赤黄緑紫【あかきみどりむらさき】

2009年〜詩壇文学賞投稿◎桑沢デザイン研究所中退◎詩とデザイン◎日々を舞台に◎母子共…

赤黄緑紫【あかきみどりむらさき】

2009年〜詩壇文学賞投稿◎桑沢デザイン研究所中退◎詩とデザイン◎日々を舞台に◎母子共に元気な自閉スペクトラム◎2人♂育児◎ビジュアル作品と日常Instagram掲載◎絵本作りたい◎ブランド作りたい◎詩人かもしれない◎

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【エッセイ】私と絵と詩と

 こんにちは(^^)いつも唐突に詩を載せてはその後、全く音沙汰ないのに突然親しげに「こんにちは(^^)」の挨拶が自分でも可笑しく思える、今日この頃です。  今日は思いの外、気分がのったので私の詩作以外の作品=絵を載せてみたいと思います。と、その前に!私が詩に加えて絵も描くようになった成り行きを、頭の中のごちゃごちゃ達の整理整頓がてら、此処に纏めさせてもらいたいです。 * * *  かれこれ10年前、私は大学生だった。(←どうやら、ここからがエッセイのはじまり)15年前に

    • 【現代詩】『 缶詰 』

      『 缶詰 』 赤黄緑紫 * わたし缶詰めなら良かった 嘘か本当かも知れない 賞味期限を夢見て 永眠する わたし缶詰めなら良かった、のに。 * 夢から現へ 現から夢へ 逃げ込む毎日 *  し ど ろ も ど ろ て ん 点 ・ に 夢を見ている わたし缶詰なら良かった のに * 2024 akakimidorimurasaki

      • 【現代詩】『 暫(しばらく) 』

        『 暫(しばらく) 』 赤黄緑紫 さては今年も やってきました 自己を実現しようと 砂埃舞う最中 声も荒らげず 静かに登壇 燕尾の羽がいかした、俺様 ー暫(しばらく)ー だったな ねえ、お前。おい、話を聞けよ = 人 間 様 っ て = どんな風にして面白いの どんなふにしてお腹を空かすの どんなふにして どんなふに…して、ちょいまち =これは= ついさっきまで 苦楽を共にしていたはずの友達… みっともなく八つ裂きにされて 脚が千切れて

        • 【現代詩】『プラネタ★リウム』

          『プラネタ★リウム』 赤黄緑紫 散らかるということは なんだ 散らかるということ それは 名も知れぬ プラネタリウムの お星様たち 食べ残しの皿 飲み残しの缶 もう誰からも 求められなくなって仕舞には 言葉に詰まってしまう景色の中に 「ひとり」取り残された仕方のない、私 あれは可哀想なベテルの神様 口を啞然と開いたまんまで 炭酸の抜けきったコカ・コーラ この景色を作り出す 一つ一つの部品が 胸を焦がすシリウスの様な 勇敢なヒーローであれ

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          【現代詩】『生理痛表現一覧集』

          『生理痛表現一覧集』赤黄緑紫 万が一生理痛を味わいたい方が いらっしゃいましたら どうぞお気軽に お立ち寄り下さいませ ●炭酸の抜けたクリームソーダの中に塩素漂白して色褪せたサクランボをわざと埋没さす ●壊れた家具の、ある部屋の中で生理的に無理な人から結婚しようね、と、手を握られる ●マッシュルームやシメジやエノキとかを生のまんまで間違えて呑み込んでしまった取返しのつかなさ、その瞬間に身体から毛が何故かボウと生えてくるみたいな ●毛布を水なしで無理に食べろ、と強要さ

          【現代詩】『生理痛表現一覧集』

          【現代詩】『Hawaiian❀Schwartz//』

          『Hawaiian❀Schwartz//❀』 あかきみどりむらさき 血と骨のように叩き出した手製の生地で 本当に着たい洋服を仕立て上げたい 日に日にを額【ふれーむ】に嵌め込んで 生き永らえている どうせ死んでしまう棺の中で 日に日にを腐らせ屍にしてしまうのは 君らしくない、から❀ 割り箸を割って〜檜の匂い〜 口笛を吹いてお上手お上手 おべんちゃらりん 壊れた蛇口のように 唾を飛ばしながら下世話に喋ろう 轆轤の真似して天まで昇れば 喜々として片棒を担

          【現代詩】『Hawaiian❀Schwartz//』

          【現代詩】『作文の時間』

          『作文の時間』 赤黄緑紫 教室にいる30人の同級生 いつもは喧嘩をしたり 悪口を言われ戯れている どこにでもいる8歳の子供たち 思い思いに時を使い捨てて、ゆける 若き、同級生諸君 けれども あの日のあの時あの場所で 霧が晴れて歯車が ピタリとあった瞬間を、俺は見た あらゆる苦悩や内実を孕んだランドセル それを各々の机に凭(もた)せ掛けて置き ーみなが平等になり澄ますー 同じ姿勢で全員が 西の方角を向いて沈黙する 出汁をとられる煮干の様に そ

          【エッセイ】『哲学料理』

          ー私と婆は【豚の餌】を共に漁った仲間だー  誰と食べるご飯より、祖母(=婆)との食卓は何故か気持ちが落ち着いた。生きた心地がした。何故だろうー。  婆の料理は、今思えば、あれは婆の作品だったのかもしれない。ちょっと普通ではない、独特の料理ー。名付けて婆の【哲学料理】。精一杯の敬意を込めてー母の日や祖母の日には足りない✿拙い文章でー。 〜〜〜〜〜〜〜  私が幼い頃から、母は働いていて、私は二人姉妹の妹なので、姉が幼稚園や小学校に行くと同時に同居している婆に日中いつも預け

