少ないようだ。

バスに揺られ昆虫館へ行く。進むにつれて、あたりはのどかな風景に

 奈良県の北の方は街になっていて人が多く住んでいる。南の方は山になっていて自然が多い。街からバスで東に進むにつれ、田んぼや畑が増えてきた。20分ほど経ったころだろうか。バスが森の中の坂道を登りはじめた。
 「橿原市昆虫館前」の表示を見て降りますボタンを押した。降りる客は筆者一人だった。余談だが最近、筆者は交通系ICカードを使いはじめた。周りからすればかなり遅い導入だったがこれは便利だ。まだの人ぜひ使ってほしい。バスでも使えた。

橿原市昆虫館に到着

 バスを降りて人の流れに沿って行くとすぐに橿原市昆虫館と掘られた岩が筆者の目に入ってきた。ついた。橿原市昆虫館だ。

橿原市昆虫館と掘られた岩

 そして、とても目立つ大きい昆虫のオブジェが目に入る。まさに昆虫の博物館といった様子だ。筆者の知る限りではこのオブジェはツノが3つあるので外国のヘラクレスオオカブトという種ではないだろうか。

ヘラクレスオオカブト(?)のオブジェ

 オブジェをひとしきり撮影して昆虫館の中に入ることにした。どんな世界が広がっているのだろうか。ワクワクである。さあ入館だ!

昆虫館に入る

玄関ホールにて

 玄関を入ると小さなホールに出た。受付の向かいに鈴虫が展示されていてりんりんと鳴いていた。子供が鈴虫のケースの前に張り付いていた。鈴虫は間近でみると少し気持ち悪く見えたが、音色は涼しげだった。受付でチケットを買う。大人520円。その際に写真OKか聞いておいた。OKとご回答をもらったがこれを書いている時に公式ホームページを確認すると「景観としての写真のみ可」となっていたので昆虫館内の写真は景観として撮影したもののみを掲載する。

受付でもらったパンフレット

 さあ展示に入ろう。

「夜空のチョウ」の標本

 展示に入るとオオサンショウウオの剥製が出迎えてくれた。これもちょっと気持ち悪かったがインパクトがすごかった。続いてアンモナイトの化石や翼竜の化石、虫が入り込んだ琥珀などが展示されていた。進むと世界中の虫の標本が展示されていた。ここには青色の光沢を持つモルフォチョウの標本もあった。標本でもとても美しかった。様々なチョウの標本を見ていくと少し気になったチョウがいた。
 そのチョウは黒が基本の色だが、羽の先端に行くにつれ青から青紫に変わっていって、その青の部分に白い斑点が入る。このチョウの標本を見た時、まるで星が光る夜空のように見えたのだ。気になるなあと思いながら展示を進む。ゲンゴロウの水槽があったり、タガメの水槽があったり面白かった。
 さらに進むと放蝶エリアにきた。ドアを開けて入ると温室になっていて少し暖かかった。

温室の様子

 ここで筆者は気になっていた「夜空のチョウ」と再会を果たす。

本物の「夜空のチョウ」と再会

 温室にチョウが飛んでいて見ていたら、なにやら見覚えのあるチョウがいた。黒い羽に青が少し乗っていて白い斑点のあるチョウ。そう標本で見て気になっていた「夜空のチョウ」だ。ありえない。いや、ありえるんだ。運命のような再会だった。この時点で今回のモチーフは確定した。温室を進むと飼われているチョウの説明があった。このチョウはツマムラサキマダラという名のようだ。

ツマムラサキマダラの羽のスケッチ。
館内は景観としての撮影のみ許可されている。
ぜひ、ツマムラサキマダラで検索して本物の写真を見てほしい。

 ため息が出るくらい美しかった。見とれていた。羽を閉じていると地味な色だが開くと宇宙のような星空のような美しい模様が見える。よくみると体にも斑点があってきれいだ。

 温室を抜けて展示を進むと細長い枝みたいな昆虫のナナフシや世界の色々なゴキブリも飼育されていた。飼育員さんが金属光沢のあるサナギを子供に見せていた。解説パネルによるとツマムラサキマダラも金属光沢があるようだ。順路を進むと屋上に出た。

屋上は山の上だった。

 さらに進むと展示が少しあり、程なくして受付のある玄関ホールに戻ってきた。

昆虫館は楽しかった

 昆虫館を出てバスを待っている間に忘れないように今日のメモをとっている。普通に楽しかったのでご興味のある方は遊びに行くと良いだろう。気になるモチーフにも出会えて大満足のプチ旅行だった。

昆虫館の近くの公園にて。日が傾いてきた。

 さあ、家に帰ろう。

帰りのバスにて。

さあ、ガラスペン「夜空のチョウ」を制作しよう

グラデーションに試行錯誤

 ここからは、昆虫館で見つけたツマムラサキマダラをモチーフにガラスペンを作っていく様子をレポートするぞ。まずは試行錯誤して作ったガラスペンを見てみよう。

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