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富里市十倉・御料 1 大久保利通肝入りの幻の牧羊場


御料

十倉の中心地である両国のすぐ北側に広がるエリア。御料とは御料牧場のことで、かつてこの地など付近で牧羊場が開設された。

高堀霊園

霊園の入り口にある石碑。宮内庁管轄の牧場が戦後軍人や戦災者に払い下げられ開拓を開始、人口が増え墓地が必要になったため開設したとある。

両国

現在は十字路の名前としてしか残っていないが、十倉の中心地である。上総国と下総国の境界にあることからこの名がついた。

街灯

両国に設置された街灯は馬をあしらっている南部商店街によるもので、富里の歴史を代表する馬と現代の名産品であるスイカが描かれていた。

神武神社

中央に社殿、脇の二つのお社には子安観音と弘法大師像がある。
昭和8(1933)年の手水鉢。神社の歴史はわからないが戦前から祀られていることがわかる。

富里牧羊場跡

神武神社の裏にある石碑。看板上部には羊のシルエット。
明治8年、大久保利通が当地を牧羊場に指定、アメリカから牧羊家のアップジョーンズ氏を招聘し、両国に官舎を建てて経営を開始。しかし明治11年にジョーンズ氏は賊に襲われ引退、同年利通は暗殺され牧羊は断念された。
明治13年に家畜の品種改良などを行う種畜場となり、明治18年に宮内庁直轄となることで「下総御料牧場」と改称された。
記念碑の台座には石碑創建のための寄付者名が並んでいる。
神社の隣の集会場には「房総の魅了500選」の碑

Hamburger Shop B1

両国十字路、中心地にあるバーガー屋。かつて仕出し弁当屋があった建物を改装したもの。
でかい肉が挟まったでかいバーガーにかぶりつくことができる。
両国の十字路

競走馬のふるさと千葉案内所

事務所なので観光地ではないが、立派な門柱が気になる。
千葉縣両總畜産組合事務所
両国にあったという種畜場の事務庁がここだったのかもしれません。
建物の裏手には不揃いな四角形の空き地のようなものがある
今はソーラーパネルが敷き詰められているが、かつては財務省が管轄する国有地だったことがわかる。種畜場裏に実験用の家畜が飼われていたのかもしれない。

街並み・旧富里駅

両国の周辺は農地と分譲地がパッチワークのように広がるスプロール地帯だが、両国のメインストリートはかつての繁栄を思わせる商店街が軒を連ねている。
床屋
両国四ツ角バス停。かつて八街から三里塚方面へ伸びる軽便鉄道が敷設され、ここには富里駅があった。利用者が少ない割に広いのはその影響と思われる。
現役の店舗も数軒
バス停名は栄町。栄えたエリアに付く地名である。
ファッションやまぐち。指定制服の販売を行っている。


境内社

行った日 : 2024/02/10, 2024/02/24, 2024/03/02

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