【現代詩】『 らびりんす 』
『 らびりんす 』 赤黄緑紫
家を持ち運びたいー。家を着飾ったのに何処へも持ち運べなくて私はひとりだ独りぽっちだ、こんなら砂漠の真ん中で落とされてきたランプシェードとおんなじ、寝室の頭元に置いていたあのランプシェード、あああんたあれは肝臓の代わりに据えた私の命綱だったのに、鳥肌の代わりにカラスが一気に飛び立ち動悸が怒るー、それならいっそだれひとり要らない場所へ行ってしまおふ。家を持ち運ぶ・弄び・たいね・家を家を家を下さいー。あの壁紙は荒れ果てたぼろぼろになった胃の粘膜 それ