          【現代詩】『 初 夏 』

           『 初 夏 』 あかきみどりむらさき ◇ みかんの房を頬張る飛沫に 乾ききった喉元が 呼応する ◇ 見ず知らずの太陽が 妬けに馴れ馴れしいのは ど う し て か し ら ん 「 、 」 ゆっくりと たいせつに  登 り 詰 め て ゆ く  坂 道 の 途 中 小さな胸に 大きな宇宙を 抱き寄せるように 深 呼 吸 す る ◇ 地平線に平行に 飽く迄洒落て 傾けてみた 「 、 」 麦茶の入った ビールジョッキイ 焼け焦げ

          【現代詩】『熱湯✿3分』

          『熱湯✿3分』 あかきみどりむらさき カップラーメンが出来上がる迄の 心地良いこの誰のものでもない3分間を どうぞ私にお捧げ、くださいませ ✿ 今、世の中は、残酷にも、春なのです、よ。 自分を駄目だと思う事で 精神の安定を保っていた 我が愛しき婆ちゃん ここへ、どうぞヒラリ 舞戻ってくださひな ✿ 思い出す、華を凍結させた 私達の夢。 願いを込めて、押し花したのは 明日、明後日、それよりずっと 遠くのほうへ 生き永らえたいから ✿ 爺ちゃんに謝って、いた 独りきり

          【現代詩】『 く ひ だ お れ』2015年とくしま文学賞佳作

           『 く ひ だ お れ 』 赤黄緑紫 ときは戦国 多数決で散る櫻の華びら ❀ 天国の数、好き、嫌い、好き 軒並み数えて 明日や明後日来世までもが {押し競饅頭} 私を想って余っている様な 前世持ち込み禁止の今日に ー詩を食べたい詩を食べ歩くー 黙秘権を貫きながら 孤独に歩く√私はカラス 無論背にした刺青は 名もなき命の目次に過ぎない 五言絶句の嘘にまみれて涙に濡れて お前を偽るテーブルクロスを ーー騙しぬく時ーー 自己を分析する波√飛沫が はじめて私を意識して鳴る・・

          【現代詩】『 く ひ だ お れ』2015年とくしま文学賞佳作

          【現代詩】『Cherry Blossom.』

          『Cherry Blossom.』 赤黄緑紫 死ぬ代わりに 文章をかく 〆 お前の馬鹿にしてきたもの、全部が 花弁になって 押し寄せる お前の厭世する 得体の知れぬ 獣を殺す 〆 実は 本当の事を言うと この、殺意は お前自身から萌出た 他愛もない 命なのだよ * 教えてあげる ほらこんなにも 生、温かい 俺ひとりのもの、では ないのだよ * 死ぬことで 証明しよう 俺と お前の心臓が 地続きなのだ、と いうこと その

          【現代詩】『黄昏』

          『黄昏』 赤黄緑紫 * 夕方の海は 癒やされていて 力が抜けていて それは、まるで 油揚げ みた。い 誰に 気を遣わず 味を染ませて 馬鹿みたいに 煌めいている * わ た し の 心 は 身 体 か ら 離 れ 遠 い 国 ま で な が さ れ て し ま っ た * 心がおもうことと 身体がおもうことの りょうほうを たいせつに 貝殻のように 波打ち際に ならべ直して もう一度 一から順繰り に 掛け直して

          【現代詩】『桃 源 郷』

          『桃 源 郷』 ー余所余所しげに眉を描き        馴れ馴れしげに紅を塗るー。 得も知れぬーさくらん坊ーを食(は)み出た前歯で 囓ってみれば 知られたくもない鈍色の種子が 舌(の)上に切なく(、)取り残される( )ー。 =そろそろ私が〆要らなくなる頃= 日増しに駄々黒くなった√甘蕉の斑点 ー神様模様の心を抱いたー優しいお前が 態(わざ)と躓(つまず)き、振り仮名を其処に添えておいて呉(く)れた事、こんなに素敵な御じょうず・御べんちゃら 死んでも私は忘れはしない、ょ

          【現代詩】『Nightmare.』

          『Nightmare.』赤黄緑紫 目覚めたら泣いてた 蝋人形のように痩せ 蛸のような紫色をした子供が 私を見つけて駆け寄ってくる ◇◇◇ 鬱血していて 真っ直ぐに切り揃えられた前髪が、可愛い。 抱き上げた身体がもう4歳くらいになっているのに 軽くて抱き応えがなく 誰に買ってもらったのか解らない ゴキブリみたいに悪光りした ポリエステルの短パンを履いている ◇◇◇ 胸にはくすんだ色の花を、挿しー。 わたしはその子を抱き抱え その場から離れようと

          【現代詩】『BEETHOVEN(べーとーべん)』

          『BEETHOVEN(べーとーべん)』 赤黄緑紫 ◇◇◇◇ 君が笑えば 俺も笑う 片棒を担ぎ ありったけの夢と常識を 台無しにしてくれる マフィア ◇◇◇◇ 君が泣くので 命からがら 俺は 一面の 海になった ◇◇◇◇ あかきみどりむらさき 2024ねん

          【現代詩】『BEETHOVEN(べーとーべん)』