見出し画像

『デッキ』とは…?

あれは小学校3年生の時。
朝のHRか授業中に、担任の先生が話していたご自身の学生時代のお話。

当時、中学生か高校生だった先生は、試験を明日に控え、夜中過ぎまで勉強していた。

翌朝の登校時、先生は電車の端にあった『デッキ』に立っていた。

一晩中寝ていなかったせいか、途中で目の前に黄色い渦が巻き、倒れてしまったらしい。

気付いた時は、保健室のベッドの上にいた。

少しずつ記憶を取り戻し、とりあえずホッとしたそうだが、カバンがないことに気付いて大慌て。

「恐らくデッキで失くした。」という先生の言葉を頼りに、駅員さんが線路の上に落ちていたカバンを発見!

無事に手元に戻ってきたそうだ。

先日、黒柳徹子さんの『続 窓ぎわのトットちゃん』を購入。

読み終えてしまうのが惜しくて、ゆっくり読んで半分ほど読了。

作中に、定期を失くした徹子さんが、毎日枕木の上を登下校するシーンがある。

電車が通る時刻を避けて線路上を歩く日々。

ある日、ちょうど鉄橋を渡っていると、臨時の貨物列車がやって来て、とっさに身をかわす。

頭上には轟音を立てる列車。

下は流れの激しい深い川。

線路の下で、両手で枕木にぶら下がったまま、列車が通り過ぎるのをただただ待つばかり…

読んでいる方までヒヤヒヤさせられるそのページで、急に思い出した先生のお話。

その先生は、たった1年だけ担任をした後、他所の学校に転勤してしまった。

ちなみ『デッキ』とは、本来は新幹線などで、乗降用の扉と客席の扉の間にあるスペースのことを指すらしい。

先生は、あの時確かに『デッキ』と仰ったが、先生が立っていたという電車の端の箇所というのは、きっとヘッダー画像のようなものではないかと思われる。

正式名称は知らないが、これも『デッキ』と言うのかな?なんて想像した。


この記事が参加している募集

スキしてみて

わたしの本棚

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?