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育休から復帰する難しさ(仕事編)

2ヶ月というわずかな期間ではあったが、育休から復帰した。戻る場所があるだけありがたいと思う一方で、以前と同じような熱量で仕事に取り組むのは難しいと感じている。

・家事と育児に時間を注ぎたい気持ちが高まった
・会社の性質と、自分の人生フェーズとのギャップを感じた

この2つが同時に発生した結果、育休前と同じような気持ちで仕事をするのはなかなか難しかった。

家事と育児に時間を注ぎたい気持ちが高まった

自分の家族であり、自分の子どもだ。

妻だけに家事育児の負担を押し付けたくないし、妻自身のキャリアも大事にしてほしい。そして家族全体での収入面も考慮して、我が家では共働き・共家事・共育児の方向性がある。

収入に余裕があると、まず親としては精神的な安定につながる。家計を切り詰めて、毎月の収支とにらめっこするのは疲れるし、貯金が減っていくのを見るのは辛い。

子どもに対しても、最低限+αの衣食住を提供できるし、習い事やレジャーといった経験もさせてあげられる。

そして何よりも(これは子どものためというより完全に親のエゴなのだが)、可愛い我が子の成長を近くで見届けていたい想いもある。

親が子の成長に影響を与えられるのは長く見ても12年(=小学生いっぱい)ほどだろうか。それ以降は友人をはじめとした社会によって、人格が形成されるものだと思っている。

今しかできないこと、自分が本当にやるべきことに時間を割きたいと思うので、少なくとも向こう10年は自分のキャリアよりも子育てに力点を置きたい。

会社の性質と、自分の人生フェーズとのギャップを感じた

僕が所属しているのは、いわゆるベンチャー企業。良くも悪くも、成果主義の強い会社だ。

これ自体は前から分かっていて、恩恵も厳しさも理解しているつもりだ。でも、今の自分の人生フェーズとは合わなくなったと、この頃は感じている。

もちろん、出力を少し落として走ることも可能だと思う。けれど、全力で走れる人を基準にして作られた働き方や評価制度のなかでは、どうしても劣等感から逃れるのが難しい。

以前から会社の性質は変わっていないけれど、自分の視点が変わったから、息苦しさが目立って見えるだけだ。

逆に言えば、これまでは自分も会社のメインストリームに乗る側であり、それらの特性を受け入れていた。

当事者になってみてわかること

上記のようなことは何も珍しくなく、これまでは(おそらく多くの場合に)女性が背負ってきたことなのだと思う。

男性中心の組織では、会社や個人としての成長を重視すればいいし、多様性への配慮がなくても支障はなかったのだろう。同質性を求めていればスピード感を持って物事を進められる。

今の会社でも、同じような居づらさを感じていた人、ときには離脱した人もいたはずだ。自分はそれに気づかず(あるいは見ぬふりをして)、流れに乗っかっていた。

ただこのタイミングで急に、子どもを持ち、当事者になった。


こんな話を、子どもを持つ先輩に話してみたところ、救われる発見があった。

「復帰が苦しいのは、子育てに真剣に向き合おうとしているからじゃない?」

たしかに、仕事へのエネルギーを変えずに持っていたら、こんなモヤモヤすら感じることもなく、すんなりと復帰できるのかもしれない。

自分のスタンスに自信を持って、適度に仕事をするか、自分のフェーズに合った会社を見つけたらいい。

そして同じような境遇の人が周りにいたら、とりあえず話しかけてみる。大変じゃないか聞いてみる。それだけでも仲間が見つかって気が楽になるのかもしれない。

追記

あとから思い出した続編もどうぞ。

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