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岡山県学生「終わらない就活問題」 No.3

 こんばんは。noriさんです。
 岡山県学生「就活終わらない問題」はどうにかこうにかNo.3です。一人でもスキをいただけると励みになり、書こうって思えます!ありがとうございます✨

前作の振り返り

 No.2に続き、「終わらない就活」の原因から考えて、対策を講じていきたいと思います。以下振り返りです。

A 岡山県が地方の田舎だということに気が付かず、SNSやTVドラマで観るような理想の仕事と自身のレベルや岡山県内の企業等の現実が一致しないケース(共通の合言葉は、「企画の仕事がしたい」)

B 企業の巧妙な採用活動により幻想を抱かされ、運よく内定が出るものの、「居心地の良い居場所」としか考えていなかったため、入社後に仕事が合わず早期リタイアするケース

C 親や周囲の評判に左右され、自己の意思による決定ではないことを逆手に取り、いつまでも人のせいにして、就活戦線をさ迷い歩くケース

 今回はBについて、対策を講じます

岡山県の採用企業の特徴

 今回の内容は、私も書こうかどうしようか少し悩みました。理由は、岡山県企業の取り組みを一部否定的に感じているからです。(あくまで私の目線です。)
 岡山県学生の就職活動は、幸か不幸か、暖かく慈愛に満ちた企業に恵まれています。説明会でも、インターンシップでも。就活期間中に出会う様々な企業は学生に対して受容し、どのような学生にも低姿勢で、就活に悩む学生には、真剣にアドバイスをしてあげられる企業が多いと思います。(いつものことですが、他県のことは知りませんので比較対象はありません。)

 合説の場などでは、若手社員が学生に対して積極的に声をかけ、自社の説明ブースに呼び込む様は、引っ込み思案が多い岡山県学生にとっては、まさに救いの手であり、希望の光です。
 何かに引き込まれるかのように、それまで合説ジャングルをさ迷い歩いていた学生も、渦に引き込まれるかの如く企業ブースに入っていきます。
 このように、仲の良い雰囲気づくりにかけては、会社のことがわからなくとも、一目見ても理解ができそうです。

 こういった学生の年齢に近い、若手を使った採用手法はトレンドのひとつのようで、仕事仲間を探すはずの採用現場では、大学のサークル勧誘のように、友達探しの様相です。
 ひとまずお伝えしますが、間違ったやり方ではないと思います。学生からの認知度の低い岡山県の中小企業にとっては、あの手この手で学生のハートを射止めなければ、人財不足で将来が危うくなりますから、採用には全力で、企業総出で挑む必要があります。

「終わらない就活」を続ける岡山県学生の特徴

 私の知る「終わらない就活」を続ける岡山県学生は、控えめで、どちらかと言えば友人も多くはありません。また、成功体験も少ないせいで自信が持てぬまま、社会人への階段を登るります。
 そのため、このような企業側からの思わぬフレンドリーな声掛けに、当初、どのように反応すればよいのかわからない方も少なくないはずです。そして、あれよあれよといううちに、ブースに訪れ、チーム一体となった企業プレゼンを聞いた後に、若手の社員から優しく「会社説明会に来てね。来週あるんだけどスケジュールどう?」などと言われ、あっという間に来週のスケジュールを抑えられ、その場で予約してしまう。
 「終わらない就活」を続ける岡山県学生は、企業の積極的なアプローチを断れません。
 もちろん、これがきっかけで、運命の出会いとなり、内定、就職、そしてやりがいのある仕事として継続する人も少なくはありません。そんな彼らが入社して3年くらい経つと、就活パンフレットに、「あの時、先輩が声をかけてくれていなかったら、私は違う会社に勤めてました。知らない企業であっても積極的に説明を聞くことが大切ですね。」なんていう就活生へのメッセージを書いているのではないでしょうか。
 これがありえないこともない成功例です。

学生は幻を見たまま就活をする

 ご紹介した就活現場は、私の誇大妄想ではなく、実際の様子です。もちろん一部企業ですが、少ない学生をどう射止めるかがカギになりますので、どうしても就活生へのサービスが過激で過剰になります。

 この時の就活生は、嬉しさを感じる学生も少なくないようです。優しくしてもらえたことで、将来が不安だった自分の人生に光が差し込んでいる状態です。こういった「正」の部分を一度でも見ると、他の「負」の部分が見えにくくなります。「ハロー効果」と呼ばれる社会心理学のひとつです。
 これは、何か目立つ特徴があると、他の面での評価もそれにあわせて推測をしてしまうことを指します。
 つまり、「ここの社員は素晴らしい。きっと良い会社だろう。仕事も大変なこともあるだろうけど、先輩たちも楽しいって言ってるし安心だ。いい会社だ!」などと過剰評価してしまうことが起きていると考えられます。
 また「ステレオタイプ」と呼ばれる心理学の考え方からも、「ここで出会った社員はみんないいい人だ。自分に優しくしてくれる。だからこの会社の人たちはいい人だ。」
 こういった認知バイアスも働き、「終わらない就活」を続ける岡山県学生はいわば幻想の中だけで就活をして、運よく内定をもらい、入社した後でギャップを感じずにはいられない。中には、内定者研修などに参加して気づく学生もいる。
 その時たとえ卒業間近であっても、「終わらない就活」を続ける岡山県学生は、平気で内定を辞退する。ちなみに、この辺りは本人の意思よりも、親の意見が影響する場合もあるが、それは次回No.4で紹介します。

「終わらない就活」の幻から覚めるにいは

 楽しいままならそれでいいですが、所詮は幻です。早く覚めた方がいい。とはいえ、その幻の中にある企業が、必ずしもすべてが幻想というわけではありません。この幻想は、あくまで学生本人の勝手な勘違いからおこることなので、よくよく調べたら違うことも、よくよく調べたら、やはり合っていることもあるはずです。
 肝心なのは、言わずもがな、自身の目で確かめることです。
 「終わらない就活」を続ける学生は、一度良い企業を見つけると、あとは履歴書だの自己PRだの、選考を受けてとっとと内定をもらって終わりたいと思う学生が多いのです。
 まとめると。

  • 見えているものは一部。見えない部分を探すのが就活。

  • 企業が伝えることは、その企業が伝えたいこと。自分から質問して、自分の知りたいことを知る。

  • 世の中にある企業名は、自分が知らない企業の方が多い。複数社で比較検討する。

 当たり前のことを列挙しましたが、これらがやはりできていません。むしろ、「終わらない就活」を続ける岡山県学生は、できていると思っていますし、せっかく優しくしてくれた企業にアタックすることしか考えられず、まさに恋は人を盲目にさせてしまっています。

支援者としての余計なお世話

 恋に恋い焦がれた若人の目を覚まさせるのは、野暮な行為だとも思います。仕事なんて、結局のところやってみなければわからないですし、働いたことのない学生からすれば、「居心地の良さ」が最大の決め手になることも理解はしています。
 ですが、支援者としては、時折余計なおお世話も必要です。その時の手出しによっては、彼らが見えていないことに気づかせ、新たな選択肢を与えられます。
 「いや、悩むし!」と、一択から二択に増えるだけでも、彼らは困惑しますが、この選択肢から自分で選び決断することが、成長に繋がるのだと信じております。

終わりに

 いよいよ、次回がラストになりそうです。前々から、考えを記録したいと思いながら、2年ほど経ちました(^-^;
 誰かに求められている訳ではありませんが、みなさんからスキの応援をいただけることで、調子に乗ってます。最後までお付き合いありがとうございます。

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